見出し画像

家庭内の不満も前に進む糧にする

 僕の家族は、うちの親の比較的近くに住んでおり、妻の実家は少し離れたところにあります。

 ですので、僕は母のところに、週に1回以上は顔を出すことができるのですが、妻は月に1回、子どもが大きくなって学校行事が増えてからは、2ヵ月に1回帰れるかどうかといったところです。

 ただ、僕の場合は、基本、一人で実家に行き、数時間滞在して帰るのに対し、妻の方は子ども連れで泊りがけです。

 今でこそ、父が亡くなり母一人となったので、僕が行けば基本、母は満足なわけですけど、二人が揃っていたときは、なぜ孫と来ないのかと怒られました。

 ただ、うちの母と妻の折り合いが非常に悪く、子どもたちを実家に連れていくのもすごく嫌がるので、それは年に数回程度でした。

 親の方は妻に対し不満を持っており、一方で妻の方は、自分の実家になかなか帰れない一方で、僕が週イチで行っていることに不満を持っています。

 ただ、妻の実家は田舎なので、生活や教育環境が今のところより悪くなるので、現実的にそちらに住むかと言えば、少なくとも子どもが社会人になるまでは、難しいと思います。

 妻は子どもによく愚痴をこぼしているみたいですが、僕も家族の生活を一人で支えているし、親のフォローは自分一人でやっているので、不満を持たれてもという気持ちはあります。

 この構造を俯瞰してみると、大海原を航行する船の中での揉め事、と捉えることもできます。

 たしかに、船の中には、いろんな考えの人が乗っており、船に乗った経緯も様々で、お互いにうらやましいとか、ずるいとか、自分は我慢しているとか、いろんな思いは抱えています。これは家族であっても、親と子、きょうだい、夫と妻、それぞれ別人格で、考え方はいろいろです。

 家族円満でお互いに感謝の生活ができれば、それに越したことはないし、周囲も含めて協力体制がバッチリ、そうした家庭もあるでしょうから、それはそれで、素晴らしいことと思います。

 ただ、他人の家庭ほど、良く見える芝生はありません。

 現実には、何らかの折り合いをつけて、悩みを抱えて、一緒に生活をしていることは、あるのだと思います。

 僕自身も、いいたいことはありますが、俯瞰できる認知を手に入れているし、人間関係については、トータルとして恵まれているので、同じ目線、同じ土俵にのって、不毛な諍いをするのは、避けたいと思います。

 悩みとか、人間関係の諍いとか、過去のゴタゴタとか、状況を改善できればいいけれど、価値観や考え方、ものの見方がそれぞれの立ち位置こそ正しいと思っている以上は、無理に寄せれば争いを激化させることにつながりかねません。

 それぞれが考えている問題解決の手法が、価値観や考え方の異なる相手の譲歩を求めるものでしかないのなら、良い意味で二枚舌を使いながら、直接のコンタクトはさせないことで、お互いの存在を感じさせない、もちろん同じ船の中なので、完全に消し去ることはできなくても、日常生活のにおいて、お互いの視野に入らないところに、棲み分けをすることは可能です。

 まずは、そうした僕の立ち回りで、船の中の平和をギリギリのところで守りつつ、僕自身が処を得て、水を得た魚となって変化変容を果たすことで、いずれはこうした周囲のゴタゴタも、全肯定できるようになりたい。

 家族や親、周囲の人々の不満や愚痴を受け止める包容力なくしては、より複雑で離れた価値観がぶつかる、社会において、人々の信託を受け、高いライフタイムバリューを得ることなど夢のまた夢なわけですので、そこはうまくかわし、前向きな気持ちを持ち、乗り切ってきたいと思います。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?