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<#フォロワーからきた架空のタイトルの新書の感想を書く>を思いついた順から書いてみた(2)

Twitterで振られたネタに解答しようとしたら、思いのほか広がったのでnoteに一部をまとめたものの第2弾。稚拙ですが、ご容赦ください。

※第1弾はこちら

『銀河への彷徨』

 逢魔時を過ぎると夜の空を一面の星空が埋め尽くす。人類が地上に生まれて以降、変わり続けることのない数少ない真理のひとつである。この星空の一部を担う銀河を目指すことを夢見た人物がいた。彼はかのSF映画『月世界旅行』に着想を得て軍隊に進み、弾道機とは全く異なったアプローチで宇宙へ、そして銀河へ迫ろうとした。当初奇異の目で読み始めた筆者であったが、彼の着想と数々の実験が現在の宇宙居住区製作に多大な貢献をしていたことを知り、自分の無知を知ることになった。


『ポナパルト作戦~北米総軍の最期~』

 第三次世界大戦の休戦協定は当事国を交渉のテーブルに着かせるだけでも、各国の外交関係者の胃を大いに苦しめることとなった。休戦協定にあたり枢軸国側だけではなく、欧州連合からもいまや本国以上に強大な軍事力と組織を有することとなった北米総軍の扱いは、悩みの種であった。休戦協定を有利に進めると同時に、北米総軍の能力を削ぐ計画が総統大本営内で計画され、親衛隊の一部が便乗する形で最高司令官である伍長殿の裁可を得て実施されたのが「ボナパルト作戦」である。戦場から遠く離れた安住の位置で楽観的に計画されたこの作戦は、前線指揮官からも不平を買う失敗を重ねることとなり、その最終局面においてマンシュタイン元帥の才能を如何なく発揮された。本著においてはその膨大な資料から作戦立案から軍の縮小と解散、駐留軍として再編成されるまで、北米総軍の歴史を入念に追った歴史書である。筆者としては北米総軍内の動静についても興味深いが、それに奔走される休戦協定交渉にあたる外交官たちの反応と苦悩も見どころとしてお薦めする。


『地球連邦の興亡第5巻』

 かつての剛腕経営者が率いた業界の風雲児たる出版社も、書籍を何たるかを理解しない文化企業の傘下に入ったことは、業界の栄枯盛衰を物語っている。その自称・文化企業が資産整理の名目で貴重な原稿を処分していると一部の数寄者の間で話題となり、清掃業者を拝み倒して行われた処分原稿の発掘作業で発掘された数作品の中のひとつが「地球連邦の興亡 第5巻」とされている。しかしながら筆者は未だその原稿を読む機会を得られていない。自称・文化企業が処分した原稿の数々の資産価値に気づき、「わが社から不当に持ち出されたものだ」として資本力にものを言わせた裁判を起こしており、当原稿も裁判所の管理下に置かれているためである。週刊誌に最初の1頁の写真が掲載されたことはあるが、いかんせん写りが悪いうえ字が違うなど指摘されており、真相と内容は未だ不明のままである。


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