ITパスポート

 昨年、ITパスポートを受験し、合格しました。この試験は情報処理技術者試験では最も簡単に合格できる試験であり、出題範囲は広いですが、それぞれの分野について深い知識がなくても合格できます。「CBT方式」というコンピュータがランダムに出題する問題形式で、パソコン画面上で正解と思われる選択肢を選んでいく試験になります。試験会場は指定されますが、全国主要都市に試験会場があり、毎月試験が行われているので、思い立ったときに勉強を始めて都合のよい時に受験することができますし、試験日を変更することも可能です。小学生から80代の高齢者まで、幅広い層で合格者が出ているようです。合格したことで人と差別化できるような資格ではないですが、デジタルについて理解を深める糸口にはなると思います。昨今のデジタル化については身の回りのパソコンやネットワーク、スマホを使いこなすだけではなく、デジタル化と業務変革とか、生産性向上とか、日本の未来を決めるような「重さ」がついて回っているように思います。デジタル化に遅れてはならないし、どこかが遅れると日本社会全体が国際競争から置いて行かれるような雰囲気であり、小さい頃からプログラミングとか情報といった科目が教育課程に組み込まれ勉強させられ、受験科目にもなっています。趣味とか好き嫌いを超えて巨人化したデジタルについては、過大な期待を抱くように仕向けられてはいるものの、では自分がそうした大きな動きの中でどのような役回りを果たせばよいのかと心に問うと、考え込んでしまいます。とはいえ、しばらくはこのデジタルのうねりは大きくなり、あらゆる分野に押し寄せることは間違いなく、5年、10年のスパンで巻き込まれるように思います。あまり逃げ回っていても後ろから呑み込まれたり、足をすくわれたりするだけですので、僕としてはこのデジタルに向き合って、渦の中心にいることで振り回されるのではなく、うまく付き合い、できれば主導権を握れるようにしたい、そういう思いの出発点が、今回頂いたITパスポートの合格証書だと考えています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?