衆議院選挙2024終盤に思うこと
前回の続きです
情勢調査の途中経過:野党有利な展開に?
各報道機関の情勢調査が出揃いつつある。10/23現在
自民党:200↓↓
公明党:25↓
立憲:140↑↑
国民民主:20↑↑
維新:40
協賛:10
自民の劣勢はここに来てなお鮮明だ。ただ、2009年の民主党のような暴風という感じでもない。非常に冷ややかな戦いのように思われる。
自分としては、やはり素直に自民党に入れる気にならず、政策マッチングも参考にしつつ考えている状況だが、そういう自民支持層は少なくなさそうだ。一方で立憲は良くも悪くも平常運転で、特に指示者が動揺する要因はない。よって、自民が伸び悩んだ分競り勝つ選挙区が増えそうだ。
また、国民民主は、地道に訴えてきたことがはまり、自民離反層の一部など新しい支持層の獲得に成功している模様だ。
この情勢についての考察
さて、ここまで自民が追い込まれている理由は何だろうか?
マスメディアは「『裏金』で有権者の怒りを買った」とでも言いそうだが、そんな簡単な話ではないと思う。それが、代表的なマスメディアであるNHKのこちらの記事中の図から分かる。
物価高への不満?
この記事の中に「投票で最も重視すること」という項目がある。これを見ると、「政治とカネ」を重視する人は、無党派層で10%、野党支持層ですら23%に留まる。いずれも、「景気・物価対策」より大幅に低い。やはり今の物価高に対する不満が大きいようだ。
安倍総理支持層の離反?
一方で、自分のように「今までの安倍総理をはじめとする政策・実績を反故にしそう」という理由で不信を抱き、投票を渋っている声は、調査上は現れていない。つまりこの分類だと私は「その他」扱いになる😆
ただ、先日の総裁選の結果を基に色々想像してみると、無視できない量のこういう人達がいると思う。
ちなみに、緩い自民支持層である自分の腹としては、確かに石破自民が伸びるのは受け入れ難い。ただ、元々は自民党に同情的なので、現状出ている予測の通りになるのも、少し行き過ぎとも感じている。モリカケに精を出していた連中には絶対に勝たせたくない。少しでも立憲や国民民主に抵抗するために、ここにきてまた自民に投票しようかな?との考えに戻りつつある。
組織票の崩壊?
また、一部には組織票が急速に失われつつある、との指摘もある。
確かに、安倍政権があそこまで強かったのは、陽の安倍総理の元でせっせと党内調整に暗躍した名幹事長の二階さんの力もあってのことだ。その二階さんは今回で引退。実質的に力を失ってからは、自民党は補選で勝てなくなったり、票読みが甘く都議選でしくじったりしている。
パートナーの公明党も、人材の層の厚さが一時期ほどではなく、全体的に弱りつつある。共産党も支持層の高齢化に苦しんでいる。組合活動も以前ほどは盛んではない(転職も多いし、組合に疑問を感じる人も多い)から、連合の力も以前ほどではないかも知れない。
答え合わせは選挙結果
大部分のメディアは安倍総理を敵視していたので、その安倍支持層の離反が自民敗北の要因、とはなかなか認めないだろう。しかし、例えば前回選挙の結果と比べ、各政党の得票数・得票率を比べれば、ある程度は考察できると思う。
答えが出るには少し時間がかかるだろう。この中途半端な結果は、恐らく大きな政局になるだろう。その最中で、今回のこの冷ややかな戦いの空気感は忘れられるかも知れない。自民にいつの間にか生じた二極化、全体的な組織票低下。これらが読みにくい選挙戦を彩っている。
安倍さんに匹敵するカリスマ政治家&二階さんに匹敵する寝業師のコンビネーションが再来、それまではこのモヤモヤした感じが続くだろう。「決まらない」し「進まない」かも知れないが、日本人の肌感覚には合うのかも知れない。今は風の時代らしいから、そんな曖昧な感じはむしろ良いのかも知れない。
期待する人たち
最後に、特に理由も根拠も述べないが、注目している人たちを挙げておきたい(敬称略)。
高市早苗
榛葉賀津也
小林鷹之
鈴木貴子
安野たかひろ
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