列強兵学者の日露戦に基づく戦術上の教訓ドイツ砲兵大尉 エーベルハルト
露国野戦砲兵は重鈍なる編成を有す則ち砲兵中隊は砲車8門及び弾薬車12両よりなる戦争の発起に際し兵器の改正を行いたる為戦地に派遣せられたる全砲兵中隊の約半分は動員の際若しくは動員前に至り始めて新材料を受領しその後4乃至5か月を経て始めて新射撃教範及び新操典を受領したるに過ぎず砲兵の為招集せられたる予備兵は半ば歩兵及び騎兵なりしを以ってもちろんこれらの兵卒には一も砲兵科の予備教育を施されあらざりき新露国火砲は砲身後坐式なりと雖も毎発後照準を要するを以って現今の意義における速射砲に