南海トラフ地震又は西日本大震災に備える
日曜日に、たまたま録画されていた、下記のNHKスペシャルのドラマを見ました。
この番組、2023年3月に放映された番組の再放送のようで、僕が見たのは全3回シリーズの最初の1回だったのですが、ちょうど今年の夏に、南海トラフの臨時情報が出された後だったので、あらためて、このドラマが時代を先取りしたよくできた番組で、NHKがなぜこの時期に再放送したのかが、わかったような気がしました。
1年半前といえば、僕自身は大きなイベントを控え、最終調整に奔走していたこともあり、Nスぺでこんな番組をやっていたことなんて、まったく知らなかったんですよね。
この番組のどこが秀逸かといえば、ドラマの中で気象庁の職員が出てくるのですが、南海トラフの予兆を捉え、臨時情報を出すべきだと主張したのですが、その反響の大きさを懸念する上司が、今日は土曜日だし、週明けまで様子を見ようという判断をするんですよね。で、その日の夜に地震が発生する。
後半は見ることができなかったのですが、ドラマの前編では「半割れ」といって、南海トラフの西半分で発生し、その後、あまり間を置かずに東半分で発生することが確実視されるにもかかわらず、その時期が明日なのか、2年後なのかがわからないため、どこまでの対応を取るのかで、政府内で意見が割れる、そんな内容のようです。
今年の夏の臨時情報も、僕自身もどうしてよいかよくわからなかったですし、結果的に空振りに終わったので、夏休みで書き入れ時であった海辺の観光地などからは批判もあり、政府に補償をしてほしいという声もあったりして、
ドラマで懸念していたとおりの反応が示されたことで、政府も臨時情報の出し方は、今後考えたいと表明せざるを得なくなり、事前に兆候があっても、それを世間に発表しずらい雰囲気になってしまったような気がします。
地震の予測は非常に難しいうえに、南海トラフ地震の場合、被害想定があまりに甚大すぎるので、まともなシナリオが描けない。
とりあえず津波から逃げるところはわかるけど、その後の支援は困難を極め、長期戦になったときに、どこまで個人や家族レベルで持ちこたえられるのか、最悪のシナリオを前提にストックを用意し、避難の算段をできている人は、僕も含めてほとんどいないと思われるので、一種の思考停止に陥らざるを得ない、そんな状況だと思います。
ただ、あと10年後には、いつ起こってもおかしくないと、この本にも書かれていましたので、少しずつでも、備えを厚くしておきたいですし、南海トラフ地震発生後に想定されるリスクから、比較的離れたところにある、東北地方内陸部に住む親せきとは関係を維持し、できれば、生活の基盤の一部でも持っておきたいと、考える契機になりました。