片手袋

  今週火曜日に愛用していた手袋を片方、失くしました。レンタル自転車で所用を済ませ、返却するときに、ダウンコートのポケットに片方しかないことに気がつきましたが、どこで落としたのかも心当たりがなかったため、あきらめることにしました。スマホを使い始めたときに、衣料量販店で冬物セールをしていて、手袋をしたままでも、スマホ画面が操作できるのがウリでした。実際には操作性が悪く、手袋をしたままスマホを使うことはほとんどなかったと思いますが、使い勝手がよく、7年は使ったように思います。

 実は、1か月ほど前に、道端に落ちている片手袋について、長年、追いかけ続けている人がいると聞き、最近は片手袋を意識するようになり、僕自身も電車の中と、バス停近くの街路樹のところで、片手袋が落ちているのを見かけ、スマホで撮影しました。別れ別れになった時点で、手袋は役割を失いますので、ふつう、落とした人は片方だけ残った手袋を処分するでしょうし、落ちている片手袋は拾われることもなく、同じようにゴミとして処分されてしまうでしょう。

 ただ、ネットで検索すると、メルカリで片手袋だけを出品しているケースがあるようです。僕はかつて、戦闘機プラモデルの部品の一部が入っている、シリーズものの雑誌の付録を手に入れましたが、それだけ持っていても何の役にも立たないので、メルカリに出品したところ、売れたことがありました。また、不要になった古い加湿器も、加湿機本体でなく専用の電源コード欲しさに買い手がついたこともありますので、部分的にでもマッチングができれば、半端なものやそれ自体が役に立たないものでも、需要があるのかもしれません。もちろん、手袋の場合はデザインが多種多様で、人がさんざん使用してきた片手袋がそうそう売れるとは思いませんが、多くの人が愛用している、有名ブランドのものであれば、案外売れるのかもしれません。片手袋の用途については、鍋つかみ、作業用軍手などがあるようですが、いずれも本来の用途ではないので、使い勝手は悪そうです。手袋を片方なくすということは、日常よくある出来事なわけですが、そこに何らかの活路を見出そうとしている人が世の中にいることは、新たな発見であり、転んでもただでは起きない姿勢は学んでいきたいと思います。

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