407_ChatGPTプロンプト設計術:安定した出力を引き出す設定改善テクニックと成功事例
人生に感謝を。シンパクト和 です。
皆さん、ChatGPT(GPTs)を使っていてこんな経験はありませんか?
プロンプト通りに動作しない。
思った通りの出力が得られない。
完全な解決方法はないものの、工夫次第で改善することができます。今回は、私が行ったGPTsの動作安定化と出力改善のための工夫をご紹介します。
今回改善したGPTs
なぜ設定を見直したのか
今回、GPTsの設定を見直そうと思ったきっかけは、同僚から「以前と異なる動作をしているように感じる」と言われたことでした。以前はユーザーに自動的に提示されていた確認項目が出なくなったそうです。実際に試してみると、以下の2つの不具合が発生していることがわかりました。
ユーザーに確認すべき項目についての確認が一部行われない。
最後に「コードインタープリター」を使って字数を正確に計算する機能が動作しない。
これらは以前は正常に動作していました。
プロンプト設計の工夫
ChatGPTを長期間使っていると、同じ設定でも期待通りに動作しなくなることに気づきます。AIの動作はプログラムコードとは異なり、出力結果の予測が難しいため、プロンプトの設計について学び続けることが重要です。今回は、プロンプト設計に関する文献や他のユーザーの成功事例を基に、安定性を向上させるための工夫を試みました。
具体的には、プロンプトに以下のような構造を加えることを試しました。
「# やってほしいこと」
「# やってほしくないこと」
「# 重要:」
複数の「出力例」
これにより、指示の明確化を図りました。
成功した出力例を複数提示する工夫
最近、期待通りの動作を引き出すために、成功した出力例を複数示すことが効果的だと感じています。今回はこの工夫をメインにして、GPTsの設定を改善し、「動作の安定化」と「出力の質向上」を目指しました。
以下、発生していた問題点の詳細と、それに対して行った対策について説明します。
GPTsの概要
このGPTsは、以下の項目について順番にユーザーに聞いてくれます。ユーザーは短文でいいので、(もちろん具体的に長めの文章でもよい)を入力すると、推薦書のお手本が完成します。
{性格・特徴}
{学業エピソード}
{課外活動エピソード}
{志望大学関連のエピソード}
{将来の目標}
{大学の要求}
{字数}
発生していた課題1
公開当初は、すべての項目を確認して出力していました。しかし、今週試したところ、大学の要求と字数を同時に確認してきました。{大学の要求}の部分は、<例: 「〇〇を踏まえて記述」「推薦理由・学業・人物を分けて記入」などの指定があればお知らせください。>という例文付きで確認される大事な項目です。これが、例文付きで確認されないと完成する推薦書がユーザーの要望に近い形になりません。
発生していた課題2
推薦書出力後、本来はコードインタープリタ-を使用して、文字数をカウントして出力するようにしていました。しかし、使用せずに文字数が出力されるようになっていました。使用しないで出力される文字数は結構適当です。正しい文字数が出力されないと、ユーザーに若干の手間が生じます。
対応策1
下記画像のように、「ユーザーとChatGPTのやりとり例」を、GPTsの「指示(instruction)」に2つ入れました。例は、ChatGPTにダミーデータを作成してもらって、それをGPTsのに入れて作成しました。うまくいったときの「やり取り内容」をそのままコピペしました。
念の為、改善したGPTsで3回ほど実行した結果をメモ帳にコピペしたものを「知識(Knowledge)」 へ入れました。
これで、ChatGPTからユーザーへの確認事項が安定したと思われます。
ついでに、出力結果も例として入れました。出力結果の例は出力されたものそのまま使いませんでした。ChatGPTの Newchat にいれて、改善例をだしてもらった上で目視して修正して完成度を上げたものを出力例にしました。出力内容の向上が見られることを期待してやってみました。
対応策2
下記画像のように、「コードインタープリタ-が実行された際のコード」を、GPTsの「指示(instruction)」に入れました。
念の為、改善したGPTsで3回ほど実行した結果をメモ帳にコピペしたものを「知識(Knowledge)」 へ入れました。(改善策1のデータと一緒のファイルへコピペ)
これで、コードインタープリタ-実行による文字数カウントが安定したと思われます。
生成AIの熟練度アップのコツ
毎日、少しずつYouTubeで生成AI関連の学びを続けています。学んだことをすぐにアウトプットし続けることで、以前はできなかった生成AIの使い方ができるようになったり、思いつくようになったりすることを実感しています。
今回のGPTsは無料で使用できます。興味を持った方は使用してみてフィードバックをいただけると助かります。
今、できる技術を生かしてより人生を充実させたい。
シンパクト和 でした。
最近学習に使用しているYouTubeチャンネル・本
ChatGPT活用チャンネル -杉田海地-
リンク https://youtu.be/1RYVzKtIocw?si=uRWdnaOl7vPEs23T
AI共創イノベーション
リンク https://youtu.be/t3FwS3JfsCU?si=mkUaG8pYckdOtJsX
ChatGPT研究所(2024)
ChatGPT GPTsが作れるようになる本
SBクリエイティブ株式会社