ボートの仲間たち
フローレスには、湖の真ん中に浮かぶ動物園があった。
小さなボートで風の心地よさを全身で感じながら
その小さな島に向かった。
鳥、ピューマ、ワニ・・・
たくさんの動物たちがいるけれど、
人は本当に誰もいない。
まるで一人だけ別世界に迷い込んで
時が止まってしまったようだった。
緑に囲まれた島を回り終わると
ボートのおじさんが手を降って、待っていてくれた。
帰路につこうとするも
どうやらエンジンが故障してしまったようで動かない。
おじさんも困り顔で、仲間に電話をかけた。
すると程なくして、他のボートのおじさんたちが
大勢で駆けつけてくれた。
仲間っていいね。
そして私は別のおじさんのボートでその島から帰ることになった。
今もおじさんはお気に入りのボートで
仲間たちと過ごしているんだろうなぁ。
なんとなく心に残る出来事だった。