「シン・仮面ライダー」を2回観て、やっと庵野秀明監督の事が少し解った気がした。
2023年3月17日(金)
18:00より。
「シン・仮面ライダー」の全国最速公開記念 舞台挨拶中継を経て、
ようやく待望の本編を観てきました。
舞台挨拶を中継で見るのは初めてでしたが、
本編の前という事もあって、内容自体には殆ど触れられず、でも、
池松壮亮、浜辺美波、柄本佑、塚本晋也、手塚とおるの、
主要キャスト陣が上手く、本編への期待感を膨らませてくれるトークだったし、
程良い前哨戦って感じで、その熱もグッと温まって、いよいよ作品本編へ。
でも、正直言うと、思ってたのとはちょっと違ってましたね。
そして、それはやっぱりそういうもんだと、自分の中では消化出来たんじゃないかなぁと思ったので、思い入れタップリに挑んで、観て、全国最速で体感出来たことは、とてもいい思い出になったと思います。
とは言っても、
もう、本当に夢中で観てたし、ずっと最後までスクリーンに釘付けでした。
だから、面白かったんだと思う。
ただ、「自分ならこうするのになぁ」っていうポイントが、ちょっと自分の中では、
思ったより大きかった事で、そのズレを感じたっていう感じ。
なので、「是非、映画館で観て下さい!」とは、声高には言えない感じでしたね。
自分の中では、じっくりと噛み締める事は出来たかなぁ。
でも、咀嚼は出来なかったので、
機会があれば、もう一回位は観ておけるといいなぁとは思いました。
僕は、幼い頃から、特撮ヒーローが好きな子供だったけれど、
「仮面ライダー」を好きになったのは、80年台のスーパー1の頃からだし、
この作品で描かれる、1号、2号ライダーの事は、本編も観た記憶が無く。
良くお婆ちゃんに買ってもらった、「大百科」みたいな本で、知っていたくらいなんですよね。
それでも、やっぱり部分部分で、凄く童心に還るポイントも沢山あって、
凄くハラハラ、ドキドキ、ワクワクしながら観る事が出来ました。
そして、観終わって。
なんか、庵野秀明監督って僕は、「エヴァ」もそんなに好きじゃなかったし、
ちょっと嫌厭しがちな所があったりもしたんですけど、
この一連の「シン・ゴジラ」、「シン・ウルトラマン」、「シン・仮面ライダー」の3作品を観て、その幼少期に受けたマインドは、自分と同じなのかなぁと思えましたね。
その、庵野監督なりの解釈を見せて貰えたと思ったし、
それは、自分の解釈と必ずしも一致するとは限らない。
でも、その元になる源流は、同じ所にあって、
幼少期に見てきた事、聞いてきた事、読んだり、想像したり、
そういう体験から生まれているんだなぁと感じられた事で、
やっと、庵野監督の事が、少し理解出来たような気がする、
そんな鑑賞体験になりました。
キャスト陣は本当に最高でしたね。
池松くんの1号、柄本佑の2号、浜辺美波のルリ子。
この3人は特に素晴らしかったです。
後、公に発表されていない所での、凄いキャストも登場するので、
その辺りは、これから観る人には楽しみにしていて欲しいですね。
後、今日は初日の初回って事で、入場者特典の、
「シン・仮面ライダーカード」のパックを貰ったんですが、
舞台挨拶でキャストの面々にも配られていて、
僕は1号とルリ子のセットが当たりました!!
これは、池松君が引いたセットと同じだったのが、ちょっぴり嬉しかったです。
このカード、なんと20種類もあるみたいで、中にはサイン入りのレアカードもあるそうですよ。
[2023/03/23:二回目の鑑賞]
つい、5日前の公開初日、最速公開で一回目を観てきたんですが、
なんかどうも釈然としなくて、しっかり咀嚼し切れてない感じを持っていたので、
今日は、色々な事が重なった上で、時間が出来たので、二回目を観てきました。
ということで、今回は色々とネタバレも含めて書いて行きますので、
これから観ようと思っている人は、注意して下さい。
まぁ、そもそも。
一回観て、満足出来なかった映画なのだから、
本来なら二回目を観ようとも思わないものなんですけど、
この作品は、自分の思い入れも含めて、
二回目に何かあるんじゃないかという気もしてたんですよね。
で、観てきた結果、正直、二回目の方が良かったです。
何故なら、一回目はとにかく、専門用語が多く飛び交いすぎて、
ストーリーがちゃんと理解出来てなかったんですが、
その辺りの部分は、当然、二回目の方が深みを感じる事が出来た部分も多かったし、
その、ひとつひとつの場面に繋がる意味や、
感情の重なりを感じられる所もあって、
より心に残るものがあったんじゃないかなぁと思います。
なので、初回は目で観て、
二回目は心で感じてきたって感じですかね。
それでも、やっぱり本郷とルリ子の絆については、
もっとそれが、深まってくような描写や台詞が圧倒的に足りない気がするし、
その消失に本郷が涙するシーンに、説得力が少なく感じてしまったのが残念でした。
後は、戦闘シーンが夜だったり、暗所だったりしてて、
動きがわかり辛かったのも不満を感じる所ではありました。
ショッカーライダーとの戦いなんか、ストーリーの中でも、
効果的に仮面ライダーのカッコ良さを魅せられる見せ場だと思うのに、
ここがよくわからなかったのも残念な部分でした。
でも、戦闘シーンも含めて、ロケ地は本当に良かったなぁ。
特に序盤のクモオーグと戦うダムとか、夕陽の見える海岸とか、
工場地帯とか、サイクロンが走るハイウェイのような道路とか、
特撮を見てきた世代にとっては、堪らない場所が沢山出てきたのは良かったですね。
劇中の音楽も良かったです。
レッド・ツェッペリンの「移民の歌」みたいな、激しいギターの鳴るスコアも、
いいシーンで効果的に使われていたし、
初代の主題歌「レッツゴー!!ライダーキック」が流れるシーンは、
本当に胸が熱くなりました。
そして、キャストですね。
ここは長澤まさみ、斎藤工、竹野内豊と、
「シン・ゴジラ」、「シン・ウルトラマン」で見た面々が見れたのには、
思わずニヤリとさせられました。
他にも、Kの声に松坂桃李、クモ・オーグの声に大森南朋。
本郷の父親に仲村トオル、そして、それを殺した犯人役に安田顕と、
色んなトコに豪華キャストが揃ってるのを確かめられたのも、
二回目を観た楽しみでした。
柄本佑の一文字隼人。
良かったです。
本郷とは対比となるキャラクターながら、
その正義の想いを継承していく、
そんな彼を、明るく爽やかに演じられたのは、
柄本佑だからこそかなと。
池松壮亮の本郷猛。
とても、良かったです。
この物語は、強さだけじゃなく。
その根底には優しさが在るんだという、
そんなメッセージが込められた物語だと感じていて、
それを表現するがために、池松壮亮が選ばれたのだなぁと。
そんな、キャスティングの意味。
池松壮亮である意味を、
二回目にはしっかりと感じられたのも良かったです。
でも。
やっぱり、一回だけでもいいから、
本郷に「変身っ!!」って言って欲しかったなぁ。
ここは、ちょっと自分的には譲れないポイントだったので、
結構大きなガッカリポイントになってしまいました。
初日の舞台挨拶で、キャスト陣が、本編は完成したたばっかりだという事を話していたように、本当に公開ギリギリまで、編集や作り込みをしていたと言うから、
カットされたシーンなんかも多かったのかなぁとも思うので、
いつか完全版のディレクターズカットなんかがあれば、観てみたいですね。
そして、今日も入場者特典の「シン・仮面ライダーカード」、貰ってきました。
今回はコウモリ・オーグとハチ・オーグ。
前のカードと被らなかったので良かったです。
ということで。
久々に部屋の奥から、昔買ったS.I.C.の1号を引っ張り出して、
パンフレットと一緒に、飾ったりもしてみました。
今回の「シン・仮面ライダー」。
結構、賛否両論それぞれな感じですが、まだ公開して日も浅いので、
色んな人の感想を読んだりしつつ、しばらくはマイブームとして、
「仮面ライダー」を楽しんで行きたいなぁと思います。