解説 バカシ・ニンジャクラン

バカシ・ニンジャクラン

モノノケ・ニンジャを開祖とするクラン。
化ける動物となり、オブジェクトに化けたり、実体のない幻影を作り出す。
バカシ・ジツとは相手の知覚を惑わすジツであり、あらゆる感覚に対して干渉できる。

古代に幾多の政権を暗躍したとされる。
ソウル憑依者ないしバカシ・ニンジャクランのニンジャとしてカイデンした者は美しい女性の姿、あるいはそのワーアニマルになる。(性別は変化せず、男性は男性のままである。バカシ・ジツで女性になれるので大した問題ではない)

モノノケ・ニンジャの正体は解っていない。
何故ならどんな姿がモノノケ・ニンジャを指しているのか誰もわからないからだ。
当のモノノケ・ニンジャでさえも。
彼のバカシ・ジツは強大で幻影の軍を作り出したことすらあるという。
彼は幾多の弟子を伴い時の政権に勝負を挑み、敗北。(したとされるがこの後もバカシ・ニンジャクランが繁栄し続けたことを考えると敗北したように皆が化かされている可能性が高い)
時に人の中に紛れ、時に自然の中に生き、その在り方は様々であった。
バカシ・ニンジャクランの弟子は互いにバカシの効力を比べ合うバカシアイという儀式を行い、そのジツを磨いたという。

動物を愛するという人の文化はバカシ・ニンジャクランの者にとって好都合であった。
疑われることなく家畜やペットとして人の世に入り込み、その立場を利用して人を化かし利益を上げ、クランを繁栄させた。
美しいワーアニマルの女性が現れたという伝説はバカシ・ニンジャクランのうっかり者か人を愛してしまって正体を明かした者のことだろう。
狐の嫁入りという伝説もバカシ・ニンジャクランの者が関与した可能性が高い。

修行にあたってはバカシに飲まれない自己認識とアニマルめいた身体能力の獲得を目的とする。
バカシ・ジツとカラテの組み合わせこそが本懐であり、美しい女性ワーアニマルの姿から放たれる鋭いカラテはスピリチュアルなアトモスフィアとその身体を求めずにはいられなくなりそうな妖艶さを併せ持つ。

バカシ・ニンジャクランのリアルニンジャ修行のルーティンは失われていない。
とあるキツネ・シュラインで今も修行が行われ、リアルニンジャが誕生しているとのこと。
ソウル憑依によってニンジャとなったものも啓示にめいた幻聴によって導かれ、ソウルの真の力を引き出したり、ソウルをより強化したり、やがて憑依したソウルを手放しリアルニンジャになることもあるという。

バカシ・ニンジャクランの繁栄は長いものの緩やかである。
これは日本的気質がバカシ・ジツの副作用を受けやすいため、向いている性格の者は少数派なため。
集団や権威に同調し自分を見失う者は世界に埋没し、自分を化かしてしまいやがて戻れなくなる。
バカシ・ジツを扱うには一般的には変わり者であるほうが望ましいとされる
そのような者やムラハチされた者をワーアニマルに変え、バカシ・ニンジャクランのアプレンティスとして育ててきた歴史がある。
そのためバカシ・ニンジャクランの者は邪悪ではないものの捻くれていたり、集団からは離れようとする者が多い。
自然の動物として暮らしていることも多く、同門の者を見つけると会話に花を咲かせるのだとか。

殺すより利用する、伝統は重んじない方針であるため邪悪に見られるが案外短絡的ではない。
性質は邪悪というより獣。利益を上げるには悪が効率が良いわけでもないことを彼らは知っている。

近年はテックの繁栄にいまひとつ追従できていないフシがあるが、特にサイバネ技術に抵抗があるわけでもない。
獣であるがゆえ、少々理解をするのが苦手なのだ。

キョートからかなり歩いた場所、汚染の進んでいない地でバカシ・ニンジャクランはニュービーを待つ。
モータルはおそらく道中で倒れるだろう。そして次に目覚めると君は女性のワーアニマルの姿になってシュラインで目覚めるだろう。
性別が変わるわけではないので安心してほしい。
バカシ・ニンジャクランは群れて文句を言うだけの者には冷酷な獣でしかない。
だが獣道を歩むような変わり者には牙ではなく温もりをもって迎えるだろう。

最近は二人のワーキツネが来た。
ニンジャソウル憑依者、しかも片方はバカシ・ニンジャクランでは珍しいジツに頼らぬカラテの強いニンジャである。
シュラインの主、マドイは自らのジツで彼らにバカシの修行と退廃的行為を施し、彼らのニンジャソウルの同調、強化をさせるとともに自らの寂しさを慰めているという。
石化した二人は今もバカシ・ジツの中でニンジャとしての修行とマドイのお相手をしていることだろう。


バカシ・ジツ

バカシ・ジツとは知覚から得られる情報を間違ったものに変化させるジツである。
その範囲は非常に広く、五感、痛覚、ニンジャソウル、体感時間など多岐にわたる。
間違った認識のまま戦闘をすればやがて未知の一撃に心臓を貫かれるだろう。

化けられる対象は自分とかかわりがあるもの。
関連性が薄くなるほど精巧なヘンゲは難しくなる。

実体のないオブジェクトの生成も行う。
攻撃すれば消えるが、ジツの精度次第では目視での看破は不可能になることもある。

バカシ・ジツの副作用として自己認識がヘンゲによって曖昧になりやすく、自分の認識を誤った結果自分をオブジェクトだと誤認しヘンゲを解除できなくなる。
相手をヘンゲさせる技はこれを逆手にとったもの。
相手に副作用を与え、歪ませ続ける。最後には戻らなくなる。

バカシ・ジツは術者が一定以上のダメージを受けると解除されることが多い。
これは幻覚の主を見破ったことでジツの効果が失われるため。


マヨケ

相手を石化させるバカシ・ニンジャクランのワザ
バカシ・ニンジャクランの者に対しては特に強力になる。
奇妙なのがこれを扱うバカシ・ニンジャクランの者の容姿はマヨケで払われる対象そのものであるということだ。
彼らは確かにニューロンに損傷を与える術を持ち、バカシ・ジツにより石化した相手を僕にすることもできるので相性は良いとされる。
昔バカシ・ニンジャクラン対策として使用されたワザを逆に利用しバカシ・ニンジャクランに取り込まれたという見解が一般的である。


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