Bicycle shop Ride に行ってきた
こんにちは
自転車が大好きなSilicate meltと申します。
秋田市に Bicycle shop Ride という、ちょっと変わったロードバイク専門店がある。
HPの掲載情報によると
オールドパーツも多数展示。クロモリバイクも得意です!
(カンパニョーロ、シマノ、サンツアー、スギノ、サンプレックス etc)
とのこと。
無論、オールドパーツだけでなく、最新のパーツや新車も扱っている
(というか、むしろそちらがメインである)。
定期的にグループライドなどのイベントも開催しており、ホームページでその様子を見ることができる。
Rideを知ったのは1年ほど前
面白そうな店なのだが、これまで行くのをためらっていた。
狭い店舗なので、常連さんグループがダベっていたりすると入りにくいし、そうでなくとも作業中なら迷惑になるだろうと思ったからだ。
12月1日日曜日
久々の晴れの休日
ビンテージパーツで探しているものがあるのと、冬になってお店に行く人も少なくなっただろうと考え、Rideに行ってみることにした。
今日はNationalレーサー(上の写真)に乗っていきました。
本日の買いたいもの、探しものリストは次の通り:
(1) ストラップエンド
(2) 80年代のサドル
(3) カンパ Cレコ期のシートピラーとペダル
(4) 600EXの6速SISレバー (前回壊したやつです、まだ諦めきれない(笑))
(5) UGの大径ギヤ
フリマならまだしも、
ワタクシがこれから行くのはサイクルショップである。
普通はある訳がないモノばかりだが、
もしかすると Ride ならあるのかもしれない
という期待を胸に出発(笑)。
秋田駅前を通過
今日は北西の風がとても強い。
秋田は冬になると毎日こんな感じなのである。
晴れているだけマシ
自宅から Ride まではのんびり走っても20分程度
体が温まる暇もなく到着した。
こちらが Bicycle shop Ride です。
ドジャースというスーパーの目の前にある。
ガラスの引き戸をガラガラと開けて
「こんにちは」
と店舗に入る。
ワタクシ:「オールドパーツのあるショップと聞いて、初めて来ました」
店長さん:「どうぞ、どうぞ」
軽く会話をした後、ワタクシが乗ってきた、
外に駐めてある Nationalレーサー を店長さんに見てもらった。
これを見てもらうだけで、来店目的をだいたい理解してもらえたようだ。
店内の様子は下の写真の通り。
この2枚の写真で店内のほぼ全景
ワタクシ、いろいろなロードバイク専門店に行った経験があるが、
ここまで激狭なプロショップは初めて
である。
だが、そこは極めて密度の濃いステキな空間なのであった。
その様子を下に紹介する。
オールドパーツ
こちらがパーツコーナー
もう、ただならぬ雰囲気がプンプンしております。
リアメカの博物館
展示は上から順にカンパ、シマノ、サンツアー
セオリー通りです。
この順序でないとダメなのです(笑)。
カンパは歴代のヌーボレコード、スーパーレコードがいろいろ
シマノはデュラの初代クレーン、7200系、7400系、7700系(以降省略)
詳しく見てないけど、歴代のリアメカが全部ありそう。
サンツアー はシュパーブ、サイクロンなど
さらにその下段にはフロントメカもありました。
ああ、
ああああ
凄い状態だ
もう言葉が無いです。
家の近くに、こんなショップがあったとは(笑)
カンパは70年代〜80年代前期くらいが中心
シマノのEX, AXとか書いてある箱が普通にある (笑)
中身を見なくても、箱だけでドキドキしてしまいます。
600EX(アラベスク)のチェーンホイール6連発
もともと10個くらいあったそうです。
写真はありませんが、引き出しに入っているWレバーやシートピラーの在庫も見せてもらいました。凄かったです(笑)。
(注)
さて、これらのオールドパーツなのですが、基本的には店長さんの個人的なコレクションであり、売り物ではないそうです。
以前、オールドパーツを売ったお客さんにすぐに転売されてしまったことがあり、それが悲しくなり、よほどの理由がない限り売らないことにしているそうです。
そのため、値札がついているものでも、必ずしも買えるわけではないので、ご注意ください。
店長さんによると、こうしたオールドパーツを眺めながらコーヒーを飲むのが至福のひとときだそうで、基本的には売りたくないのだそうです。
売りたくないプロショップ(笑)
でも、その気持ち、すごく分かるなぁ。
この話しを聞いて、思い出したことがあります。
以前、県南をサイクリング中にレトロな自転車店を見つけて、お邪魔したことがありました(詳しくは下記のnoteにて)。
秋田県湯沢市にある、とある自転車店の店内の様子
70年代の丸石製 ジュニアスポーツ車
店主さんが若い頃に組み立てた新車だそうです。
店主さんから、最近はこうしたジュニアスポーツ車を探し求めて、わざわざ遠くから店にやってくる人が時々いることを聞きました(ネット検索で古い自転車店を見つけてくるのだろう)。
もちろん自分で乗るのではなく、コレクションや転売目的なのでしょうね。
ワタクシ:「これを売ったら、今ならスゴい値段になるのではないですか?」
店主さん:「こんなもの、今更売れるわけがないべ (笑)」
その時は、そうかなぁ? と思ったのですが、
後からこんな風に考えるようになりました。
「売れるかどうかということよりも、売ってしまうと、
長年親しんできた店内の景色が変わって寂しくなってしまうから、
本音は売りたくないのだろうなぁ」
RIDEのオールドパーツもそれと同じなのだと思いました。
オールドパーツの続きです。
入口の上にはアルミのチェーンホイールが並びます。
店長さんの一番のお気に入りは、このスギノ マイティー コンペだそうです。
スギノのBBやチェーンホイールのスクエアテーパーはカンパと互換性があります。そのため、昔はカンパ仕様のレーサーでもチェーンホイールだけスギノにする人も多かったそうです。
チューブラーのリムもたくさんあります。
店長さん自身も何があるのか把握していなさそう(笑)
棚の一番奥には、サイスポのバックナンバー
70年代から80年代末期(B5判時代)まであるとのことでした。
これは貴重な資料ですね。
パーツ棚の上を見てみます。
チネリ スーパーコルサ
店長さんが昔乗っていた車体で、これでレースなどにも出ていたそうです。
パーツはもともとヌーボレコードで、その後スーパーレコードに変えたとのこと。
ケルビムのクロモリフレームもありました。
完成車について
実際にはオールドパーツやクロモリ目的で RIDE に来る人は少なく、お客さんの大半は現代のロードバイクに乗るサイクリストです。
HPによると、有名どころのPINARELLO、Bianchi、Bridgestone、LAPIERREからGUSTO、ARGON18、FACTORのような新興メーカーまで、様々なメーカーを取り扱っているとのことでした。
PINARELLO DOGMA
デュラDi2仕様
このホイール(26mmのTRL)は試乗用のテストホイールとして貸してもらうことができるそうです。
店長さんとは昔話だけでなく、現代のロードパーツについてもいろいろとお話をさせていただきました。
具体的には、電動コンポ、ディスクブレーキ、TRLタイヤ の3点セットのことについてです。
たいへん勉強になりました。
現代のロードパーツの中で、個人的に今もっとも興味があるのは、
カーボンディープリムホイール(時代遅れでスミマセン(笑))
今や、ディープリムは当たり前の形状ですが、自分がいつも乗っている LOOK595 や LOOK565 を買った頃は、まだディープリムの普及以前だったし、いまいち似合わない感じがして、手を出すのを躊躇していたのです。
ところが、10月にレンタルでTREK Madoneに乗りまして、平地の高速巡航でディープリムホイールに効果があることを実感し、俄然興味が出てきたのでした。
RIDEの店長さんに聞いたら、Winspace の Hyper がオススメ とのことであった。
店長さんのクロモリバイク(コロンバス SLX)
元々赤いフレームだったのを塗装を落として、下地のシルバーメッキ仕様にしたとのこと。
デュラの10速 Wレバー仕様
GIOSの奥はBS アトランティス
コンポはデュラEX
店内の完成車は売り物というよりも店長さんの愛車がほとんどの様子でした。
今回のお買い物
さて、お買い物がどうなったかについてですが…
(1) ストラップエンド
→ 無し (即答、笑)
(2) 80年代のサドル
現代のサドルなら少しだけ在庫がありますが…
ワタクシが欲しいのは、ホリゾンタルのクロモリに似合う昔のサドルです。
店の奥からビンテージサドルを出してもらいました。
写真右下はロールスサドル
ただし、よくある革張りではなくて布張りです。
これは初めて見ました。
おそらく昔のものではなくて、復刻版が普及し出してからの変わり種バージョンとして作られたものだと思います。
店長さんが過去に何度か使ったサドルだそうです。
これはクロモリによく似合いそうなので、買うことにしました。
ワタクシ:「このロールス、いくらですか?」
店長さん:「う〜ん、いくらがいいのかなぁ」
「値段は考えたことがないなぁ (笑)」
ワタクシ:「そうですか。それじゃあ、次に来た時に買うので、値段をつけておいてください」
という話しになりまして、また後日となりました。
(3) カンパ Cレコ期のシートピラーとペダル
→ 探してもらったけど無し
カンパは70年代〜80年代前半がメインで、Cレコ期(1984〜)のものはあまり無さそうでした。
(4) 600EXの6速SISレバー (前回壊したやつです、まだ諦めきれない(笑))
→ 探してもらったけど無し
(5) UGの大径ギヤ
→ 無し (即答、笑)
Bicycle shop Ride:総括
オールドパーツが見られるプロショップなんて、都会ですら珍しいのに、まさか自宅の近所にあったとは…
店長さんは、本当はロードバイクよりもロードレーサーの方が大好きなのだそうです。ここは店長さんの夢を具現化した、素敵なお店。
クロモリ・ビンテージ関係で相談にのってもらうことができそうだ。
とても話し好きの店長さんで、オールドパーツから最新パーツのことまで、幅広くお話しをすることができて、楽しかったです (気がついたら2時間近く滞在してしまった。お仕事の邪魔をしてしまってスミマセン)。
昔のクロモリレーサーと最新ロードバイク、どちらも興味があるので、これから時々、買い物に利用したい。とりあえずロールスを買いに行かなきゃ。
(サイスポも読ませてください(笑))
(終わり)