倒産?え?クビ?
勤めている会社が倒産したら・あなたがクビになったら
実はこれは珍しいことではない。ベンチャー・ビジネスが中心になっているシリコンバレーのソフトウェア会社では、資金が底をつき会社が倒産することはしょっちゅうある。倒産しなくても、コントラクターで勤めていると最長1年しか、同じ会社にいてはいけないことになっているから、期限が来れば職を失うことになる。
また、人員削減のためにクビになる (「ピンクスリップを貰う」という) ことも、珍しくない。どんな場合でも、職を失ったら色々とすることがある。
まずは落ち着くこと。よくあることだから、気にしないこと。今まで頑張ってきた自分へのご褒美として、好きなことをひとつすると気分も晴れる。自分は電気製品とゲームが好きなので、ひとつ買うことにしていた。旅行に行くもよし、憧れていたレストランに行くのもよし、とにかく悲観的にならないように、行動しよう。
次に失業保険の手続きをしよう。これはオンラインで簡単にできる。だが、貰える失業保険の額がとっても少額なのだ。シリコンバレーの物価では、アパート代1か月の四分の一くらいの額である。たっぷり貯金があるひとは、それでもいいかもしれないが、忘れてはならない出費がある。健康保険である。会社が払ってくれていた健康保険のお金を、自分で払わなくてはならなくなる。これが高額なのである。いくら高額といっても、払わないで、健康保険なしで生活するリスクをおかすのは、絶対にお勧めしない。なにしろアメリカの医療費は、よく言われるが、本当に信じられないほど高いのである。
自分は貯金をしないたちだったので、かなり焦って、次のステップに進むしかなかった。履歴書の更新である。これは「初めての履歴書」でもう履歴書は作成してあるはずなので、それに失業するまで勤めていた会社の情報を、追加するだけですむ。気を付けることは、一番最近の活動を説明するのだから、情報量を多くすること。履歴書が一ページを超えるようだったら、過去の分を少し削ってもいいだろう。
しっかり書いたら、前に勤めていた会社の直属の上司に、チェックをお願いするといい。あなたの仕事を一番よく知っている人だから、きっといいアドバイスをくれるだろう。同じく、あなたに部下がいたとしたら、元部下からの、「履歴書をチェックしてほしい」というリクエストに快く応じよう。
会社が倒産してみんなバラバラになっても、メーリングリストや LinkedIn などを通じて、必ず繋がろう。そう人脈づくりは、絶対におろそかにしてはいけないことなのだ。
その人脈を100%使う時が来たのである。メール、ランチ、メッセージとあらゆる方法を使って、あなたが仕事を真剣に探していることを、人脈全体に広めよう。必ずなにかヒットするはずだ。知り合いの友人の会社がエンジニアを探しているとか、今のところ空きはないけど、腕のいいリクルーターを紹介してあげるとかである。
そうこうしているうちに、履歴書を送ってくれと言われる時が来る。もし、リクルーターではなく、ある会社の空きポジションにどうかと言われたときは、Web ページでそのポジションを見て、どのような能力が必要とされているか下調べし、それに合わせて履歴書を編集することを、忘れずに。
大丈夫。履歴書とこれまでの経験をもとに、面接にのぞむといい。結果がだめでも、面接をこなしたことを、経験を積んだものとして考えるのも大事なことである。
つまり、本当は職探しとは、かなりストレスを感じる行動である。その中でめげそうになっても、自分自身をいつもポジティブに考えられる。それが一番大切なことかもしれない。
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