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就労移行ってなに?~内容と運営の仕組み
こんにちは。かもみぃるの下です。
今回は、就労支援施設の1つ「就労移行」について書きます。
現在進行形で増え続けていて、どこに通ったらいいか悩む方も多いのではないでしょうか?
まずは一般的な内容から説明していきたいと思います。
・就労移行について
・運営のしくみについて
豆知識的な内容になるので、「選ぶポイントだけ知りたい!」
という方はコチラをお読みください
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■就労移行とは?
ザックリいうと、
「企業で長く働き続けられる人材を育成する訓練機関」です。
まずはどんな所なのか、順を追って説明していきたいと思います。
※名称について…市町村役場の窓口名は障害福祉課、福祉課など色々あります。ここでは「福祉課」と統一します。
●対象者、利用期間、料金は?
・「企業に就職」することを目指す障害者が通う訓練施設
・最長2年間(一部例外アリ)利用することができる
・利用期間は「数か月~2年間」と人それぞれ
※原則、働いている人は利用できない
※【障害者手帳がなくても利用できる】
※【必ずしも障害者雇用枠に応募しなくてもOK】
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ちなみに、0円で利用している人の利用料は、利用者の居住地の税金から賄われています。
就労移行としては利用者が増えるほど収入が増える形になり、集客優先でしっかり支援してくれない所があるのも事実です。
ぱっと見では分からないので、悪質なところに引っかからないように気を付けたいですね…
●何をしてくれるところなのか…
・企業で長く働き続けるための訓練
➡事業所によって、プログラムや雰囲気は様々
・自分の障害、得意不得意を整理して、自分に合った働き方を見つける支援
・ビジネスマナーや履歴書の書き方の指導
・企業に障害について説明するための方法、資料を一緒に作る
・就職活動のサポート
(職場見学、実習調整、面接同行、期限付きの職場訪問など)
【病気、障害を抱えながら、無理なく働き続ける】ための方法を学ぶ場所。
【病気や障害と向き合って工夫を考える】場所ですね。
就労移行は利用期限が2年と決まっています。
有意義な2年を過ごすためにも自分の状態に合った段階からスタートすることが重要です。
![](https://assets.st-note.com/img/1678983114302-0ngXLfuiAc.png?width=1200)
・病気や障害になったばかりで治療が優先される時期
・生活リズムから整える段階
の人は、「デイケア」や「自立訓練」といった他ステップからのスタートも検討してみてください。
心と体を整えてから通わないと、身につくものも薄っぺらくなってしまいます!
また無理をして病状悪化や、失敗体験から自信を無くすこともあります。
そこから再スタートするのはかなりしんどいので、相談・見学・体験をして慎重に選びましょう。
【例えば…】
体験中の2週間は頑張れたけど、そのあとに一気に体調を崩してしまい、ほとんど通所訓練ができないまま1年が経ってしまった…というケースもあります。利用期限は延ばせません。
そして、就労移行は気軽に何度も利用できるものでもありません。
「体験2週間」は意外と頑張れてしまうので、可能であれば3~4週間くらい体験するのをお勧めします。
そして背伸びしすぎないこと!
限られた訓練期間を充実させるためにも、【週4日、1日6時間くらい】を安定的して活動できるようになってから就労移行を検討するのが無難かもしれません。
●どうやって利用するの?
福祉課に申請をします。申請書を書くのが不安な人は、
「障害者就業・生活支援センター」(通称ナカポツ)
「福祉課のケースワーカー」「ハローワークの専門援助部門」
などに相談しながら探すと、申請やその後のサポートが受けやすくなります!
・一か所だけ見て決めない
・就労移行とだけで動かない‼
というのが大事です。
「利用者を増やすことに必死」な就労移行は、具体的なプランの提案がないまま「とりあえず利用しながら考えていこう」と、どんどん話を進めていきがちです。
第三者と一緒に動き、「本当に今の自分に合っているのか」をしっかり見極めましょう。
とはいえ、「ゆっくり腰を据えて訓練なんてしていられない!」「稼がないと生活費がない!」「家族に急かされている…」といった事情の方もいると思います。
生活や家庭のことで困っている場合も、ナカポツや福祉課に相談することで解決策が見つかることもあります。
状況に合わせて訓練の必要性を考えられるとよいでしょう。
●就職がゴールではない!
就労移行に通えば就職できるというのは【大きな誤解】です。
そもそも、就職がゴールではありません!
生活費のためであれば「長く安定して収入を得る」ことがゴールになりますよね。
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病気や障害があっても、働くうえで最低限求められることは他の社員と変わりません。
「企業が欲しいと思う人材」は「長く働き続けられる人」「一緒に働きたいと思える人」です。
【資格はそんなに重要ではない】ということも知っておいて欲しいです。
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これらを身に着けられる就労移行をどうやって見つければよいのか?
自分の【人生の数か月、数年を過ごす場所として、ふさわしい場所】を見つけたいですよね…
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■ 就労移行の運営ってどういう仕組みなの?
さて、ここからは生々しい話題になります!
利用者も現場職員も、実はあまり分かっていないお金の流れについて、
ザックリと明かしたいと思います。
(就労移行を選ぶ時のポイントにも繋がってきます!)
就労移行はボランティア活動ではありません。
職員に支払うお給料、家賃などのお金が必要というわけです。
●運営費(収益)はどうやって生まれるの?
前年度に働いていなかった人が利用することが多いので、
本人負担額0円で利用している人が多いです。
じゃあ、訓練費はどこから入ってくるの??
気になりますよねぇ?
・利用者の自己負担
・利用者負担0円の場合は、「利用者の居住地の税金」
で賄われています。
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「通ってもらってなんぼ」というのが、運営視点の考え方です。
(安定した運営をするためには、必要な視点でもありますが…)
![](https://assets.st-note.com/img/1678984493320-NJuf1aqknX.png?width=1200)
●売上と支援の質のバランス
売上と支援の質のバランスをどう考えている事業所なのか…
必要な支援をしてくれるならいいですが、
専門的な支援をせずに、「とえりあえず通って…」という場所は、選ばない方がよいでしょう。
あなたの貴重な人生の数か月、あるいは数年を搾取されることになりかねません。
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残念なことに、
利用者支援の質よりも、売上を重視する就労移行もあります。
「障害者のための専門の訓練を受けたくて通ったのに、必要なことが身につかない」
でも就労移行は儲かっている…なんていうことも実際にあります!!
(違法ではないですが、悪質な障害者搾取だと思います!)
そして、この仕組みについては利用する側の障害者はあまり理解していないのが現状です。(働いている現場職員も!!)
「無料で訓練が受けられるからよかった…」
という考えだけでは、いいように利用されてしまう可能性もあるわけです!
とはいえ、利用者がこれらの仕組みを理解して就労移行を選び抜く…
というのは結構なハードルだと思います。
まずはナカポツや福祉課、ハローワークの専門援助部門と相談をしながら第三者を入れて動いてもらえると、リスクが少し減るかと思います。
支援者もピンキリなので、こればかりは絶対安全な方法がないのが苦しいところです…
…さて、今回は一般的な知識+α
利用者にも支援者にも知っておいて欲しい就労移行の仕組みについて書きました。
・就労移行を選ぶPOINT
・就労移行で本来訓練すべきことは?
といったことについては、また別noteに書きたいと思います。