京都・大原 古民家再生 2024年2月14日
見出しの写真は玄関を入った所の天井裏
その昔は茅葺き屋根だった。がいつの頃かこの地方、茅葺き職人&茅そのものに問題が生じ(おそらく金額が高騰し、農家さんには葺き替える事ができなくなったと思われる)屋根型板金の帽子(?)を茅葺き屋根にすっぽり被せるスタイルになってしまった。同様の屋根がとても多い。屋根裏は茅がむき出しである。他の地方の豪農の茅葺き屋根の裏を見ると支柱などはもっと繊細で手が混んでいるが、この家はほぼ竹や原木で、しかも縄で結んであるが結び目などが粗く揃っていない。(残念)断熱材を入れてコンパネで塞ぎクロスを貼って綺麗にしましょう!と勧められたが、でもこれはこれで味があるではないか!経年の美。何かをそのまま残しておきたかった。雨さえもらなきゃそれでいい。ということで被せ物の修理と塗装にはお金をかけた。この被せ物、波うたせ方が芸術的で今ではお金がかかりすぎるために作っていないそうである。これはこれで年代物の価値がある。素晴らしい形の屋根である。
ちなみに屋根裏へは骨董屋で見つけた階段箪笥を階段に据えた。高さが足りなかったのでステップを数段造作してもらった。ロフトというのか部屋の天井と屋根裏に上がった時の床が一緒で(表裏にすぎない)。昔はこの場所に茅をストックしておいたり、乾かす物を置いておいたらしい。リノベ前も処分に困るほどの藁や茅があったし、動物の越冬の場と化していて非常に汚かった。
今や別世界。
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