見出し画像

釜石-盛岡 496km

こんにちは
自転車が大好きなsilicate meltと申します。

前から「日本海と太平洋を往復してみたいなぁ」と思って、Garmin Connectでコースプランを作成していたのですけれども、実行することを躊躇していました。
なぜなら、北上山地に三陸海岸、大きな峠は少ないのですが、小刻みなアップダウンが多く、ヒルクライムがめっきり苦手になってしまった自分には、辛いだけで、楽しめそうになかったからです。

ところが、2月にGarminのパワーメーターを導入したところ、ヒルクライムを少し走れるようになってきました。
パワーメーターは
登坂中にどれだけ真面目にクランクを回したのか?
という観点でログが残ります。
記録に残ってしまうことを意識すると
「最後まで登り切ろう」
というヤル気が出て来まして、寒風山、松の木峠、仙岩トンネルなど、県内のちょっとしたピークは割と普通に登れるようになってきました。
(注:単に休憩無しに登れるというだけで、速度は遅いです(笑))

今のコンディションなら行けるんちゃう?
ということで、今回トライしてみました。


1.事前準備


今回走るのは秋田→北上→釜石→宮古→盛岡→秋田で距離496kmのコース

目立つような峠は仙人トンネル(560m)、区界峠(751m)、仙岩トンネル(570m)三ヶ所だけですが、他に小刻みなアップダウンの多いコースです。
全行程の獲得標高は5919m(Garmin Connetによる値)


乗るのはアルテグラ仕様のLOOK565
今回、バイクに次の2点の改良を行いました。
(1)ハンドル周りをすっきりさせるために、ヘッドライト(OLIGHT RN1500)をハブ軸に取り付けた。
(2)スプロケを12-25から12-28に変更した。
インナーロー34x28Tで楽に登れることを期待したい。

補給食は和菓子ミックス10個とパン半分(昼メシの残りです(笑))

麻婆豆腐、コロッケ、ほうれん草の胡麻和え、ご飯、味噌汁で528円
ちなみにこのレストランは別名「学食」とも呼ばれている

17時00分、お仕事終了とともに職場のレストランへとダッシュ
晩飯を食べたのち速攻で帰宅し、シャワーを浴びてからウエアに着替えた。


2.秋田→釜石


2024年6月7日(金)
18時20分、自宅を出発
今回、特に目標のタイムや平均速度などはありません。
しいて言うなら、しっかりとクランクを回して、太平洋を見て、
事故や怪我なく帰ってくること…
かな

実は昨晩、今回のためのバイクの整備に時間がかかってしまい、あまり寝れていない。
今日はこれから夜通し走ることになるわけだが(下手すると明日の夜も)、大丈夫かな? 
ヒルクライムのことよりもそっちの方が少し心配


夕方の国道13号線を南下する。
明日の夜は、反対車線をヘトヘトになりながら走っているんだろうなぁ
なんて思いながらクランクを回す(笑)

しばらくして、Garmin充電用のType-Cケーブルを忘れたことに気が付いた。この距離だと途中で充電が必要になるのだが、すっかり忘れていた。
バッテリー残量を見ると、残り30時間と出た。

目標タイムは設けないつもりだったけど、これで強制的に30時間以内と設定されることになった(笑)


マクドナルド 13号横手店:21時16分,73km地点
ここで最初の休憩


国道107号、錦秋湖の橋を渡る。

並走する高速道路(秋田自動車道)が錦秋湖ー北上間で道路工事のために夜間通行止めになっているらしい。
深夜にも関わらず、国道に迂回した車で混雑している。

途中で、秋田発東京行きのJR夜行バスが追い抜いていった。
ワタクシもよく利用するやつだ。
夜行バスは寝ているうちに移動できるので、単身赴任者には有り難い存在だ。

北上通過:0時53分,131km地点

遠野に向かうヒルクライム中、なぜかGarminが勝手にストップしてログの保存画面になるとともに、ナビが表示されなくなってしまった。
再起動してみるが、やはり今回のルートがナビに出てこない。

Garminはナゼか、5回に1回くらい、こんな感じの意味不明なトラブルが発生する。
出発前にMappleの地図を眺めて、要所は覚えているから多分大丈夫だと思うけど、どうにかして欲しいなぁ、この不具合。


道の駅 遠野風の丘到着:3時37分,177km地点

少し手前のコンビニで買った食料(おむすびセットとヨーグルト)でエネルギー補給をする。
20分ほど休憩をするうちに、夜が明けて来た。



遠野盆地の朝
日本の原風景だね!


仙人トンネルへのヒルクライム
無料の高速道路が並走しているので、国道には車はほとんど走って来ません。


仙人トンネル 到着:5時52分,204km地点


仙人大橋を渡る。

今からあそこまで下ります。

車がまったく来ないので、快適なダウンヒルを楽しむことができた。
最高速度は 71.7km/h

釜石駅到着:6時41分,227km地点

釜石は釜石鉱山の資源と製鉄で栄えた街
駅前に日本製鉄の大きな工場があった。

そして、釜石といえばラグビーですね。



3.釜石→宮古


太平洋までやって来た!
震災のときは、この橋のすぐ下の高さまで津波が押し寄せたらしい。


セブンイレブン 釜石片岸店 到着:7時36分,237km地点

店舗の裏がいい感じの日陰になっていたので、そこで朝食をとった。
その後、リュックを枕にして横になり30分ほど仮眠


四十八坂展望台


鯨と海の博物館 到着:9時30分,255km地点
道路上で看板を見つけて、面白そうなので寄ってみた。


館内はこんな感じ

今回学んだこと

  • 一般に生物は体が大きくなる(細胞の数が増える)につれてガンの罹患率が高くなりそうに思える。しかし鯨と人はガンの罹患率に差はなく、その理由はまだよく分かっていないらしい。これを「ピートのパラドックス」と言う。

  • 鯨の髭を触れるコーナーがあったが、プラスチックにそっくり。実際、プラスチックが発明されるまでは、鯨の髭が利用されていたらしい。   天然の生分解性プラスチックだ(笑)


博物館の出口付近に水槽が並べられ、付近の海で採れた魚やカニなどが展示されていた。
しかし、そのうちのひとつに何故か「メダカの水槽」が…

実はワタクシ,雑魚系の川魚マニアで
メダカなんかも大好きなんすよねぇ

ところが、その説明文がこんな感じだった。
〇〇〇〇(地元のお祭り)のメダカすくいで採ったメダカです。
こんなにたくさん採ることができました。500円でした。

ヲイヲイ
いくら「クジラと海の博物館」で興味がないからって,メダカの扱いが雑すぎないか?
おそらく遺伝的出自のはっきりしないヒメダカだろう。
なにか,生き物を金銭的価値の観点でしか見ていないみたいで,悲しくなったぞ(博物館がそんなことしてたらダメだろ!)

ちなみに、今時はホームセンターでメダカを簡単に買える時代になっているけれども、ワタクシは売り物の改良メダカには興味がない
メダカは自然界の生き物で、今でもいる場所にはちゃんといるのだ。

とまぁ,不満なところもあったが,全体的には概ね満足できる展示でした。
30分程度で出てくるつもりが、つい長居をしてしまった(笑)


「鯨と海の博物館」の目の前の海

あ、30時間以内の走破は諦めました。
このペースだともう無理でしょう。
今日はどこかでGarminの電源が落ちることになりそうです。


釜石-宮古間のピークのひとつ
集落と集落の間には必ず坂道がある。

途中でロードバイクに乗ったサイクリストとすれ違い、お互いに右手を上げて挨拶しました(今回一人目)。

震災のときの津波でどこまで浸水したかがわかる標識が随所にありました。
上の標識には「前方30m、後方5140m」とある。
この標識から、通波が来そうなときには、この場所の場合は前方に逃げた方がよいことがわかるようになっている。



宮古駅 到着:12時07分,286km地点
釜石は工業都市だったが、宮古は商業都市のような印象を受けた。


4.宮古→秋田


昼飯はほか弁です。
この後、道路沿いのバス停小屋で30分ほど仮眠をとりました。


さて、ここからは国道106号で盛岡に向かいます。
宮古-盛岡間は断続的に高規格道路で結ばれています。
国道は蛇行する閉井川に沿うのに対し、高規格道路(自動車専用道)はトンネルで直線的につながっています。


車はすべて高規格道路に流れるので、国道には車はほとんど走らず、快適なサイクリングをすることができました。


高規格道路が終了して一旦合流したのち、再び高規格道路と国道に別れます。こんな感じの離合を何度も繰り返します。

車の来ない、静かな国道をのんびりと走ります。

途中、自販機で休憩をしていたところ、グラベルロードに乗った若者が反対車線を軽快に走って行きました(本日、二人目)。
フレームバックと大きなサドルバックをつけた、今時のカッコいいグラベルロードでした。


区界峠(標高751m) 到着:17時33分,358km地点

区界峠付近で出会った動物達
右:カモシカ
左:アナグマ

区界峠からのダウンヒル

その後、盛岡の市街地に入ったときにGarminの電源が切れました。
30時間ではなく、約24時間であった。
バッテリーがヘタって来たということなのかな?


盛岡駅 到着:18時31分,383km地点


吉野家盛岡インター店 到着:18時46分,384km地点
ここで休憩&晩飯とします。
店を出るころには日が暮れて、ナイトランとなった。

道の駅 雫石あねっこ 到着:20時40分,407km地点
ここで1時間半ほど休憩&仮眠をしました。

続いて、仙岩トンネルへのヒルクライムです。
GarminがOFFなので距離感がわからず、いつもよりも長く感じました。

仙岩トンネル 通過:22時33分,415km地点

仙岩トンネルからのダウンヒル
気温は18℃で走りやすい。

途中でOLIGHTのバッテリーが切れたため、スペアのCATEYE URBAN2に交換した。やはりOLIGHTは2晩は持たないようだ。
CATEYE URBAN2は30時間点灯するけど、少し暗いのが難点

協和交差点 通過:1時33分,469km地点

2時52分自宅到着
走行距離 496km
所要時間 32時間32分
グロス平均速度 15.2km/h
(Garminのバッテリー切れのため、実走行時間とネット平均速度は不明)


5.まとめ

  • 気温も天気も景色も良く、車も少なくて最高のサイクリングでした。このコースはリピート有りですね。逆周りも楽しそうだ。

  • ただし、今回は寝不足のために睡魔に襲われることが多く、仮眠を3度もとることになってしまった。次回は事前に寝溜めをして、仮眠による時間のロスを減らしたいところ。

  • 今回初導入した28Tは結局1度も使わなかった。ただし25Tに入れた時に、まだもう一枚あるという気持ちの余裕が生まれる。逆周りコースは傾斜がキツイから、28Tも使うことになるだろう。

  • 前回のnoteで、秋田、青森周辺では300km走った時に、すれちがうサイクリストは3名という話をしたが、今回は496km走って2名となり、記録を更新した。これは北海道よりも少ない可能性がある(笑)

(終わり)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?