32x32ピクセル1色のドット絵に苦労した話
苦労したんです。下はその変遷。
寝て起きる度に前のバージョンが気に入らなくなって、こんなさもないドット絵でも3日がかりで描いている。トータルの作業時間は4~5時間に及ぶかも。とほほ。
ことの発端
ある日の夜中、僕は自分の開発ブランドにアイコンを設けたいと思い立ちました。というか仕事が煮詰まっていて、現実逃避したかった。
それでどんなのが良いかなーとふわふわ考えた結果、3DCG相手な普段の仕事とはやや乖離があるものの、レトロゲー好き&ドット絵好きという自分の趣味嗜好を反映したものにしたいと結論。
モチーフは彼。我が家の守護獣こと、チンチラの甚助。
2008年生まれ、記事作成時点で13歳。
社交的ながらも気に入らない相手には一切容赦しない凶暴な性格で知られており、得意ワザは革手袋をも貫通するひっさつまえば。
見た目にわかりやすく二頭身で描きやすいのもあれば、彼が原因で結婚したり仕事の形を変えたりと、僕の人生における分岐点となった存在なので、ここらでひとつキャラクタライズしたかった。
で、(他に仕事があるにも関わらず)ドット絵ツールの定番 Aseprite を立ち上げ、ぽちぽち打ち始めたところ、なんか降りてきて楽しくなってしまい、出来たのがこれ。
自分縛りは32x32ピクセル、1色。想定ハードウエアはMSX 1。所要時間は…1時間強?
……素人なりに頑張った。
お気に入りポイントは足の形。ウサギと違って、細長くはあってもゴツくはないのをよく描けました(自画自賛)
しかし顔が平坦だなあ。あと手が雑。本来チンチラの手は真下ではなく内側に向いている。
で、手を調整し、鼻を書き足した。
悪くはない…と思うものの、いまいち思い切りが足りない。
そうそう、チンチラって意外に鼻の下が長いんですよ。
なので更新。
わりとそれっぽい。色もMSX 1の青はパープルカラーのチンチラっぽくて気に入っていたものの、うちのスタンダードグレーな被毛の色じゃないなあとグレーに寄せてみる。
ここまで出来たところで妻が襲来。
「目が怖い、可愛くない」
あと「コスモ星丸みたい」とも言われた。
まあ、そうねえ……。
コスモ星丸というかドラクエのスライムの目ですけども、チンチラの眼力を出そうとして妙な方向に行っていたのは確か。
なので、古来ゲームでよく見かける形に切り替えた。
(ついでに、何故か股間に存在していた1ドットを整理した。心の目で見ると、かなりふぐりみがある。しかしリアルチンチラはこの辺に毛の分け目ができるので、あながち間違いでもないのが困ったもの)
加えてチンチラの特徴である髭を伸ばしたところ、実物に大分近づいた!
でも、耳も顔も丸くて、トッポジージョっぽいかな。いわゆる一般的なネズミ寄り。もう少しチンチラとしての個性が欲しい。
迷走してた耳の付け根を整理して、顔のシルエットを整えたら、おー、随分ぽくなった。
でも口元の1ドットは何処で現れたんだろう。
多分鼻筋を意識してあれこれいじってる過程で生まれたんだろうけど、全然記憶にない。こういう来歴不明な作業きらい。それに段々、セミの口吻に見えてきた。
謎なので整理。
そして出来たのがこれ。
いけてるのでは?これで完成じゃね?
と思ったものの、ここからが長い。
髭袋がもうすこしたっぷりしててもいいんじゃないか。
いやでもリアルなチンチラってそこまで顔の正面丸くないよなー、これだとウサギ寄りの肉感じゃないか?と迷い続けて、
口元を2ドット削った。ここへたどり着くのに謎の右往左往があったものの、これを完成形にしていいんじゃないかな!!!!
そんなわけでできた。つかれた。
2バージョン前の口元が細いものと迷ったものの、顔全体のバランスを考えて、かつ愛嬌を加味するとこっちかなあって。
以上、仕上がってみれば「さもないなー」って思う成果なものの、作業中は32x32ピクセル単色のドット絵に宇宙を見ていたという話でした。
おしまい。
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