【将棋】佐藤天彦という怪物
ちょうど今、佐藤天彦が棋王戦で藤井聡太に勝った。
佐藤のことはあまり好きではなかったが(なよなよした感じや、将棋に関係ない点で話題になるところなど、要は私のいちゃもんだ)、すっかり見直した。
マスク事件で時の人となり、ボロボロのメンタルで銀河最強藤井聡太にズタボロにやられると見ていたが、見事に勝ってみせた。
まず、朝の入館時にバラの花束を持参したところで仰天し、同時に嬉しくなった。
貴族と呼ばれるからにはそれくらい振り切ってもらわないと。
騒がせてすまなかったが、この薔薇に免じてこの件は終わりにしてくれ、と。こんなに気持ちのいい魅せ方もないではないか。
また、何度も言っているように、将棋指しの価値は勝つこと意外にはない。勝つこと以上に偉いことなどなく、勝った者が全て正しい世界である。
逆境の地獄から復活する者は仲間内から認められ、ますます勝てるようになる。
大山名人はもともと嫌われ者だったが、升田に全てのタイトルを取られたとき、徹底的に叩かれた。そこから血の出るほど歯を食いしばり、瞬く間に全冠を取り返し、15年無敵を誇った。
佐藤も今回の件で格が上がったことだろう。
A級から落ちることはまずないだろうし、少し、この先どんな棋士になるか、興味が湧いてきた。
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