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プロ雑用がMOVEDで今仕掛けている3つのこと・その3

プロ雑用です!
さぁ、11月も後半になって一気に寒くなりましたね、10度を下回ると元気になるプロ雑用です!!ちゃんと今年は雪降ってくれよぉ!!!

ということでちょっと間が空きましたが、MOVEDで仕掛けていることシリーズその3です。その1、その2はこちら↓をどうぞ。

いま仕掛けている3つのとりくみ

現在、わたしが仕掛けていることは主にMOVEDというチームの力をより強くするための取り組みです。それは以下の3つです。これまで「VMVのアップデート」と「評価制度の整備」について解説しました。

  1. VMVのアップデート

  2. 評価制度の整備

  3. 組織基盤の再構築

今回はその3ということで、「組織基盤の再構築」を解説していきます。

3.組織基盤の再構築

再構築、の前にじゃぁ再構築前はどんなだったのか?を説明します。

前期(MOVEDは8月期末、9月期初なので、今年の8月までの話)は、各サービス=各事業部でした。プレゼン研修は事業部が「伝わるプレゼン事業部」で、サービスが「Plet's」。業務改善支援事業部の「ハタトレ」、Cloudユニバーシティ事業部の「CloudUniversity」、というような感じでした。それぞれのサービスごとに部門を分けていました。
分けていました、という説明はちょっと違っていて、徐々にサービスが増えてきた結果として「そうなっていた」というのがより正確な説明でしょう。

MOVEDの原初のすがた

と、いうのも、元々MOVEDは、渋谷さんのプレゼンテーションからはじまった、プレゼンの会社でした。そこからTTコンビのジョインで業務改善のサービスが始まり、渋谷さんの前職からCloudUniversityの有償事業譲渡が行われ、地域支援がうまれて、動画や配信支援が始まり…という中の人的にも外から見ても「MOVEDって何の会社なんだ?」状態が続いていました。

つまり個人事業の集まり

これが、個人事業の延長線上であれば各自勝手にやってればよかったのですが、期を重ねるごとに「どのサービスもスケールできない・させられない」ということが明確になってきました。要するに各サービスを取り巻く市場変化が無視できないレベルになってきたということです。まぁ、ここらへんは事業やってれば、よくあることだと思うのでさほど驚くようなことでもありません。

環境の変化よりも重大なこと

より根深い問題は「そのこと(市況の変化)に誰も気づけていないこと」それは「自社の売上に興味をもっていなこと」とほぼイコールだということ。このままほっとくと近いうちにMOVEDは解散せざるを得ない状況になることは明白。そこで、今回のシリーズで解説している3つの取組みを仕掛けているのですが、本丸は今回解説する、組織基盤の再構築なのです。

どのように再構築したのか

きちんとMOVEDとしての事業売上意識を持ってもらうこと。これは再構築の目的の先にあるゴールです。組織のカタチを変えたからと言って、みんなの意識が変化することなんてあり得ません。ただし、人間は環境に左右される生き物。環境が変われば徐々にそこに適応していきます。(なのでカタチから入るって意外と大事)

ということで、再構築の目的はカタチを変えること=環境を変えることで、メンバーの意識に変容を促すこと。

そのため、まず事業とサービスを明確に分け、ほぼ全てのサービスは一つの事業部に属する体制に変更しました。

Before:かつての事業体制
After:今期からの新しい事業体制

一つの事業部にサービスを集約することで、予算〜売上管理を一元で見れるようになること、また連携できていなかった各サービスの連携強化という狙いがあります。今期からMOVEDは「新時代の人材育成」をテーマとして各サービスを打ち出しはじめていますから(先日のサイボウズデイズで4サービスを並べていたのは、その一つのメッセージです)、さらにサービスの見せ方や内容をアップデートしていく必要がありますが、それをサービス毎ではなく、一つの事業として横串で見てアップデートしていくことが出来るような体制にしています。

また、サービスを統括する事業部の他、クリエイティブを中心にメディア運営やPRを担う編集部(たぶん近い内に名前は変わる予定)を事業部とした他、コミュニティ形成から運営までを担うコミュニティグロースという部門を新設しました。地域支援事業など営利ではない活動はこの部門に属します。(このコミュニティグロースの活動はまた別途詳しく解説したいと思いますので今回は割愛)

またこの体制ではじめたばかりなので、いろいろうまく行かないことはすでに発生していますので、チューニングは適宜行っていきますが基本的にこの体制はしばらくは維持されるだろうと思います。

MOVEDの組織運営について解説

さて、体制の再構築の話は以上で終わりですが、そもそもMOVEDではどんな組織運営しているのか、も参考までに解説していきます。

MOVEDの組織図はちょっと変わっている

MOVEDは、一般的なヒエラルキー型の組織図は意志を持って採用していません。MOVEDは株式会社であるが、実態として職能団体(ギルド)、組合(ユニオン)などの性格が強いです。これは所属しているメンバーもそう思っているし、外から見てもよくそう言われます。メンバーの自立性を重視する文化と、ヒエラルキー型の組織運営は相性が悪いと考えていまして、それは掲げているVMVにも悪影響を与えると考えるからです。

しかし、事業運営にチーム構成は不可欠です。完全に個人が勝手に動くのは数人規模ならまだしも、数十人となるとなかなか難しい。そこで、ティール組織、ホラクラシー、アメーバ経営などの自立分散型組織論を参考に、役割図(ユニットマップ)というものを作って運用しています。

ハニカム構造(六角形)なのは単に丸や三角などの他の形より、ゆるやかなつながりを表現しやすく、直感的に違和感が少ないからです。

この図の特徴は、まず役割(ユニット)ありきであること。必要と思われる役割を可視化し、そこにメンバーを配置していきます。役割は可能な限り細分化して表現し、それぞれのユニットには権限のグレード(内部的にはディビジョンと呼称/グレードだと上下関係を意識するので)を設定しています。これにより誰がどんな役割を担当しているかが明確にわかるようになっています。(もちろん完璧ではない)

ユニットありき、なので、人によって複数のユニットに名前があることもよくあります。これは役割をきちんとユニットとして言語化しているから。一般的な組織図では人に対して「役職」を付帯させるので、一部兼務だとか同じ部門長なのに見えない権限の違いだとかそういうややこしい話が発生するのですが、このユニットマップに関してはその弱点はありません。そもそも単一の役割のみで動いてる人なんて本当に限られた人しか居ないんですよ今の時代の組織は。

運用にメンバーの意志が不可欠

このユニットマップ(役割図)を運用するにあたって、誰がどのユニットを担当するかは、基本的にメンバーと相談しながらですが、その際に一番重要なのは「本人の意志」で、能力では決めていません。チャレンジしたことが無くとも本人に意志があればそれを担当してもらいます。
これは前回説明した自己評価制度と合わせて運用するので、適正があったかどうかは、本人が一番わかり、周囲もわかりますから無用な居座りは発生しづらくなっています。

私のイメージとしてはアメーバ状の群体生物で、ユニットはセル(細胞)のようなもの。なので時々刻々と変化することが前提です。実際、ほぼ毎月更新しています。そしてその更新内容の半分はメンバーが「自主的にボールを拾った結果、今のユニット領域を越えた仕事」が新たにユニットとして誕生する、ということです。
それまで名前が無かった役割が新たに可視化されることで、正当な評価、および次世代への引き継ぎができる状態が生まれるので、企業組織にありがちな「実はあの人がそういう重要な仕事をしていたことが、抜けた後に仕事が回らなくなって初めてわかった」が事前に防げます。

運用コストは高いがやる価値はある

このユニットマップは平面で表現しているので、上司や部下という関係性は意識されません。もちろん、責任者は居ますが「責任ある役割」なだけで、上司ではありません。そのためMOVEDに指示命令は無く、基本的に全ては「依頼」や「お願い」で業務が行われます。代表の渋谷であっても、一方的な命令に対してはメンバー全員に拒否する権利があります。

もちろん事業を運営する中では、このシステムが苦しさを生む場面もあるのですが、最終的にMOVEDが目指す「自己実現できる世界」には、そうであることが最良だと思うわけです。


ということで以上、いま仕掛けていること3つについて解説してきました。

  1. VMVのアップデート

  2. 評価制度の整備

  3. 組織基盤の再構築

それで、最初書いたときには3つだったのですが、実は4つ目が出てきてるんですが、まぁそれはまた別の機会に書きたいと思いますw

それでは今回はここまで。
お読みいただきありがとうございました。
それじゃ、また👋

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