「福田村事件」はやっぱり気になって、2回目を観て、パンフレットを買って読みました。
2週間前、京都みなみ会館で「福田村事件」を観た。
そして、観終わった後に、そのパンフレットが、とても分厚くて、
1500円と高価ながら、読み応えがあって、しかもシナリオが掲載されているという事で、
「これは、買っておかないと、後々後悔しそう!!」って思ったので、
今日、買いに行ってきました。
て事は、そりゃあ、その足で、もう一回観ますよね・・・。
という事で、2回目、観てきました。
2週間前、この映画を観て、感想に困る位の衝撃を受けたばかりなのに、
何故、もう一度観たいと思ったのだろう。
その答えは、やはり観た後に強く実感しました。
という事で。
今回はまず、キャスト陣の演技について触れてみたいと思います。
東出昌大くん。
一連の騒動を経た後でも、彼の行った行為については、やっぱり許し難いものがあると思うけれど、その後、公私ともに、辛酸を舐めたことや、メジャー系の作品から退く形となり、公開規模の小さな作品で、幅広い役柄に挑んだ事で、演技に凄く深みが出てきたような気がしました。
今作でも、山小屋での私生活が、大きく反映されたかのように、大正時代の船頭という役に、とても良くハマっていたと思うし、やっぱりなんか、この人がスクリーンに出てくると、独特の「華」を感じるようになってきていて。
なので、俳優・東出昌大には、これからも注目して行きたいなぁと思いました。
木竜麻生さん。
最近、とても注目している女優さんの一人。
今作でも、とても存在感が際立っていました。
とても瞳が綺麗で、真っ直ぐな力強さを感じて、
今回の作品を貫く一筋の光を、眩く放っているように感じました。
正直言うと、木竜麻生さんについては、本当に表情とか、佇まいとか、
そういうスクリーンに映えるビジュアルの雰囲気が好きなんですよね。
そんな彼女の凛とした存在感が溢れていて、このの作品ストーリーが、
グッと引き締まるような、そんな、とても印象に残る演技だったと思います。
永山瑛太。
本当、なんでも出来るよなぁと。
カメレオン俳優とか、そんな言葉では括り切れない位、
毎回、役柄に対する深い、深いアプローチが見えて、
どの作品でもしっかりと存在感をくっきりと際立たせて見せてくれる、
素晴らしい俳優さんの一人だなぁと、改めて感じさせてくれました。
メジャー系の作品だけでなく、こういった小さな作品にも、意欲的に取り組んでくれる所に、俳優としての志の高さを感じるし、もはや、日本の映画界に欠かせない、唯一無二の存在だなぁと思いました。
そして、水道橋博士。
凄かったなぁ。
こういう役柄って、鬼気迫るとか、そういう箱の中に強引に持って行きがちな所を、
全っ然、狂気とかそういうものでは無くて、
自分の正義を貫き切るがあまりの行動と、強い信念に基づく言葉が印象的だったし、
その反動の大きさで終盤に、精神が弾けてしまうという、凄く難しい表現に挑まれていたのが、よくよく伝わってきて、本当に感服の一言でした。
個人的には、今年の助演では抜群の名演技だと思ったなぁ。
今作のキャスト陣は、本当にみんな適材適所。
それぞれが、それぞれの背景を背負いつつも、時代に翻弄されながらも、
そこに根付いている「生」の部分を力強く謳うかのような、そんな演技がお見事だったと思いました。
そして、2回目の鑑賞を終えて。
初回に比べたら、その衝撃度はかなり薄まったとは思う。
でも、やっぱりこの作品は、映画館で体感するべき作品のように思いました。
じっと、150分。
正面から向き合うべき作品というか。
だから、やっぱり劇場で集中して、その歴史の中の事件を体感したいというか、
そんな気持ちにさせられる作品だなぁと思いましたね。
そして、パンフレット。
シナリオだけじゃなくて、様々な考察や、監督・キャストの作品への取り組み方など、凄く読み応えがあって、これは、買いに行って良かったなぁと思いました。
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