Ⅰ型糖尿病の友人

 僕が本音を話せる数少ない友人の一人で、最近、Ⅰ型糖尿病になった人がいます。僕はⅠ型糖尿病というのは若い人がなるものだと思っていたので、中高年で発症することを知りませんでしたが、ネットで調べると、まれではありますが症例はあるようです。僕の友人が発症するまでは、自分に関係ある「糖尿病」というのは、生活習慣や遺伝が発症因子として大きく関係しているⅡ型糖尿病のことであり、Ⅰ型については自己免疫疾患であることさえも知りませんでした。友人も糖尿病で倒れた時は、当然Ⅱ型だろうと思っており、退院後もⅡ型前提で食事制限とか運動とかしていたようですが、最近になって再び倒れて集中治療室に担ぎ込まれた後、Ⅰ型であることがわかったそうです。

 今のところは、Ⅰ型の場合は一日何回かインシュリンを注射して、食生活を管理し、ウォーキングをすることで、規則正しい生活を送り症状を安定させ続ける、これを終生続けるしかないようです。詳しいメカニズムはよくわからないのですが、自己免疫疾患で血管を傷つけることもあるようで、動脈硬化のリスクもあるようなので、規則正しい生活が第一のようですね。

 この友人は親から相続した財産もあり、これまで共働きで一定の蓄えもあるので、体調もあって仕事は辞めてしまいましたが、家族5人の生活は何とかなるようです。Ⅰ型糖尿病になったことは、インシュリンに命を握られているようなもので、我が身に置き換えてみると気の抜けない状況になって、大変なことだと思いますが、少なくとも仕事のストレスからは解放され、仕事による時間の不自由もなく、自分の体調管理にある程度専念できるので、そこは友人のこれまでの、未来に向けた種まきの成果であると思います。

 この数年の間に、それまで何の病気も抱えておらず元気に活躍していた、アラフィフ世代の先輩が、突然、重い疾患に罹り、この世を去った、そういう悲しい思いを何度かしてきました。僕もフィジカル面では、健康上の大きな問題を抱えてはいないですが、アラフィフとなり、そうした突発的な病魔に襲われるリスクが高くなっていると感じます。ストレスも適度であれば良いのですが、過度のストレスはメンタルだけでなくフィジカルにもダメージを与えていると思います。もし病魔に襲われたときに、闘病に専念できる環境に身を置くことができるかといえば、今はノーですし、難しい舵取りを迫られるように思います。はやる気持ちで短期間で大きな賭けに出るのは危ういですが、不断の種まきをしていくことで、今後のリスクへの備えをしていきたいと思います。

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