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連休年末お盆は毒

 昨日の夕方、荒れた状態の母から電話がかかってきました。

 過去の経験則から、3連休、年末年始、お盆といった時期が来ると、一人になった母はある考えに囚われて不安定になり、だいたい僕に電話をかけてきます。

 僕が家族と楽しく旅行などに行っているのではないか、自分は一人残されているのに、楽しんでいるのは許せないと、そんな考えに囚われて、電話をしてしまう。

 僕の家族は僕も含めて、休みの日とはいえいろいろ忙しいので、三連休だから遊びに行けるといったことにはならないのですが、そこは母の現在の時間軸で考えるので、僕らの忙しさなんてことは、まったく思案の外にあるわけです。

 で、電話で確認すると、僕が出掛けていないので、疑心暗鬼は薄らぎ、少し気持ちが落ち着くけれど、心が囚われているうちにたまった毒素があるので、それを吐き出してくる、そんな感じです。

 前にも書いたような気がしますが、テレビが情報源の母にとっては、テレビで流れるニュースが世間のすべてであり、そこでは、連休に仕事に行く人のことなんか取り上げないですし、連休どこにも行かず家にいる人も出てくることはありません。

 だいたい、家族連れの幸せそうな人が、おじいちゃんおばあちゃんのいるところに新幹線で行くので、子どもが楽しみにしている、そんな構図が切り取られ報道される。

 そうした家族との対比で、自分は不幸のどん底にいるように思い、そこでもしや息子たちもという思いに駆られ、自分の中で負の感情を育てたうえで、抱えきれなくなってぶつけてくる。

 対策としては、母のところにみんなで行けばいいのかもしれませんが、今の母のところには、楽しい要素がないので、義務感のある息子二人以外は、他の用事を削ってまで行きたくないのが家族の本音です。

 そこを無理やり連れて行っても、母は単に愚痴をこぼすだけで終わり、子どもたちが楽しいわけがないですし、その様子を見れば母は怒りが倍加し、僕にぶつけてくるのが目に見えています。

 以前は、僕と弟の家族と母で、年に1回は食事を一緒にしていたわけですが、食事中はともかく、別れた後に孤独感に加え、その食事の場で自分を中心に語らいがなされなかったことに怒り、自分の孤独をわかってくれないどころか、嫁たちはその不幸を笑っていると考えるらしく、誰にとっても幸せでない、会食が逆効果なので、やめてしまいました。

 こうした中で、今後取れる対策としては、三連休の場合、一番気持ちの落ち込む最終日に僕が顔を出せるように予定を調整することと、年末年始やお盆も、同じようにUターンのピークとか、年越しのタイミングで一緒にいてあげることでしょうか。

 今は、母一人では、幸せのランプに灯をともすことができないようであり、一番暗いタイミングで、僕が行って灯を点す役割を担うようにしたいと思います。

 


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