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【MELT4】EP『Destroyer 』リリース!【インタビュー】1/2

ヘヴィメタルバンドMELT4が、2024年8月23日に渾身の5曲を収録した新作『Destroyer - EP』をリリース。SLASHから直々の指名を受けて来日公演のサポートを務めるなど、着実にその名を世界へ広めているMELT4。
Simple Recordsは今回そんな彼らに取材をさせて頂くことができた。EPの魅力やSLASHの来日公演、ヘヴィメタルをこれから聴く人へのレコメンドなど、全2回に渡ってお届けしていく。
今回は、サイプレス上野とロベルト吉野とのコラボによるHIP HOP×HEAVY METALのタイトル曲『Destroyer』を含む、バラエティ豊かな楽曲でリスナーを驚かせる。今後のライブツアーを控える彼らの最新EPに注目だ。


今回のEPの制作テーマを教えてください。
Onji: 前回「Gravity」という割と重めでポップな聴きやすい曲を出したんで、振り幅があった方がお客さん楽しめるかなと思って、今回は最初から自分たちが好きな尖った音楽を作ろうって、売れるか売れないかとか聴きやすいか関係なく、それをテーマにして作り始めたって感じです。
そうしたら「Destroyer」みたいなめちゃくちゃ早い曲があったり、6分40秒のメタルソングがあったり、あとちょっとジャパニーズメタルっぽいツインリードとか多めの曲もあったり、あとはパンク要素の強いメタルみたいなのも色々好き勝手にやったって感じです。

今回は自分たちの好きなものを詰め込もうみたいな感じですね。
Onji: そうですね。分かりにくく作ったと思ったのですが、僕たちの周りに聴かせた結果、「これめちゃくちゃ分かりやすいじゃん!」ってなって、結果オーライでしたね。

Yakky: 制作の方向性としては本当にOnjiが話した通りで、「Future - Single」をリリースした頃はパンクの方々とライブに出たり、自分たちもパンクの音楽が好きということもあり、パンク要素が盛り込まれた「In the Future」と「Sign」、次にヘヴィなシャッフルビートだけど聴きやすくてポップな「Gravity」という曲を出しましたが、少しポップに寄りすぎたと感じてもいたので、今回は「とにかく好き勝手やってやろうよう」って方向性で作りましたね。

Onji: 全部まとめると、シンプルな話で「みんなを驚かせたいだけ」なんですよ。前作と全然違うものをやって、「こんなのもできるの?」みたいなリアクションを見て、気持ち良くなって、変な汁出て、満足する、それだけですね。ただ、行きすぎて違うバンドにならないようにだけ気をつけています。


今回の表題曲「Destroyer」はHIP-HOPが入ったコラボ作品だと思いますが、どういった経緯でコラボが決まったのですか?

Onji: 最初はコラボするつもりは全くなくて、前の曲が遅くてヘヴィでキャッチーだったから、今回は早くて全然キャッチーじゃないスラッシュメタルにしようというのが最初のテーマでした。でも、できた時に「このスラッシュメタルの曲って海外のバンドにいくらでもあるよな」と思って。何かプラス1の要素が欲しいと考えていた時に、サイプレス上野さんとロベルト吉野さんと偶然会って、次作る曲がスラッシュメタルだという話をしたら、海外のAnthraxというバンドとPublic Enemyがコラボして「Bring the Noise」という曲をやっていて、それが90年代にヒットして、日本ではそういうバンドがいないなと思って「これいいな」と。


もともとの活動姿勢として、いろんなジャンルの方と接点があったところからコラボが実現したんですね。

Onji: そうですね。海外でAnthraxとPublic Enemyがコラボしたようなことを日本でやってみたくて。メタルベースにHIP-HOPを乗せたいという考えから僕たちがオファーしました。

Yakky: 結構すぐに快諾していただきましたね。
Onji: 実は1週間ぐらい悩んでいたみたいですけど、僕が長文のメールを送って「とりあえずやろう」ってなったみたいです(笑)。


今回のEPで、最も苦労した曲や思い出深い曲はありますか?
Onji: 一番思い出深いのは、最後の曲『Rise of the Dragon』という6分40秒の曲ですね。どこを着地点にするかをすごくバンドで悩んで、一度4分のバージョンを作ったり、もう少し長いバージョンを作ったり、全然違う構成のバージョンも作りました。途中でドラムソロが入ってテンポが2倍になるバージョンなど、いろいろ試行錯誤しました。

Yakky: ほんと途中で曲が変わったように、違うリフが入ってきたりとか。かなり大幅なアレンジの変更をしましたよね。

Onji: あとはやっぱり、期間との戦いでした。3月に自分たちのヒーローであるSLASHと対バンした後、その興奮が冷めぬまま、7月に新作をリリースしようとしていたんですよ。し、7月に出すとなるとレコーディングは6月になります。この3ヶ月間で急ピッチで作ろうということで、まさか5曲を作るのがこんなにきついとは思わなかったですね。本当に大変でした。


今回のEPにはティーザー映像が制作されていますが、それもこの期間内で作ろうと考えたものですか?

Yakky: あれはクリエイターさんに任せて作って頂きました。この曲のイメージを聞いて「好きなように作ってください」という感じで。ファンの方がSNSにMELT4のドット絵をアップしてくれて、それが可愛くて、何かに使おうというアイデアが発端でした。それを映像クリエイターの方にお願いして、結果返ってきたのがあれです。

Onji: 人気のピクセルアートを作っているクリエイターさんなんですけど、SLASHのライブに出た時にファンアートを描いてくれたんですよ。それがきっかけで知り合ったんですけど、SLASHを見るためにチケットを買ったんだろうなと思ったら、実はMELT4を見るためにチケットを買ってくれてたんです。



SLASHからの指名による来日公演のサポートアクトを務めた経験は活動への影響はありましたか?

Yakky:やることをやるだけだなというか、自分たちがやるべきことをやる、ただそれだけだなって、逆に自分は思いました。何か大きい新しい目標を持つとかいうのじゃなくて、SLASHが自分たちを選んでくれたのも、自分たちが好きなことをちゃんとみんなに届けるためにやってた結果、SLASHが目に留めてくれたわけなんで、変わらずにただただ続けるだけだなっていうのが一番強く感じたところです。
楽曲制作においてはやっぱりSLASHと会ったから、SLASHのフレーズを入れてみようとか、そういう遊び的な部分はちょっとやってます。『Rise of the Dragon』に入っているのでぜひ探してみてほしいですね。


終演後などにSLASHと話した内容で印象深いことはありますか?
Onji:SLASHと対話して一番思ったのは、やっぱりSLASHがあれだけ有名な方なのに、僕らの楽屋までわざわざ足を運んできてくれて、会話して、終演後もずっと話してくれて、なんだろう、これだけ世界的なギタリストなのに、これだけ優しいんだなと思って。浮かれないで頑張ろうって思いました。それが一番デカいかな。浮かれないで頑張ろうっていうのと、何があっても人に優しくしようっていう、この2つを学びましたね。

Yakky:緊張しすぎて言葉が何も出てこなくなっちゃったんですが、サインしてもらって、感謝を伝えて。過去にガンズのコピーとかカバーとかやっていたんで、その動画見てもらって、「Awesome」って言ってくれたりとか。印象深いですね。


今後の活動方針について、今後も海外ライブに出ていく方針ですか?
Onji:基本的に活動方針は、大前提で良い曲を作るというのと、メンバーみんなで楽しくやるというのがまず土台にあって、その上でライブについては基本的に仲の良い友達だったり、かっこいいバンドが呼んでくれたら基本出ますね。
やっぱり熱くて全力のバンドのイベントに呼ばれたら出たい。もちろん夢はメタリカとワールドツアーを回ることです。みんなでこのヨーロッパをバスで移動してフェスに出まくるっていうのが僕の一番大好きな海外のバンドがみんなそうしてきてるから、それがもちろん夢なんですけど、でもやっぱり自分たち日本人だし日本語でやってるから日本をないがしろには絶対したくないと思っています。
バンドをしながら楽しく生活も維持した上でやるためには、今やれるライブハウス規模のワンマンをもっと大きくすることにこだわってやっていきたいですね。


海外公演が今後の活動に与えた影響は大きいですか?
Yakky:去年スペインでライブをやったんですけど、向こうの方の反応は本当に良くて、すごく温かく迎え入れてくれて、ちゃんと海外にも通用するんだという感触は自分たちも得られたので、未知の領域じゃなくなったわけですよ、海外というのは。なので視野には見ているというか、いずれ行けたらいいなという野望というか、いずれはあります。オーディエンスの方もたくさん来ていただいて結構びっくりでしたね。

Onji:すごい勉強になりましたね。多分海外に1回行ってるのと行ってないのだったら、全然今後の活動変わってたなとは思います。
Yakky:そうですね。あとほんと今SNSとかで海外の方も自分たちのことを簡単に聞いていただけるような環境が揃っていて、YouTubeなんかにMVあげても海外の方からコメントいただいてけて、来てくれみたいなコメントがあって、待ってくださる人がいるのであれば、そこにMELT4は行きたいと思っています。


『Destroyer - EP』

2024/08/23リリース
品番:MELT-4002
CD版:2,000+税

  1. Room 666

  2. Brave

  3. Destroyer

  4. Time

  5. Rise of the Dragon

We are "MELT4" from Japan.

  • Vocal/Guitar: Satoru

  • Guitar: Onji

  • Bass/Chorus: Yakky

  • Drums: Takashi

Guest Rapper & DJ: サイプレス上野とロベルト吉野
FUJI ROCK FESTIVAL、SUMMER SONICへの出演、GUNS N'ROSESのSLASHから直々の指名で来日ライブのサポートアクトを務めるなど、数々の大舞台を経験した"20代最後のヘヴィメタルバンド"が送る渾身の全5曲を収録。
サイプレス上野とロベルト吉野とのコラボで制作されたHIP HOP×HEAVY METALの挑戦的なタイトル曲『Destroyer』、6分30秒にわたる初の超大作『Rise of the Dragon』など、MELT4のここ1年の躍進を強く感じ取れる傑作。


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