【21】 臨時教育委員会・住民説明会出席「天の事務局の言う通り」
請願事項
教育委員会主催、教育委員出席による住民説明会を、早急に開催してください。
ここで、初めて農﨑隆子教育委員が発言を始めた。
すげー偉そうだな、というのが第一印象だった。ろくに勉強していないのにプライドだけは高く、住民を見下している感じがありありとした。
ショート動画にもつくったけど、「レイマンコントロール」、つまり専門家だけに任せると偏るので、専門家の考えに偏らず、一般市民のニーズを教育行政に救い上げるという教育委員の役割を、この人は完全に見失っている。「教育部から言われたことを勉強と呼び、同意し続けるのが教育委員会の役割だったら、誰一人要らないんだよ」と私は思った。
私たちは教育委員の人たちに、ただただ住民説明会に来て、私たちの声を聞いて欲しかった。なんでそれがだめなんだろう。上の立場にある教育委員が「出向こう」と思うなら、それを教育部が制止するなんてできないはずだ。なんなら教育委員としてではなく、一般参加者としてでもいいから、来てくれないのか。どれだけの人が、どれだけの熱量で、どれくらい反対しているのかを知ることは、偏らない決断をするために必要なことではないんだろうか・・・
こんなわけで、こうして私たちの請願はすべて否決された。すべてが終わったと思ったとき、村井弥生さんが、教育部にむかって話し始めた。
このときだった。頭が真っ白になった。我慢できない声が漏れた。私だけじゃなかった。
「否決したよ! 今、自分が否決したやん!」
「おかしい! この方は、自分がしたことがわかってない!」
村井さんは目を大きくした。本当に何もわかってなかったんだと思った。彼女は最初の議決のときも、「今、賛成とか反対とか言えない」と言った。つまり、自分たちは賛成しないけど、教育部のほうでできるものは進めてほしいという考えだったのだ。でも、教育部が、教育委員会が可決しないものをやるわけがないじゃないか。教育部にやってほしいなら、教育委員会が可決しなきゃいけないじゃないか。当たり前じゃないか、意志決定機関なんだから。教育部が意志決定機関じゃないんだから。それさえわからずに、議決をしてたの? なんで? なんで?
吉崎教育総務課長の無機質な声が痛かった。村井さんを責めても仕方ないのはわかっていた。村井さんは良心の人なのだ。教育部からさんざん、「令和9年の開校に間に合わなくなる」と脅されて、盛土以外でも開校に間に合わせる方法はあるのに、それを調べる力もないから、そのまま否決した。それだけの、心優しい人が、傷ついている目をしていたのに、私も傷ついた。
先ほどの農﨑さんのような、鼻持ちならない勘違いの人は論外だ。でも、心優しいだけでもだめなのだ、ちゃんと勉強してくれないと。教育部を叱りつけてでも、教育委員会の方向性を示してくれる人じゃないと。
「ありえん」
「ありえんわ・・・」
傍聴席がざわめく中で、田中さんが話し始めた。
「いやいやいやそうやろ」
「それ以外、なんですか!」
「聞きに来ないでしょ!」
「陸の孤島にですか!」
「ふざけてますか!」
「願えるか!」
そのあとは市民たちの訴えタイムになった。途中で教育委員たちは退席し、その背中に、
「給料ドロボー!」
と叫ぶ声もあった。私はそんなこと思わないけど、でも本当に一刻も早く、やめたほうがいい人たちだと思った。本当の黒幕は、別にいる。平時ならまだいいのかもしれないけれど、学校をつくるという一大事にはふさわしくなかった。
農﨑隆子さん「教育について考える機関だから期待に添えない」ってさ。勉強不足を棚上げして、どこまで偉そうなんだろう。
田中一郎さん 人のいいおじさんかもしれないけど、わざわざ宗像から来てもらう意味を感じない。
青木一乗さん 僧侶として、どう今回の決定を受け止めるんですか。いのちを軽視したこの決定を。
村井弥生さん 上品な物腰に、最後まで同情が残った。
村井さん、がんばってくれたのはわかってる。でもあなたでは、ふさわしくない。恨みたくないのです。せめて早く、やめてください。4人とも。
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