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学びのとっかかりをつかむ

 ある意味、これまで箸にも棒にもかからない状態で、英語と数学は総崩れに近かった中学一年生の息子ですが、
このところ、過去の模試の解き直しを最初から最後までさせて、その後に僕が解説をしたところ、模試の問題にも、難しい問題と簡単な問題があり、最後の大問にも簡単な小問はあるので、そこをしっかり得点することの大事さを、彼なりに少し理解したようです。

 英語も数学も、大問の後ろの方はほとんど空欄であり、前半の大問も、答えを書いてはあるけれど、基礎がまだぐらついているので、ミスが多い感じです。英語で言えば、人称代名詞に対応した動詞の変化とか、疑問代名詞の答えはYes、Noで答えられないとか、日本語の「彼ら」と「彼」の英訳の違いなどは、グラグラしています。

 むしろ英文読解のほうが、点数が取れている感じで、結局、基礎はできていないですが、推察能力は比較的高い、そんなところでしょうか。

 数学も、三角形の面積を出すところ最後に2分の1を乗じるのを忘れていたりはありますが、英語よりは凡ミスは少ない。
ですが、後半の大問は、解き直しでも空欄なので、山が険しくて最初からあきらめてしまう。
そこで、文章が多くて一見難解そうではあっても、小問3~4問のうち2問ぐらいは力技で解けて、残り1問の正答率は極端に低い難問なので、そこに足を取られない、といった問題の構造を教えました。

 これまで、模試の解き直しは山が高くてなかなか向かわなかった息子ですが、今回はなんとか完走することができて、その出来はともかくとして全問かじりついて終わらせたことで、少し自信にはなったようです。

 ただ、現状のこの出来だと、塾の授業でもテストでも、とっかかりなく、空回りしていたでしょうから、これまで、なんやかんやと勉強から逃げてきた気持ちは、何となくわかるような気がします。

 仕事でも一見、どうにも手を出しようがないと途方にくれるような、巨岩のような事案とか、時間もなく判断材料もほとんどない中で、とにかく決断はしなければならないような場面などは、まずは頭が真っ白になり、自分には無理だと感じてしまう。

 ただ、大人になると狡くなり、プライドがあって逃げたと思われたくないので、正面の戦いを避けて別なタスクに取り掛かって、自分の体をそちらに縛り付けてしまい、一種の現実逃避をする、その間に誰かがやってくれれば幸い、自分は別なことで忙しかったからと言い訳できる。

 でも、それができるのも部門の補佐役までであり、大なり小なり組織のトップになると、一時の現実逃避の責任はブーメランのように勢いを増して自分にかえってきますので、逃げたい感情の首根っこを押さえこまないといけない。

 まずは深呼吸して冷静になり、物事を複雑なままで吞み込もうとしないで、手間はかかるけど切り出して、少しずつ消化し、自分の手に負えるサイズになってから全体像を把握して、最適解を探す。

 息子が問題を解いたノートを見ながら、意識を我が身に飛ばしてそんなことを考えていました。

 まだまだ、バツの多い息子の解答をみると、目指すところへの道のりは遠いと感じますが、まずは千里の道を踏み出した。
そこは評価し、基礎固めをするにも、最初はグズグズの地盤なので、時間かかるけど、そこで腐らないようにサポートして、確実な成長の歩みを実感できるところまで、親として伴走したいと思います。

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