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リアル80年代のロードレーサー: 35年ぶりにRALEIGHに乗ってみた
こんにちは
自転車が大好きなSilicate meltと申します。
前回からの続きです。
ここまでのあらすじ
簡単に言うと、35年前に事故で乗れなくなり、物置に放置していたクロモリフレームを最近修理し、久々に乗ってみたというお話しです。
今回確かめたいこと
・ RALEIGHは本当に直ったのか?
・ RALEIGHの乗り味、Nationalレーサーとの違い
・ Campagnolo VICTORYの使用感
2024年12月21日(土)
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https://weathernews.jp
天気予報によると、秋田は曇りのち雪
秋田県は日本で最も日照時間の短い県として知られている。
12月に入ってから連日、強風を伴う雨か雪か曇りで一度も晴れていない。
だからロードバイクは12月から2月までシーズンオフになります。
冬の間、連日晴天でいつでも乗れる太平洋側が羨ましいです。
この日も諦めていたのだけれども、雪雲は南下したようで、久々に午前中から空に晴れ間が見られるようになった。
このチャンスを逃したら春まで乗れそうにないので、RALEIGHでいつものトレーニングコースを走ってみることにしました。
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細いフレーム、細いステムのレーサーに最近の大きなサイコンは似合いませんね。あとで昔のCATEYEのやつに変えようと思う。
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SIDIのトークリップ用シューズのシュープレートの溝が狭くて、カンパのペダルにハマりませんでした。
シュープレートを少し削る必要があるようだ。
とりあえず今回は、手持ちのLOOKペダルで乗ることにしました。
RALEIGHは本当に直ったのか?
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家を出て10分も走ると、こんな感じののどかな道になる。
天気のせいで乗れない期間は長いけど、都会と比べて車が少なく走りやすい点は恵まれていると思う。
基本的に田舎は都会と比べて事故のリスクが低い。
一長一短だ
さて、最も気になる点を確かめようと思う。
このRALEIGHは本当に直ったのか?
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事故の際に正面から突っ込んだので、フロントフォークの左側がさらに左に変形して幅が広がり、トップチューブとダウンチューブにもシワができてしまっていた。
(どんな事故であったのかを知りたい方はこちらのnoteをご覧ください)
この事故のせいで著しく直進性の悪い、ハンドルを意識的にまっすぐに支えないと乗れない車体になってしまったのだ。
フォークが修正できるのは知っていたけど、トップチューブとダウンチューブは差し替えが必要で、修理はかなりの高額になるはずだから諦めていた。
ところが、corsa corsaさんに見てもらったところ、この程度であれば差し替えせずに通常の修正と板金作業でも対応できるというので、その方法で直してもらったのであった。
フレームは全体的にチェックと修正をしてもらい、トップチューブとダウンチューブのシワもなくなった。
もはや事故の痕跡はない。
とりあえず、低速では乗っていて違和感はない。
少しスピードを上げて、両手を離してみる
事故後は、両手を離すとすぐに左に傾いてしまっていたのだ
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おぉー
真っ直ぐに進むぞ!
とりあえず、ホッとしました。
いや〜、直るもんですねぇ
特にトップチューブとダウンチューブは絶対に無理だと思って、諦めていましたから…
感激です!
RALEIGHの乗り味、Nationalレーサーとの違い
自分はこのRALEIGHの後、Rossin スーパーセネター(1989年)とRossin Performance(1999年)に乗りました。スーパーセネターのチューブは Columbus AELLE で、Performanceは Columbus GENIUS です。
それらの3台で比較すると、総合評価(直進性、反応性、乗り心地、軽さ)は
RALEIGH(事故前) > Performance >>> スーパーセネター
という感じでした。
特に、Rossin Performanceはすごく期待して買ったのに、組んだ初日の試走でRALEIGHには劣ることがわかり、とてもガッカリしたことを覚えています(笑) それくらいRALEIGHは良いフレームでした。
ところがですね
昨年Nationalレーサーに乗ってみたところ、
Nationalレーサー > Performance >>> スーパーセネター
であると感じたのです。
このとき、Nationalレーサーが良いというよりも、Rossinがダメ過ぎたのだと、今更ながら理解したのでした(笑)
では、RALEIGHとNationalレーサーにはどのような違いがあり、
どちらが良いのか?
それを是非とも知りたいところなのだけれども、今日は難しそうです。
今日のコースは、半年前にNationalレーサーで走ったのと同じコース
しかし、今は季節が冬で、気温が低いせいで体も硬く、夏と同じようには走れません。それに雪解け水で湿っているところが多く、泥ハネしてしまうので速度もあまり上げられません。
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RELEIGHの乗り味は、もう少し暖かくなってから確かめようと思います。
Campagnolo VICTORYの使用感
RALEIGHのフレームとしての使用感を評価するのは難しいけれども、パーツについてはいろいろと分かったことがありました。
そのことを書こうと思います。
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1988年に発表された、カンパの初代エアロブレーキレーバー
(使っているのは初代Athena)
C-Record、Croce d`Aune、Chorus、Athenaは、全部同じデザイン、同じ大きさです。
これはちょっと握りにくいですね(笑)
僕は手が大きい方で、サイズ感はいいのだけれども、握った時にブラケットの形が手にフィットしない感じです。
あと、ブレーキレバーの戻りが悪いです。
初代のエアロレバーは、ブレーキワイヤーの上出しとエアロの両タイプ兼用です。エアロで使うときにはケーブルガイドの部分でケーブルが急角度に折れ曲がるのですが、そこが摩擦になって戻りが悪くなるようです。
ブレーキレバーは同時期のシマノの方が握りやすいし、レスポンスも良いです。カンパはそれらの点がシマノよりも劣っていると感じました。
カンパのブレーキに関して昔から言われているのは、
コントローラブル
であること。
80年代のシマノのブレーキは、引きは軽いけど「カックンブレーキ」になりがちで、ダウンヒルなどでの微妙な速度加減が難しいと言われていました。これに対して、カンパはブレーキシューがリムにあたってから、ジワジワと効く感じなのです。
その点はVICTORYのブレーキでも確かめられました。
VICTORY のブレーキ本体は Super Record や Nuovo Record と基本的に同じ設計です。止まるためのブレーキではなく、レース時のスピードコントロールを重視したものなのだろうと、勝手に解釈しています。
上ハンでのブレーキブラケットは握りにくいけれども、下ハンでブレーキを操る感覚には楽しさを感じました。
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ギヤはVICTORY corsa、
スプロケットはRegina CX、
チェーンはKMCの6速用
普通に乗っているときは、とてもスムーズで快適でした。
これはNationalレーサーに乗っていても感じることなのだけれども、6速チェーンは幅が太いせいか、クランクを回していてカッチリ感があります。
ペダルで踏み込んだ力が、ロスなく後輪に伝達されている感じがして、それがとても心地よいのです。
ただ、VICTORYはシフトチェンジをすると、チェーンが一旦歯の上に乗った後で、ガッチャンと挟まって切り替わります。
同時期のシマノのUGギヤの方がシフトチェンジがスムーズに感じました。
80年代までのカンパは、スプロケとチェーンを基本的に作っていなかったけれども、シマノはギヤだけなく、スプロケとチェーンも作っていたから専用設計なのです。その辺りの違いがあるようだ。
シフトポイントのあるシマノの6速HGギヤをシマノのチェーンと組み合わせて使えば、VICTORYでもシフトが改善されるのかもしれない。
でもまぁ、この "ガッチャン" と切り替わるカンパも味があって、これはこれで楽しいのだけどね(笑)
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限界集落を走っていると、人が住まなくなった家屋の他に、採る人もいなく放置されたままの 柿の木 をたくさん見かけます。
家は廃屋になって朽ち果てるだけだけれども、柿の木は生きているので、いつまでも実をつけるのです。
こうした柿を所有者の方に代わって収穫して、販売する学生ボランティアとかがあれば、すごくニーズがあると思うんだけどなぁ
…と、5個で400円とかの柿をスーパーで買っているワタクシは思ったりする訳ですが(笑)、実際には所有者を確認したり連絡をとったりすることの方が、手間がかかって難しいのでしょうね。
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タイヤはVittoria RALLY 25-28
25mmのチューブラーは初めて使ったけど、タイヤはやっぱり21mmの方がいいな。
それにしてもあの事故の後、
二度と乗れなくなったと諦めていたRALEIGH
再びサイクリングが楽しめるようになって感激であります!
。・゚・(ノД`)・゚・。
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秋田県は酒の販売量が全国で2番目に多い(一位は新潟県)
どんな集落にも一軒は酒屋がある。
食料品店はなくても、酒屋は必ずあるのです。
酒屋の看板を出した "食料品店" ではなく、純粋な酒屋です。
それだけで商売がやっていけるのが不思議だ
ちなみに、都道府県別の年間日照時間と酒類の消費量、ガンの罹患率、冬季うつ病の発症率には相関があるらしいです。
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自分がよく利用する幅の狭い旧街道があるのだけれども、走っていたら路線バスがやってきた。集落はバイパス通りではなく、旧街道沿いにあるから、バスもそっちを走るわけだ。
しかし、このマイナーな旧道を路線バスが走っているとは知らなかった。
自分は自転車だからいいけど、クルマはすれ違うのに難儀していた。
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秋田市内まで戻ってきました。
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帰りに Bicycle Shop RIDE に寄りました。
ブレーキレバーの改善案のことで相談
そして、店長さんとクロモリ談義(笑)
店長さんは70年代の初代デュラエースや当時のカンパを実際のレースで使ってきたベテランサイクリストです。
初めて聞く話がいろいろとあって楽しい。
今回は興味深い話が二つほどあった。
ひとつはカンパとシマノのギヤの話
シマノはいつカンパを逆転したのか?
僕は「カンパのVICTORYよりも、同時期のシマノ600EXの方が使いやすいと感じた」と話したのだが、
実は、70年代中期の頃から既に、Super Recordよりも初代デュラエース(CRANE)の方がシフトがスムーズだったのだそうだ(店長さんの体験談)。
もうひとつはC-RECORDの話
カンパは何故デルタブレーキを作ったのか?
ネット検索をすると、よく「デルタブレーキはDura-Ace AXのセンタープルブレーキに影響を受けた」と書かれているけれども、本当なのか?
店長さんの意見は、
「全くわからないけど、おそらく意識はしていていたんじゃないかな」
とのこと。当時の状況をリアルタイムで知っている店長さんでも、情報は持ち合わせていないようであった。
ちなみに自分は、当時のカンパがシマノを意識したという説に疑問を感じている。当時のシマノは欧州ではまだマイナーメーカーだったし、Dura-Ace AXは欧州ロードレース界では実戦ではほとんど使用されずにフェードアウトしてしまったからだ。
1983年にTullio Campagnoloが死去し、84-85年に誕生したカンパの新世代コンポ(RECORD, VICTORY, TRIOMPHE)の由来を調べると、当時のエアロブームにたどり着く。そこがひとつの転換点だったと思う。
そもそも1980年頃のエアロブームは、どのようにして始まったのか?
シマノがその発端という説もあるけど、それは本当なのか?
最近そのあたりのところに興味がある。
昔のロードレーサーは乗ったり、メンテしたりするのもいいけど、当時の背景や情報を探ったりするのも楽しいものだ。
インターネットが普及して、なんでも簡単に調べられるようになった。
それでも、インターネット以前の時代(1995年よりも前)のことになると、情報が少なくて謎のまま残されていることが依然として多い。
そこがまた、楽しくもある(笑)
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というわけで、44kmほどの試験走行を終えて帰宅しました。
まとめ
・RALEIGHは直ったようです! 。・゚・(ノД`)・゚・。
・ カンパ VICTORYのブレーキレバーとギヤの性能は、当時のシマノ600EXよりも劣るようです。
・ 下ハンでのブレーキコントロールは600EXよりもVICTROYの方が良い。
・ カッコ良さと所有感はカンパ VICTORYの方が満足度が高い。
(休憩中にコンポを眺めているだけでも、ウットリ😍してくる!)
自分はLOOK595で10速のRECORD、LOOK565で11速のULTEGRAも使っている。VICTORYと600EXも合わせて、それらの4種類のコンポを総合評価すると、普通の人なら
「11速のULTEGRAが最も使いやすい」
という意見になるかもしれない。
ただ、これはクルマのオートマとマニュアルで
運転するのはどっちが好きか?
という問いと同じです。
単に、楽にバイクに乗ることに楽しみを見出すのか?
それとも、
バイクの操作も含めてサイクリングを楽しむのか?
ということですね。
自分の場合はそこに "思い出補正" や "憧れ補正" によるプラセボ効果が発生するので、それらも加味すると、どのコンポにも個性があり、操作していて楽しいし、優劣はつけられないと思いました。
以上、パーツの話ばかりになってしまったけれど、暖かい季節になったらロングライドも試してみて、フレームも含む総合的な使用感を評価する予定です。
(次回に続く)