2013年秋旅⑧(長野)
10月3日
朝ご飯を買いにいったん松本市のコンビニまで買いに行って、食べながら現在の乗鞍岳の紅葉状況を調べてみた。
情報によると昨年に続いて今年も10年に1度の紅葉状態とのことで、明日登るんだけどいてもたってもいられなくなって、マイカーで行ける限界の三本滝の駐車場へ向かった。
でもこの日は霧で駐車場から見上げても紅葉の状態が確認できず、その辺にある木を見てもまだ色づきはじめといった感じだった。
色づきがいいのはもう確実だから今更焦ってもしょうがないし、とりあえず温泉入って昼ご飯を食べて落ち着くことにした。
休暇村というところでお土産も買って昼ご飯も食べたけど、山賊丼は失敗した。
鹿児島人だからか信州の味付けはかなり辛く感じて、ここ数年で久しぶりに食べ残した。味噌汁も辛かったし…。
夜は三本滝の駐車場で車中泊した。
自分以外にも相当たくさんの車があったけど人のいる気配はなかったから、山荘に泊まりの客の車かな。
車上荒らしとか大丈夫なのかなと思ってたらパトカーが暗くなってから巡回に来た。
駐車場には今、車に残ってるのは自分だけだったからなんとなく隠れてしまう。
何も事件は起きてないと思うけど、変な疑いをかけられたらいやだった。
でも逆に疑わしい行動だったかな。
さっさと寝ないとと思ってはいたけど、なかなか寝付けずにいると10時ぐらいに怪しい車が1台やってきて、またなんか隠れてしまう。
こいつ車上荒らしじゃないだろうな、と怪しい車を監視する。
ずっと観察してると、どうやらここで車中泊するつもりのようだ。なんて怪しい奴…。
とりあえず事件は起こらなそうだったから、ちょっと安心して少しだけ寝ることにした。
10月4日
0時ぐらいに目が覚めてしまって、ほとんど寝れてないけどもう寝れそうにないと思ったから、もう出発することにした。
三本滝の駐車場の自販機で温かい飲み物を買おうとしたら全部冷たいのばっかりだった。
0時30分に出発してマイカー規制の車道を歩きはじめる。
月明かりもない暗闇だったけど、舗装された道路はライトがなくてもうっすら見えるからライトも持たずに歩いた。
今どんな景色の中を歩いてるのか想像しながらゆっくりと登ってたら、ようやく展望の開けたところで雲海が広がってることに気付いた。
もう夜明けも迫っていて、急いでさらに登りはじめるとかなり開けた所があった。
かなりスケールの大きな大雲海だった。10年に1度の紅葉と大雲海。
すごい日に来た。
ようやく色が肉眼でも確認できるぐらいになると、自分がすごい紅葉の中を歩いてきてたことに気付かされた。
さすがにすごいとしか言いようのない、すごさ。
大雪山よりも栗駒山よりもはるかに鮮やかでド派手。
こんなところが現実世界にあるんだな…。
見る分には最高だけど写真にするには意外と難しい。
雲海の方を向くと逆光になってしまうから、露出差の影響で紅葉が暗くなるか雲海が明るく飛んでしまう。
この道を登ってきた。
やっぱり黄色がはっきりしてるとすごい鮮やかに感じる。
左側に小さく見えるのが位ヶ原山荘。
お金持ってる人はあそこに一泊して楽に紅葉を見れる。
自分はお金持ってないっていうのもあるけど、単純に一人が好き。
この道、ちょっと歩いてはすぐ写真が撮りたくなる。
似たようなのたくさん撮ってしまった。
ずっと見ていたいぐらいの夢のような景色だったけど、さすがにだんだん観光客も増えてきた。8時半ぐらいだったけど、いい思い出のまま終わらせたかったから、もう下山することにした。
来た道のとおり車道をずっと下って行けばよかったんだけど、ショートカットしようと思って途中から登山道を下ってたら、間違えて変なコースに入ってしまって三本滝の駐車場に行くはずが三本滝へ行ってしまって、かなり余計な体力使ってしまった。
それにしても乗鞍岳の紅葉に目が慣れてしまうと、この先の紅葉の旅に物足りなさを感じてしまわないか少し不安を感じた。
でもそんな不安は意外とすぐに解消されることが分かった。
麓の山の色づきはじめの紅葉を見てもやっぱり感動した。
紅葉ってそういうものかな。
10月5日
午前中は雨が降ってたから、久しぶりの信州を少し回って一日時間を潰した。
駒ヶ根市と辰野町は何年か住んでたから懐かしかった。
夕方は昔信州に住んでた頃に一番気に入ってた大河原峠に向かった。
6日は誕生日だったからあそこで夜明けを見ようとずっと思ってた。
大河原峠に着くまでの景色も変わってなくて、昔を思い出す。
日が暮れるちょっと前に大河原峠に着いたけど、乗鞍よりはやっぱりちょっと紅葉遅いみたいだった。
それでも久々のここの山々との再会に涙が出てきた。
紅葉の派手さは乗鞍ほどではないけど、ここの山々の方が断然好きだ。
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