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高齢者の孤独問題

 母の転居という難題に目途をつけたと思ったのですが、現状を変えたいという根源にある、孤独問題が解決していないため、再び暗雲が垂れ込めています。 
 母が、今の家に住み続けることが問題の第一とすることで、自分で解決をしなければならない、孤独の問題を他人に転嫁し、少しでも楽になりたいという気持ちが見え隠れしていたので、どう考えても問題解決につながらない、引越しを本当に進めても良いものかと思わないでもなかったのですが、それにより、他責を続ける母の姿勢も変わり、環境の変化に応じて孤独の問題に向き合うのではと期待もしました。ただ、転居が決まり具体的な段取りを進める段になり、やはり孤独の問題が解決できていないことで、心は動揺しているようです。 
 確かに、同居こそしていませんが、息子二人は比較的近くに住んで、今回の住まい探しに奔走し、手続きを進めてきましたし、それ以前の相続の手続きも自分が一手に担ってきました。確かに孫が顔を出すようなことはあまりないわけですが、常に悲観モードの母のところに、ある程度大きくなった孫としても積極的に行く理由がなく、そこは人情として理解してほしいもの。 近くに母の兄弟がいないことや、友人知人がいないことが孤独を深めていますが、それはこれまでの自分の選択の結果であり、そこの解決を求められても、困惑するしかないです。かといって、妙なプライドがあるようで、新たな人間関係も作りたくないし、公的な支援も受けたくないで、息子に対して自分最優先に行動せよと言われても、家庭や育児、仕事を抱え、加えて土日は母の愚痴に付き合い、いろいろ無理な注文をこなしていて、現状でも精一杯、ただ、僕の場合は周囲に相談できる人が多くいるため、何とかそういう人たちに助けられてやっている感じです。 
 とはいえ、こうした問題に身内として向き合うと、自身が高齢者となり、もし一人残されたときに、どのように身を処すのか、子どもたちになるべく迷惑をかけないようにするにはどうすべきかというのは、今のうちから考えておかなければならないと切実に感じます。組織の外の人間関係を深め、できれば自分より年若い人たちから語るに足る存在と思われるように、学び続けて進化する、世の中の変化を受け入れ、ある程度は順応しつつ、自分にとっての金城湯池は持ち続ける、組織が用意してくれた城や装備、指揮すべき将兵はいずれ借り物で返すことになるので、少なくても自前の兵力を育てておく、そういう気持ちで、何とかこの難局も自分の糧としていきたいと思います。 

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