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この素晴らしい世界に祝福を! ~希望の迷宮と集いし冒険者たち~のお話

評価:★★★☆☆ プレイ時間:20時間

全体的に、このすばという作品を元にできるだけ忠実にRPGを作ろう!という意気込みは感じられるものの、技術力か予算か納期あたりが不足しているのではという印象と、脚本も原作の面白さを活かしきれてはいなかったかなぁと。

というかこれが最大の問題ですが、端的に言って短い。とても短い。

発売前には前作のことも鑑みて、ダンジョンRPGと言ってもまぁ30時間もあれば終わるでしょなどと言っていたものの、

言外に(実績コンプ目指すならまぁ別だけど)のつもりではあったのですが、蓋を開けてみれば20時間そこそこでコンプできてしまうという。

流石にこのボリューム感だと比較対象はインディーズゲームとかになってしまうだろうと思うので、ボイス税を差し引いてもフルプライスだとちょっと高いかなぁと。

しかしまぁ、4日で終わってしまったこともあり4000円で買い取ってもらえました。やったね!!(ぉ

このすばRPGと言えばアニメBD特典にツクール製のがついていましたが、アレはどんな感じだったんでしょうね。

良かった所

・メインシナリオ
これは「大変素晴らしい!」という意味ではなく前作の審判~のやつと比べての話になるのですが、「前作はパンツの持ち主を探す為に法廷を開く」(は???)という本筋を成立させる為にカズマさんの知能を下げたり人格がおかしくなったりと、結構強引に書かれた印象を受けました。

今作ではキャラクターを活かして概ねこのすば"らしい"※シナリオにしてきたなぁというところが好感触。
ただしまぁ、それっぽくできてるなという点と大きく破綻はしていないなという点で評価はするものの、原作やアニメと比べると決して面白いとは感じられず、シナリオの面白さを堪能したいなら原作買ったほうがいいなと思ってしまった次第。

※今書いてて偶然「この素晴らしい」になってしまったのでダブルクォーテーションの刑に処しました。

・原作に忠実でありたい(快適さを犠牲にしてもだ)
これはまぁ良いところにすべきか悪いところにすべきか迷ったんですが・・・

筆頭として挙げられるのが、パーティーメンバー5人制でありながらもメインストーリーを進めるためにはアクア、めぐみん、ダクネスの3人は加入必須とあって、進行させない限りは自由に組めるものの、各ボスは低レベルで楽々撃破できるほどの雑魚でもないので経験値稼ぎのためには常時スタメンに入れておく方が合理的な為、実質的には追加で加入させられるサブキャラは1名のみということに。
まったくやりづらいったらありゃしない。

しかしですよ。

アンデッドを呼び寄せたり大事なところでポカをやらかす自称女神やら1発撃ったら動くことすらままならないアタマのおかしい爆裂娘やらとんでもない防御力を誇るが攻撃が全く当たらないクルセイダーやら。

作中で何度も「こんなお荷物どもとはさっさとおさらばしてやる!」と言ってはちょいちょいあちこちに浮気するカズマさんも、結局の所元サヤに収まってなんだかんだ言いながらずっと一緒にいるわけですよ。これが良いんです!

で。

アクア様には実際アンデッド系の敵がやたら攻撃してくるし(ゲーム中ギルドでクダを巻いてるダストとかも言っている通り、結構ヘイト管理とか原作に寄せようとしているフシがある)、回復スキルも対アンデッド系魔法も超優秀、ただしなぜかリザレクションはない。(は

めぐみんはといえば本当に爆裂魔法しか使えず、習得できるスキルも魔法の威力を底上げするものばかり(原作通り)で、爆裂魔法を撃てば数ターンなにもできずにぶっ倒れるわ街に戻る以外にMP全快は見込めないわで道中で撃つわけにはいかず、ボス戦以外では本当にお荷物でしかないという徹底ぶり。
爆裂魔法の熟練度を看破できる爆裂ソムリエをカズマさんだけが覚えられるというのもまた素晴らしいと思いませんか。愛がある。

そしてダクネスは本当に攻撃が当たらない。(一応バインドなどで回避不能にすれば当たるものの、3ターン程度しか持たないのでそこまでして攻撃させるメリットがあまりない)
しかし一方でその耐久力は本当に凄まじく、かばうスキルの対象さえ間違えなければ活躍・・・とは思いつつ、惜しむらくは世界樹のクルセイダー系のようにラインガードに相当するものがなく、ボスは皆全体攻撃を使ってくるのでデコイや挑発が死にスキルと化す場面も多い。
突然「ぶっ殺してやるッッ!!!」言い出したときには最高すぎて爆笑してた。

つまりまぁ、めぐみんとダクネスは道中のダメージソースとしては全く期待できないというツラさもありつつ、うんうん、それもこのすばだねということで納得できてしまうわけで。

筆頭とか言いましたがこの項目だけでクッソ長くなったので閉じます。(ぉ

・ちょいちょい見え隠れする世界樹リスペクト

・めぐみんの冬装備がある

爆裂魔法撃ったシーンでもちゃんと冬装備で倒れるぞ。

良くない所

・サイドクエストが雑
サイドクエストは決して数が多くないまでもそこそこの数が揃っており、またそれぞれサブキャラと関連付けられており当該キャラをパーティーに組み込む必要があったりと、まんべんなくサブキャラを使ってもらおうという意気込みは感じられました。

しかしながら、それらのシナリオは決してそのキャラである必然性があるかというとそうでもないモノが多く、なんかのアイテムが欲しいから一緒に採集に行ってほしいとかモンスター退治であるとか、キャラクターを活かしたり深く掘り下げるようなものは極一部といった印象でファンとしては物足りないかなぁと。

また、フラグ管理がどうにも大雑把なのかバグなのか、メインストーリーを進めることで受注できるようになるはずのクエストが「???」のままで最終段階まで来ても解放されなかったり、ただレベル上げで街とダンジョンを行き来しているだけでいつの間にか解放されたりと、かなりいい加減な印象。

・スキルや装備品の性能表示がいい加減

スキルもそうなんですが、アイテムにおいてもその説明が「うんちく」として"アダマンタイト製の指輪"程度のことしか書いておらず、ちからの~やまもりの~と書いてあるようなものはいさ知らず、一体どのステータスが上昇するのかが全く不明であって、また剣であっても杖であっても攻撃力の上昇値しか書いていないため、杖の場合に本来知りたい賢さの数値が不明であったりする上、購入しても店内で装備できないわステータスは確認できないわで、一度店の外に出て装備前のステータスを記憶(記録)しておき、装備後に再びステータスを開いては「あ、かしこさが20増えてるな」などと確認するいう信じられない購買システムになっている。
これはなんぼなんでも杜撰すぎる。

・マップがクソ
世界樹を引き合いに出しますが、お前よくそのハチャメチャに入り組んだ地形で正方形の範囲全部埋めたなと思うものの、いい感じの場所に宝箱が配置してあったりうまくやると抜け道がつながったりしていてよく工夫されているなと感じます。

一方このすばにおいてはただただ広い範囲を歩かせたり無駄足を踏ませたりで苦労するだけで意味のない場所が多く、コの字型のデッドスペースがそこかしこにあり、このマップ作ったやつアホなのでは?と思うこともしばしば。

加えて↓キーが後退ではなく回れ右であることもあって、コの字の場所を埋めたら反転してから前進するなり、90度回転してL/Rで横移動するなど2ステップ必要になる仕様なのもイラっとしてしまうなど。

また、自分のいる階層しかマップに表示できない為落とし穴や階段が上下階層のどこにつながっているのか確認できない、ワープ床が多数あるマップでどことどこがつながっているのかメモを取ることができないので完全に記憶頼りになるなど、ダンジョンRPGとしてはシステム的な欠陥が散見されます。

・カズマさんのスキルの使い所がイマイチ不明
一通りの初級魔法を習得しており、ギルド内でのダストの話を聞く限りは原作通りの倒し方を狙ったりクリエイトウォーター+フリーズなりクリエイトアース+ウィンドブレスなり何かしらこすっからい戦法が猛威を振るう場面があるのかなぁと思いつつ、どの敵に対して何を使うのか選択肢が多く都度都度試してみるのも億劫ではあるし、初級魔法という事もあって大抵の場合は大したダメージが期待できない為普通に殴ったほうが楽かなぁと。

ところで
マニュアルに書いてあった、カズマさんが99レベルになると覚えられるスキルってなんだったんスか?もしかしてレベr・・・(Web原作のネタバレをしそうになり絶命

おしまい

うーん、細かい文句はたくさんあるけどすぐ終わったしあんまり書くことないなぁ・・・と思ったら3000文字は超えてるのね。
オタク、喋り始めると長い。


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