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自立と救済と依存〜竜とそばかすの姫感想〜

はじめに

この記事は竜とそばかすの姫をネタバレなしに、むしろ竜とそばかすの姫を起点にインターネットと我々の精神について掘り下げようというものです

サムネイルはしのぶくんという細田神から容姿における圧倒的ご加護を受けている、主人公:鈴の幼馴染です。

ぶっちゃけどうだった?

単刀直入に面白かったかどうかを言うと

アニメ映画として面白いか

→おもしろくなかった

理由は、恋愛・友情・成長・家族関係・サスペンスなど、要素がばらばらになっているので一つのゴールに向かっている感じが感じにくかったからです

しかし、細田守さんの作品に出るイケメンは昔から好きです。

婦女子として心は動きましたが、もう一歩欲しかったかな

テーマ・題材は面白いか

→おもしろかった

理由は後述します

最初の10分で考えたこと

自然豊かな高知の田舎に住む17歳の女子高校生・内藤鈴(すず)は、幼い頃に母を事故で亡くし、父と二人暮らし。
母と一緒に歌うことが何よりも大好きだったすずは、その死をきっかけに歌うことができなくなっていた。 竜とそばかすの姫の公式サイトより引用

母から承認を受け取る手立てを奪われた少女の自立の物語

かな?と考えました。

子供は自分のしたことを他者に認められて育ちます。

他者に認められてこそ自認する心は育つものです。

不謹慎かもしれませんが、親を幼少期に失っているといった「親から受けられるはずだった(と思っている)無条件の承認を奪われた主人公」というのはありがちです。

歌と仮想世界Uで承認を勝ち取っていく物語なのかと思いました。

真ん中あたりで疑問に思ったこと

Uが2022年におけるYouTubeくらいの影響しかないのは変だなと思った

twitter、youtube、instagram、tik tokなどの爆発的流行で娯楽は事欠きません。これは自分の体感でしかないのですが上記のSNSを更新してほしい情報が出てきた時の快感がたまりません。

曲を作ることだけが生きる糧となっていたある日、親友に誘われ、全世界で50億人以上が集うインターネット上の仮想世界<U(ユー)>に参加することに。<U>では、「As(アズ)」と呼ばれる自分の分身を作り、まったく別の人生を生きることができる。歌えないはずのすずだったが、「ベル」と名付けたAsとしては自然と歌うことができた。ベルの歌は瞬く間に話題となり、歌姫として世界中の人気者になっていく。 竜とそばかすの姫の公式サイトより引用

(ほぼ)生ライブ見まくれるし推しも作り放題、こんなすでに自分にとってSNSはドーパミンをドバドバ出す危険な娯楽の側面を持っているのに、頭壊れるでホンマ、、、

日常生活据え置き、電脳世界は飛躍という感じが妙な気持ちにさせました

まあ、つまり大事な点ではないのでしょう

数億のAsが集うベルの大規模コンサートの日。突如、轟音とともにベルの前に現れたのは、「竜」と呼ばれる謎の存在だった。乱暴で傲慢な竜によりコンサートは無茶苦茶に。そんな竜が抱える大きな傷の秘密を知りたいと近づくベル。一方、竜もまた、ベルの優しい歌声に少しずつ心を開いていく。竜とそばかすの姫の公式サイトより引用
やがて世界中で巻き起こる、竜の正体探しアンベイル。竜とそばかすの姫の公式サイトより引用
<U>の秩序を乱すものとして、正義を名乗るAsたちは竜を執拗に追いかけ始める。<U>と現実世界の双方で誹謗中傷があふれ、竜を二つの世界から排除しようという動きが加速する中、ベルは竜を探し出しその心を救いたいと願うが――。  竜とそばかすの姫の公式サイトより引用

…なんで竜のアカウントBANしないの?

上の点にも通ずるのですが

BANすればよくない?のレベルで中盤まで話が進むので

失敗が許される世界での駆け引きを見ていると我に返ってしまう

という気持ちです

全編を見た感想

中盤~終盤ほぼ飛ばしまくってますが

インターネットを通した”救済の物語”

ではないかと考えました

序盤ですが、鈴は歌を歌うことができるようになりました

これは鈴の元から持っていた力です

インターネット接続機器(スマホなど)を一人1台持っているのが当たり前になった今、不遇の優秀な人を明らかにするインターネットの側面を表しています

通信速度や容量も数年前より圧倒的に増え、私たち現代人は娯楽が飽和していて、依存しがちで、各所から警鐘が鳴らされています。

インターネットは依存の危険性もありますが、救済の手立てともとれます。

また、ここでは救済とは自立の力を与えることを指します

竜とそばかすの姫で感じたことは

我々はインターネットに依存するのではなく

インターネットを救済手段として

自立の力を手に入れるべきではないのだろうか

そして親に代わる自認の力に足りうるものになるかもしれません


ということでした。

観る前はアバターがあれこれしてもなあ、、という気持ちでしたが、今この時代にこの題材だから書けることだと思いました

ありがとうございました。

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