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私はなんて馬鹿で鈍感で恋愛に向いていないんだろう
友人に好きな人がいるのは知っていた。
その相手が自分だとは気付けなかった。
・・・
心底自分のことが嫌になる。
周りの人間によると、誰が誰を好きかは側からみていても分かるらしい。その好意が自分に向けられていても何となく気付けるらしい。なんだその能力!と常日頃思っていた。
私に欠けている要素のひとつに「恋愛」がある。
私は恋愛に向いていない。
信頼している友人に、私のクワロマンティックな部分や恋愛感情が分かるようになりたい旨を電話で話す機会があった。
クワ(クォイ)ロマンティック=自分が他者にいだく好意が恋愛感情か否か判断できない/しない
話した内容はこんな感じ。
恋愛感情は今もよく分からないけど、いつか分かりたいっていう気持ちがある。
恋愛感情を分かるようになるには、まず人を好きにならないといけない。難しい。
仲の良い友人に対する友情が、どこかのタイミングで特別な好きになる可能性があるのかもしれない。
そしたら、私も特別な好きという感情を知ることができるかもしれない。
彼はこれを聞いて、何を思ったんだろう。
電話越しの声が少し静かになって、いつもと違う不思議な空気になった。
彼が「自分の好きな人を教える」と言った瞬間、私はその相手が自分だと気付いた。
「待って」
自分で作ったはずの沈黙がとても長く感じた。
もし彼が私のことを好きだったら、私は彼に同じ気持ちを返せるのだろうか。私は彼を好きなんだろうか、好きになれるのだろうか。好きになれなかった場合、友情も消えてしまうのだろうか。
長いようで短い沈黙の中で色々と考えたけど答えは出ない。
「それって、私?」
「うん」
彼はその気持ちを隠し続けようとしていた。言ってしまったら、私がそのことを考えすぎて悩んでしまうと知っているから。
こんな時でも彼は、私の心配ばかりしていた。
もし君が恋をして、その相手が僕でなくても、それを尊重する。知らない感情を知ろうとする君を応援する。僕が好意を伝えたことによって、それが君の重荷になってしまうのが心苦しい。僕はどんな答えでも大丈夫だから、深く考えすぎないでね。君が心地いい方に進んでいって。
彼の心配通り、私は電話越しの彼の声を聞きながら、どうしたらいいのか分からなくなっていた。
もし付き合ってみようと思ったとして、彼のことを特別に好きなのか。ハグや手繋ぎやキスやその先をする日が来るのだろうか。私はそれを出来るのか。好きじゃないのに付き合ってしまったら、それは彼に対して失礼ではないか。
考えても堂々巡りになってしまう。
思考が全く先に進めない。
ただただ、私は馬鹿で鈍感で恋愛に向いてない人間だなと認識するだけ。
noteに書けば少し整理できるかなと思ったけど、まだ時間がかかりそうです。