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後進へのロールモデルを示す

 昨日は、新年度一日目で、僕の職場にも、新規に採用された職員が入ってきました。他業種からの転職組で、しばらくは戸惑いもあるでしょうが、志を抱いて来たようであり、大事に育てたいと思います。
 昨日の午後、担当役員を囲んでの幹部会議の中でも話があったのですが、社員のスキルとモチベーションの両輪を、どう高めていくのかは、部門の責任者としての大きなテーマだと感じます。このうち、スキルについては、自分自身に強みと弱みはあるにせよ、経験の差は大きく、高低差から、ある程度は教えられると思います。
 一方で、モチベーションは相手の心の作用点を知り、そこを動かすことになるので、他人によって作用点は違いますし、自分の中にモチベーションがなければ、作用点を動かすこともできません。型ではなく、熱を伝える、その熱を相手を動かすエネルギーに転換させる、これはなかなか、難しいものだと思います。
 また、自分自身が後進にとってのロールモデルになり得るか、これは常に考えなければならないテーマだと思います。同じ組織にあり続ける場合は、ロールモデルはある程度収れんするため、先頭集団で走り続ければ、それでロールモデルを伝えることができます。
 しかし、今の時代は組織の階段を昇り続けることだけがロールモデルであると、ある年齢を超えると、好むと好まざるとにかかわらず、そのロールモデルをなぞることでしか、自己実現が難しくなってしまいます。
 別な道はもちろんあるのですが、それは組織の中で「外れる」ことであり、それは、自分を生かす道といえなくなりますし、変化の時代の中では、外縁部にいて、スキルを高められずに過ごすことは、職を失うリスクにもなり得ます。
 そうやって、先輩たちを冷静に見ると、組織であらまほしきロールモデルが自分に合わない場合、早い段階で見切りをつけて辞めてしまう、そういう若者を増やしてしまいます。
 僕としては、今は、ある程度の年齢に到達してからの、「枝分かれ」のロールモデルを切り拓こうと、もがいている最中であり、このことを成就させることで、後進には、組織の階段を上がることとは別の、ロールモデルを示したいと思います。

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