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スロープの早期設置は困難(市川市議会2024年9月25日より)

こんにちは。「JR下総中山駅南口のバリアフリー化早期実現をめざす会」の鈴木雄高です。


「スロープを設置すればよいのでは?」とのご意見

「アンケート①」 https://forms.gle/CHhLPuEsDVQG8TbW9 では、回答者の皆様に「JR下総中山駅の南口が、どのような状態になると良いと思いますか?(短期的に実現するかどうかは考慮せず)ご自由にご記入ください。」と投げかけています。

この問いかけに対して、複数の方より、「スロープを設置すればよいと思う」とのご意見をいただいています。

ご意見、誠にありがとうございます!この問いへのご意見以外にも、色々と参考になるご意見をお寄せいただいており、皆様が大きな関心を持っていただいていること、とても力強く感じています。

まだアンケートに答えていない方も、是非、こちらから、ご意見をお聞かせください。

スロープやエレベータの早期設置は困難である!

さて、ところで、件(くだん)のスロープなのですが、昨年9月の市川市議会における道路交通部長の説明によると、下総中山駅の南口へのスロープ、そして、エレベーターの設置は、早期の対応は難しい、という話でした。

当会の名前は、「JR下総中山駅南口のバリアフリー化早期実現をめざす会」です。エレベーターかスロープ、これが南口の6段の階段の近くに設置されれば、バリアフリー化は実現されると考えています。

しかし、これらの早期実現は難しいという話なのです。詳しくは、

に書きました。

市川市議会における道路交通部長の話(2019年、2023年、2024年)

市川市議会において、道路交通部長は、以下のように説明しています。

■横地眞美惠道路交通部長(2019年6月27日)
・鉄道駅の出入りに伴う段差解消策としては、一般的にはスロープやエレベーターの設置が考えられるが、国が示すガイドラインによると、スロープを設置する場合においては、有効幅員120cm以上、屋外に設置する場合の勾配は20分の1以下、高さ75cm以内ごとに踊り場を設けることとなっているため、下総中山駅南口でスロープを設置することになると、延長約18mのスロープと踊り場1カ所が必要となる
・現在の南口は、幅員約6mの船橋市道に面し、階段までのJR用地が幅約1.8mであるため、スロープやエレベーターの設置は、設置箇所の確保や費用面、利用者の安全確保等の課題があり、現状では困難な状況である
(情報出所:https://www.city.ichikawa.lg.jp/cou01/kaigiroku1551000204.html

■岩井忠良道路交通部長(2023年6月20日)
・スロープの設置については、国のガイドラインで、勾配が20分の1以下で高さ60cm以内ごとに踏み幅1.5m以上の踊り場を設けることが望ましいとされている
・下総中山駅南口にスロープを設置するためには25m以上の長さが必要となるなど、設置箇所の確保が課題となっている
・現状では下総中山駅南口へのスロープ設置が困難な状況と考えている
(情報出所:https://www.city.ichikawa.lg.jp/cou01/kaigiroku0000436978.html

■米崎勝則道路交通部長(2024年9月25日)
・現在の下総中山駅の駅舎の状態で南口にスロープや昇降機を設置することについては、朝の通勤・通学時間帯に大変混雑している状況にもかかわらず、昇降機の設置により階段の幅が減少してしまうことや、階段の脇や上部に線路を支える柱や梁(はり)があり、機器の設置に制約があるなどの構造上の問題があるため、早期の対応は難しいとの結果になった
(情報出所:https://www.city.ichikawa.lg.jp/cou01/0000475633.html

スロープも、エレベーターも、下総中山駅の南口への早期の設置は困難である――これが、市川市議会における道路交通部長の認識、つまり、市川市の見解なのです。これは、市川市と船橋市、そしてJR東日本千葉支社の3者の協議を経て至った認識です。

市川市と船橋市、JRに対して南北通路の新設などを要望

もちろん、市川市と船橋市は、これで黙って引き下がるわけではありません。

市川市の米崎勝則道路交通部長は、2024年9月25日の市川市議会で、国松ひろき議員の質問に答えるかたちで、次のように述べています。

そのため、本年8月の協議の際には、段差の解消策とともに、高低差が少ない同駅北口と南口を行き来することができる南北通路の新設などの方策についてもJR東日本へ要望したところでございます。今後も船橋市と連携し、3者での協議を継続してまいります。

市川市公式ウェブサイト「市川市議会令和6年9月定例会会議録」(2024年9月25日の国松ひろき議員による一般質問に対する米崎勝則道路交通部長の回答)https://www.city.ichikawa.lg.jp/cou01/0000475633.html 、2025年2月10日閲覧

「南北通路の新設などの方策」をJR東日本に対して要望した、ということです。

この方策は、エレベーター、または、スロープを南口に設置するという、直接的なバリア解消(バリアフリー化)と比べると、不便さの解消の度合いは低いと言わざるを得ません。いわば、妥協案です。しかし、それでも現在のように、

  • 南口から東西に300メートルほど離れた場所から線路の北側に回り込み、線路沿いを進んで北口から駅構内に入る

  • 西友の南側の出入口から店内に入り、売場を通り抜け、北側の出入口から出て、北口から駅構内に入る

という、「南口を使わず、北口に回り込んで、駅構内に入る」方法で駅を利用するよりは随分マシです。

JR東日本千葉支社さんの立場としては、多くの駅を管轄しており、下総中山駅の南口の階段よりも優先的にバリアフリー化を実現すべき箇所がある、ということなのは、よく理解しています。

しかし、当会の活動開始前(地域の女性たちが立ち上がって活動した、2007年9月、今から17年5か月ほど前)から、長年に渡り、多くの人たちが実現を願い、声を集め、JR東日本千葉支社さんに対して、声を届けてきた、下総中山駅南口のバリアフリー化の実現は、悲願と言ってもよいほど、強く求められています。

「下総中山駅の南口の階段よりも優先的にバリアフリー化を実現すべき箇所がある」という事情説明を受け、「そうですか、わかりました」と引き下がれない問題なのですよね。

6段の階段、高さにして約1.2メートルだそうです。

たかが6段、されど6段――

このバリアを、なるべく早く解消できるよう、知恵をしぼってまいりたいと思います。

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おまけ

かつて、総武線が地上を走っていた頃の下総中山駅の様子を再現したジオラマ。船橋市本中山1丁目の「船橋市 西部公民館」1階に飾られています。2月4日、当会の第17回事務局会議を同公民館で実施した直後に撮影。

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メッセージをお待ちしています

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