Steamレビューまとめ
記事タイトル通りSteamに投稿したレビューのまとめです。
Steam内でしか通じない表現をカットしたり多少修正しただけで内容はそのままです。
知り合いにプレイしてほしいな~と思ったゲームにレビューを書くことにしているので、実質おすすめゲームまとめです。
Boyfriend Dungeon(ロマンス×アクションRPG)
爆速ロマンス×お手軽ダンジョン
特に説明なく人間に変身できる武器たちがいる町で、ダンジョンに潜ったり、爆速で口説いたり口説かれたりするゲーム。
乙女ゲーと思ってやると多分展開が爆速すぎて浸る暇がないですが、RPGなどで仲間に好感度がありイベントが発生するようなオマケ要素としての恋愛が好きな人にはオススメ。
RPGも恋愛も両方つまみたい、って時に丁度いいですね。
恋愛イベントの展開は本当に爆速です。キャラによっては2~3回目あたりのイベントで夜を共にしたりします。
また、トレーラーからもわかる通りキャラデザはかなり濃いめなので、海外ゲームのキャラ造形に慣れてないとちょっと抵抗があるかも。
基本的には主人公からアクションしないと進展しないし、日本の乙女ゲーのつもりで選択肢を選んでいくと友情っぽい展開になります。向こうから強引に来る系のシチュエーションがほぼない。
どれだけすっとんきょうな選択肢を選ぼうがダンジョンに潜ればすぐ好感度頭打ちに出来るので、相手の機嫌を取る必要がないのは楽かも。手応えがないと言われればまあその通りではあります。
エンディングもあっさりめ。まあ主人公一回実家帰るしね……今後どうなるかを自由に妄想できると思えば……。
一方アクションRPGとしての難易度自体はそこまで高くないんですが操作性に癖があるので、アクションRPG慣れしてる人の方がむしろひっかかるかもしれない。ローリングの無敵時間が短い上に敵を通り抜けないのやりづらいなあ……!(=囲まれた状態で回避しても敵にひっかかって抜け出せないため攻撃を連打する方がまだいい)
武器としてはセブン/レーザーセーバー(スキルで複数体攻撃が付与できる)とアイザック/エストック(単純に振りが速い)が使いやすいのでこの二人狙いの時は楽です。
というか別に何股かけようが怒られないので、普段は他のキャラといちゃつきつつメイン進行だけこの二人でやるとかでも全然問題ないです。
中途半端といえば中途半端なんですが、「RPG(など)にある恋愛要素」が好きな私としては大満足でした。
Citizen Sleeper(サイバーパンク×テキスト堪能アドベンチャー)
ド王道サイバーパンク群像劇
カレーが食べたくてカレー屋に入ったら絶品カレーが出てきた、みたいなゲームです。
コテコテのサイバーパンクです、良くも悪くもイメージしているものがそのまま出てきます。
キャラクターもそうそうこういう奴いるよね!というものがお出しされます、フィンとかもうベタすぎて一周回って新鮮まである。
ダイス要素は賛否あるみたいですが私は好きです、期限までにあの目が出てくれるか!?みたいな程よいドキドキが出来るので。
まあ正直なくても問題ないよねというのはその通りなんですが……待ち時間が発生することも結構あるし……。
翻訳は素晴らしいです。
雰囲気があり不自然な言い回しもなくフォントも適切で読みやすい。
大量のテキストを読むことになるこのゲームにおいて翻訳はかなり重要ですが、その点には心配いりません。
海外のSF小説を読む感覚で挑むことになるとは思います。プレイ感が洋書の読書する時の感覚と同じ。
メイン完走まで6時間、追加エピソードで3時間(追加エピソードの難易度は高めなので開始する前に色々生活基盤は整えておいた方がいい)、少し回収しきれていない展開があるのでもう1周くらいしようかな……というところです。
翻訳小説・SF小説を読み慣れていて、わからない用語はスルーして雰囲気で読むことに抵抗がない人間のプレイ時間なので、丁寧に理解しようとつとめながら読む人だともっとかかると思います。
サイバーパンクが読みたい!という気分は十分に満たしてくれると思います。
ノベルゲームと思えばボリュームはかなりあるので、お値段分の満足感もあります。セール中なら即買いでもいいかも。
Curious Expedition(未開の地を冒険×ローグライク)
プレイするたび唯一の冒険が君を待っている!
……(ローグライクを謳うゲームでは)ありきたりの文言ですが、実際にCurious Expeditionはゲーム的な側面からも感情的な側面からもたっぷり「一回きりの冒険」で我々を楽しませてくれます。
マップが毎回生成されるとか手に入るアイテムが違うとかそういうシステム的なことだけではなく、美しいドット絵、雰囲気たっぷりのテキスト(日本語訳はたまに辿々しいところもありますが、それが逆に翻訳小説を思わせて私は楽しめました)、以前起こったことへ後から言及するなど差分の細やかさなどが冒険気分を揺さぶり盛り上げてきます。
ボードゲームのようなプレイ感もあり、何らかの挑戦時や戦闘時にはダイスを振って攻撃をするのですが、戦闘についてだけは少しややこしいので攻略を見てもよいかもしれません。
UIは(少し古い感じはしますが)おおむね快適で、慣れればプレイのストレスになるようなことはありません。
あと地味にBGMも良いので、繰り返しプレイすることになるローグライクゲームとしてはかなりよく出来ていると思います。
ゲーム画面のドット絵に惹かれた人、
アクション要素はなく地道にクリックを繰り返してゲームを進めるのが好きな人、
インディ・ジョーンズが好きな人、
実在の偉人がデータ的に再現・解釈されているのを見るのが好きな人……
触ってみて損はしないと思いますよ!値段もお手頃ですし!
Gordian Quest(王道ファンタジー×デッキ構築)
実は王道RPGのプレイ感
いまや一大ジャンルとなっているデッキ構築系ゲームですが、私が初めてプレイしたのはこれでした。
雰囲気がライトでUIも良くストレスの少ない作りで、プレイしていて不快になったことがほとんどありません。
難易度はそこまで高くはない……と思うのですが、他のデッキ構築ゲームを多くプレイしているわけではないので、あくまで私の主観でしかありません。少なくとも運ゲーの繰り返しを要求されることはないかな……という印象。
とはいえこのゲーム、実はデッキ構築やローグライク要素よりもRPG要素の方が強めなので、無骨でシンプルなプレイ感をお求めだとちょっと違うな……となる可能性はあります。
キャラクターのレベルアップ要素や戦場での位置取りなんかは完全にオーソドックスなRPGのプレイ感です。
特にレベルアップについてはポイントを割り振ってスキルマップを広げていく形式のかなりしっかりRPGっぽい成長要素なので、キャラクターの育成方針を試行錯誤するのには興味ないな……って場合は余計なノイズになるかもしれません。私はそこが楽しくてプレイしていますが。
なので、RPGは好きだけどデッキ構築系には興味ないな……って場合でも楽しめる、かもしれません。あんまり運要素ないですしね。
……実はSlay the Spireをビジュアルが好みではないという理由でスルーしていた中たまたま目についたこれをプレイしたのですが問題なく楽しめたので、デッキ構築系ゲームやってみたいな~くらいの方は別段元祖にこだわらなくてもライトそうだったりビジュアルが好みだったりなフォロワー系ゲームを軽率に触ればいいよ!と思いました。
Hades(ローグライク×アクションRPG)
父親をボコって冥府を脱出しよう!
操作も快適、ランダム性も運任せすぎずぬるすぎず、ビジュアルもBGMも良し。
1チャレンジが長すぎず、死んだ場合の蓄積要素もほどよくあるので、もう一回潜ろう!となりやすくあっという間に時間が溶けてゆきます。
あとこういった繰り返しプレイするタイプのゲームでは地味に大事だと思うのですが、操作していて気持ちいいんですよね。ボタンを押した時のプレイヤーキャラクターの動きや効果音に違和感がない。
何度もプレイするゲームにおいて、操作時のレスポンスが悪くてリズムが崩れるのって地味にストレスだと思うので、その点かなりよく出来ていると思います。
そして個人的には日本語訳に花丸あげようね!という気持ち。
あれだけ沢山のキャラクターがいて、きちんと口調のみならず語彙まで違うのはかなり丁寧な翻訳の印象です。
海外のゲームは翻訳がちょっと……という方にも安心してプレイしてもらえると思います。
ワンコケルベロスに懐かれまくっているザグレウス、絶対いい子なんだろうな……
ザグレウスが出て行く時に暴れまくって酒場を壊すケルベロス、かわいすぎる……
Inscryption(○○×デッキ構築)
ここまで見に来るくらい興味があるならもうこれ以上何も見ずにプレイしなさい
デッキ構築系ローグライクゲーム~ちょっぴりホラー要素を添えて~……だと思っていますね?
そのまま戻ってこのゲームを購入してプレイすると良いでしょう。
そして色々な作品に触れてきている歴戦の勇者でこういうオススメのされ方(何も調べずにやれ!!!!という圧)をされている作品の傾向に薄々察しがつくタイプのオタクの皆さん、その通りです。そういうのがお出しされます。
逆に「何も調べずにやれ!!!!」系のオススメのされ方がどういう意図で行われることが多いかまったく察しがつかない、というタイプの皆さんは裏切られる可能性もあります。
良くも悪くもインディーズゲームのいいところ全部盛り!
ちなみにクリア後にカードゲーム部分だけ繰り返しプレイできる公式MODが導入できるので、カードゲーム部分が面白くてクリアするのもったいないよ~~~~は解決出来ます!
Potion Craft: Alchemist Simulator(錬金術師×クラフトシミュレーション)
材料をすり潰して、鍋に入れてかき混ぜて、ふいごを吹く……以下繰り返し
BGMとビジュアルが最高に良い。
デモ映像の2つめがプレイ時ままなので、あの感じが好きなら楽しめると思います。
が、基本的には同じ事を繰り返す作業ゲーです、ドラマチックさはありません。
様々な材料を入れて試行錯誤し効率の良いレシピを探すこと、マウスをぐりぐり動かして鍋をかき混ぜることを楽しめる人でないと多分一瞬で飽きます。
材料を鉢ですり潰して鍋に放り込んでかき混ぜて最後にふいごを吹いて完成させるの楽し~~~~!!!!という方にはとてもおすすめ。
Ravenous Devils(悪趣味×作業)
美味しいミートパイはいかが?
まずはデモをプレイしてみて下さい。面白ければあなた向きです。
ここで開示されている情報以上の意外な展開!みたいなものがお出しされることはありません、逆にここで開示されている情報に惹かれるなら買って損はしないと思います。
グロテスクな表現はありますが、正直操作に必死で眺める余裕はないのでそれに過剰に期待するのはオススメ出来ないかな……と思います(操作に余裕が出来る頃にはもうそのグロテスクさに慣れている)。
食材を入手する→調理する→客にサーブする、の流れは店の改築が進んでも全部手動で行う必要があり自動化はされないので、放置要素はないです。
それはそれとして夫婦が仲良しでかわいいですね!
夫がやや尻に敷かれている感じはありますが、基本的にラブラブで良好な夫婦生活を送っている様子。
届いた手紙を一緒に覗き込んで読むところなんかとてもかわいい。まあ客を殺して料理にしてるんですけど!
題材とは裏腹に手堅く作られた印象です。
派手なのは題材・ビジュアル面だけで、ゲームとしてはオーソドックスでプレイしやすめ。
ストーリー自体はそこまでボリュームはなく、無限プレイに耐えるほどの中毒性もないので、ワンコイン短編ゲームのつもりでどうぞ!
The Shrouded Isle(邪教×リソース管理)
信仰を保ち、人々との信頼関係を築き、いずれ来る神を喜びと共に迎えよう!
民の信仰心の維持と顧問たちのご機嫌取りをしながら現状維持を頑張る中間管理職の物語。
美徳とされるもののなかに「無知」があったり、重大な罪となる特徴に「学者」や「芸術家」がある……と言えばこの信仰が“そういう”感じだというのは伝わるでしょうか。
独特なカラーリングと効果音も相まって、陰鬱で静かな気持ちでプレイ出来ます。
操作方法も直感的にわかりますし、2周もすればなんとなく何を目指せばいいのかもわかってくると思います。
UIが微妙だとすぐに投げ出してしまう私でも快適にプレイ出来たので、丁寧な作りのゲームだなという印象です。
ちなみにカラーリングについては一見ビビッドで目に痛そうですが設定で変えられます、シンプルなモノトーン調のものもあるので色々試してみるといいかもしれません。
箱舟のノワール(海底×一方通行ダンジョン)
ちょっと懐かしい空気感の良作
ノンフィールドで一本道を進み続けて発生する戦闘やイベントに対処するタイプのオーソドックスなゲーム。
この形式のゲームとしての完成度は高く、雰囲気も良いですが、今やるとやや古くさい感じがするのもまた事実です。というか少し昔のフリゲ感が強い。雪道とかアンディーメンテ系とか。
潜水艦に閉じ込められて脱出を目指す様々な人物たち、どうやらこの事故には事情が……?という要素に惹かれるならストーリーも楽しめると思いますが、クリアのためには緻密な作戦ではなく運の要素がかなり強いので、ストーリーを全部回収できないとストレスを感じるタイプの人にはおすすめできないかもしれません。
閉塞的な海底の空気感や外国映画っぽい登場人物など、雰囲気は良いです。
ボリュームは少なめなので、気楽にポチポチやるのに丁度いいくらいの感じ。