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名曲探訪 アポロ(ポルノグラフィティ)芭蕉の不易流行に想いを馳せる
ポルノグラフィティの『アポロ』について考察したいと思います。
『アポロ』という曲について皆さんどういう印象をお持ちでしょうか。壮大なイメージ、宇宙に想いを馳せる…など色々あると思います。
僕が思うのは「人々の変わらぬ心」をテーマにしているとということです。
そしてこの曲を聴くとかの有名な俳人松尾芭蕉を思い出すのです。なぜか。芭蕉の有名な概念として「不易流行」があります。不易とは変わらないということで、流行とは移り変わりのことです。つまり日々移り変わるものの中に移り変わらないものを見いだすことで、その移り変わらないものを「風雅の誠」と芭蕉は名付けました。
アポロは、テクノロジーが進んだ未来の社会と古代に生きる人間に想いを馳せる今現在の「僕」がテーマになってると思います。
印象に残る歌詞が「このままのスピードで世界がまわったらアポロ100号はどこまで行けるんだろう?離ればなれになった悲しい恋人たちのラブ・Eメール・フロム・ビーナスなんて素敵ね」という部分と「僕らはこの街がまだジャングルだった頃から変わらない愛の形探してる」という部分です。
アポロが11号が月面着陸に成功した時「人類はここまで来たか…」と当時の世界の人々は沸き立ったことでしょう。そしてアポロ100号となるともう想像がつかない次元で人類は進歩し、テクノロジーの恩恵を受けていることでしょう。
しかし「離ればなれになった恋人」という遠距離恋愛や離れて暮らす寂しさなど人の感情的な部分は「ジャングル」の時代から全く変わりないのです。
つまり芭蕉で言うと不易が「人の感情で」流行は「テクノロジー」と言ったところでしょうか。
時代がどんなに進んでも人の感情的な部分は全く変わらないよ、という歌なのだと思います。
最後に付け足すと「ラブEメールフロムビーナス」というワードはクスッと笑ってしまいました。作曲当時はEメールでしょうがビーナスに住む時代になってもまだEメールを使っているという「僕」の妄想はおもしろいですね。
『アポロ』は、ハルイチさんの才能が抜群に発揮された名曲でこの曲の輝きはどんなに時代が経っても色褪せることがないでしょう。