あいまいな過去 15 引きこもりの日々を綴って

そうして始めて

こうして綴って

あれからもう何年

僕は今こうして

その時間を生きている


僕には思い出の無い時間がある

振り返る事の無い時間、降り返るモノの無い時間

その時間を埋めるように

今まさに青臭い事を経験して苦しい春をおくっている


精神年齢なんてモノがあるなら実年齢の半分も行かない

今のちぐはぐな自分をあの時代に送り返したくなる

そうしてまっとうに年相応の経験を気兼ねなく積んでもらいたい

何も無かった時間を僕はもう埋められない

幸か不幸か、今の僕はそのことを勿体無く思ってしまう


なので

そんな自分はあの時代におくってしまう

あとは残された自分でこの時間を生きよう

何かと絶望ばかりしてしまうけど

いや、ひとつの事で絶望したりするけれど

全部ひっくるめて今あることが自分なのだ


自分を大事に思えないとか

自分を愛おしく思えるとか

あの人に愛されたいとか

あの人を愛したいとか

これが僕だし、これも僕

人生を楽しく思えたり

落ち込んで絶望したり

思った事をすぐに行動に移したり

優柔不断に決断できなかったり

あれもこれも自分

中身が付いてきていないなら

中身に付き合って生きていく

そうして一緒に成長して行ければそれでいい


今の自分は、あの時から送り込まれた自分かもしれない

それなら、今からその時間をつくって行けばいいんだ


あいまいな過去ではない日々を綴って行こう

熊本市で、ひきこもり自助グループ「かこかり」の運営をしています。 居場所作り活動中。