団地再生

 最近、僕がかつて住んでいた大規模団地が、団地再生のモデルになっているということで、久しぶりに行ってみました。住んでいたのは今から40年以上前でしょうか。思えば子供時代は、今以上に人間ができておらず屈折していて、それは高校時代まで、次第に改善しつつも連綿として続いており、そう考えると大学時代が僕にとっては大きな転機であったと思います。

 この大規模団地の再生にはプライベートブランドを全国展開する企業が関わっており、毎週その企業により空き店舗前にて移動販売が行われるほか、今はすっかり寂れた商店街も新たなコンセプトで再生されるようです。

 寂れたとはいえ、商店街にはスーパーが2店舗あるほかお弁当店もあり、移動手段を持たない高齢者も、団地内に徒歩で買い物を済ますことができますし、郵便局や図書館もあります。バス路線も幹線系統に組み込まれているので、かなり恵まれた条件下にあります。ただ、子供が少なくなったこともあるのか、かつてはよく手入れされ、子供の遊び場であった団地の前の芝生は、あまり手入れされず草木が伸びており昔日の面影はなく、駅に近いまちに住んでしまうと、こうした場所に再び住むのは少し躊躇してしまうように思いました。

 とはいえ、郊外に多くあるミニ開発の分譲地や、大規模団地でもこうした好条件にないところは、日々の買い物も容易ではなく、不便なことはここの比ではないと思います。収入に一定の制約がある人も、あまり不自由なく、自立した生活を営むことが可能な場所であり、ここは集住のモデルになり得るように思います。

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