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カンクンの波に呼ばれた日
カンクンでは、お猿さんの大きな絵が特徴的なゲストハウスに泊まっていた。
その近くに日本人の方が経営しているラーメン屋さんがあった。隠れメニューに「おにぎり」があり、白米を食べれる嬉しさに何度か足を運んだ。
そこの店主さんはサーフィンが特技だった。
私は、ハワイで初めてサーフィンをやった後、その楽しさに目覚め、何度か江ノ島を訪れていた。なかなかボードの上で立つことはできないが、波にぷかぷか浮かぶ感覚が好きだった。
「明日友達とサーフィンに行くんだ!」と楽しそうに話しているのを聞き、私も一緒に行かせてもらえることに。
どうやら、台風が近づいているらしく、いい感じの波らしい。
そして翌日。
大きなサーフボードを載せた車が駐車場に着いた。
停めた場所から、浜まで裸足で歩いていく。
太陽の熱を吸収したコンクリートの熱さが足裏に伝わり、飛び跳ねながら向かった。
台風が近くに来ていることを予感させる大波は、想像以上に激しかった。
2人のサーファーはスイスイと進みあっという間に沖まで行って、見えなくなってしまった。
私も沖まで行こうとトライするも、大きな波に飲まれ、すぐに砂浜に戻されてしまう。
「これが、波か...!!」
海の力強さを感じた。
やっとこさ沖まで行くことはできたが、また砂浜に戻されてしまった。
その後、ひと休憩しようと砂浜にサーフボードを置いた。そしてその上でお昼寝をすることに。
スキューバダイビングの後もそうだけど、なんであんなに海に入った後は眠くなるのだろうか。
私は波のたくましい音とスペイン語や英語を始め様々な国の言葉を子守唄に眠ったのだった。