温められますか?(挑発)

この前コンビニで店員さんが「温められますか?」とぼくに問いかけてきた。この発話は多義的である。

1. 温められますか?(尊敬)

 店員さんはもちろんこの意味で言っているにちがいない。「温めますか? 」で十分な気もするがまあ多めに尊敬しておくに越したことはない。温めお願いします。

2. 温められますか?(受け身)

 これは危ない。意外と知られていないことだが、人体を電子レンジで熱することはたいへん危険である。

3. 温められますか?(自発)

 会計のやりとりのなかであなたの心は自然と温まりましたか? ということだろうか。「自分の意思とは無関係に動作が実現する様子」だ。

4. 温められますか?(挑発)

 これはかなり危険なプレイである。お前はこの「高菜と博多辛子明太子のピリ辛ビーフン」を温められるのか?と。温めることはお前の力だけで可能なのか?と。そういうことを客に問いかけているわけだ。お前の家に電子レンジはあるのかと。やれんのか。

猪木「ああ?ああ?やれんのか本当にお前!」
藤浪「やりますよ!」

令和元年のやれんのか! でした。とっぴんぱらりのぷぅ。

ください(お金を)