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かんぽ生命不祥事から学ぶノルマ経営の落とし穴!適切な経営を学ぶ資格紹介!

連日、かんぽ生命による不適切営業がニュースになっています。
保険の営業で、顧客に不利益になる契約を結ばせていたというものです。

なぜ「日本郵政」グループ会社でもある大企業がこのような不祥事を起こしてしまったのでしょうか。

そこには、社内の評価制度という「経営学」の問題点が隠されているのです。
この記事では、今回のかんぽ生命問題を経営の観点から解説し、十分な「経営学知識」を養うために活用できる資格をご紹介していきます。


かんぽ生命の不適切営業とは何だったのか?1分で解説!

 ノルマをこなすためには契約を勝ち取る必要がありますが、過剰なノルマを達成するには、単に新規顧客を獲得するだけでは不足します。

 そこで、「保険の乗り換え」を活用します。
 「保険の乗り換え」自体は悪いことではなく、顧客の現状にとってベストな契約に乗り換える提案することは、保険営業にとって必要なことです。

 しかし、乗り換えは「既存の契約を解約するひつようがある」ため、結果プラスになるとは限りません。そのため、一般的には顧客のアフターフォロー(他社に乗り換えられないための営業活動)として位置づけられます。

 今回はこの乗り換えを利用し、かつ社内の評価制度を逆手に取った、「抜け道」による営業社員のノルマ稼ぎが起こったのです。

 今回取り上げられている不適切営業は大きく以下の2つです。

① 営業成績が減らないよう二重契約期間をつくる
② 新規契約が営業成績に反映されるまで契約のない期間をつくる


① 営業成績が減らないよう二重契約期間をつくる

 かんぽ生命では乗り換えの場合、

新契約後の6ヶ月以内に旧契約を解約した場合、新契約が成績に反映されない


 という制度があったそうです。

 そのため、顧客に「新契約後、6ヶ月は旧契約を解約できない」と偽った説明をし、不要な「二重契約期間」をつくっていました。

 一部報道によると、その契約件数は約2万2千件とのことです。


② 新規契約が営業成績に反映されるまで契約のない期間をつくる

 また、逆に

旧契約解約後、6ヶ月経てば新契約が営業成績に反映される


 という制度があったそうです。

 そのため、旧契約を解約した後、手続きに時間がかかっている風を装い新契約開始を引き延ばしていました。
 すなわち、引き延ばしている期間、顧客は「無保険状態」になっていました。
 また、顧客の健康状態によっては「新契約での保険加入ができなくなる」といった事例もあったとのことです。

 一部報道によると、契約件数は約4万7千件とのことです。


悪いのは営業社員?ノルマ経営の落とし穴!

 営業社員は、常に顧客第一に考え、間違っても自身や会社の利益のために、顧客の不利益になる販売・勧誘することは法令違反になります。

 不適切営業をした営業社員が悪いことは間違いありません。

 しかしその裏側で、

顧客の不利益になる営業活動をおこなう制度・仕組みを構築したかんぽ生命


 にも大きな問題・責任があります。


資本主義の縮図?ノルマ経営のメリット・デメリット

 諸説ありますが、一般的には現在の日本社会は広義の「資本主義」に分類されます。

 資本主義においては、労働によって得られた対価がそのまま報酬として得られる、いわゆる自由経済の形です。

 ノルマ営業に代表される「歩合制」では、特にこの資本主義の色合いが強くなっています。

 資本主義の最大のメリットは、「稼いだ分だけ報酬が得られる」ため、競争力が生まれ社会が発展することです。
 ノルマ経営も同様で、自らの報酬というプレッシャーを抱えながら労働することで、より成果が生まれやすくなる、という考え方です。

 しかしこれはある種の「性善説」に基づいた仕組みであり、「性悪説」に立つと、「顧客第一」の理念に反することになりえるのです。


「顧客のため」と「会社のため」は必ずしも一致しない

 どんな企業でも直面する問題ですが、

 「顧客第一」と理念を掲げていても、それが会社の利益にならないことがよくあります。

 その時に、会社の経営にゆとりがあったり、担当する営業社員の成績に影響しなかったりする場合には、「顧客第一」を貫けます。

 しかし、「この契約を取らなければ生活できなくなる」という制度であった場合、冷静に「顧客第一」を貫ける社員がどれほどいるでしょうか。
 仮に担当社員が貫いたとして、その上司はどうでしょうか。

 私も不動産の営業経験がありますが、「顧客第一」などというのは表面上だけで、結局は管理者含めた営業社員すべてが「成績第一」で動いていました。その結果、学歴が高くなかったり、経験の浅い若手社員でも年収1,000万円以上を稼いでいたのです。
 それが嫌で私は営業を辞めました。

 たしかにこの制度は「会社のため」にはなりますが、「顧客のため」にはなりません。利害不一致の制度なのです。

 さらには、こうして世間で「不祥事」として取り上げれることによって、結果「会社のため」にも「営業社員のため」にもならず、だれも得しない最悪の形になってしまっています。


 これはひとえにこの制度・仕組みをつくった「経営者の経営力不足」でしかありません。

 数々の企業が不祥事により潰えている昨今の経営では、マーケティングやITリテラシーのほかにも、ガバナンスに関する能力も経営者に必要とされています。

 最後に、当資格情報サイトがおススメする、

 「かんぽ生命不祥事問題から学ぶ、経営者に必要な資格」をご紹介します。



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おわりに

 いかがでしたでしょうか。

 昨今、東芝やスルガ銀行などでも、営業成績を水増しするために起きた不祥事が発生しており、「ノルマ経営」の難しさが浮き彫りになっています。

 そんな中で新たに発生した「かんぽ生命」による不祥事。

 経営者は他人ごとではなくなっています。

 特に、中小企業は営業成績を収めないと、会社自体の存続が危ぶまれてしまうため、取り上げられていないだけで実はでこういった問題は数多く発生しているかと思います。

 しかし、ひとたび問題が表面化してしまうと、中小企業は一発レッドカードになりえます。

 そうならないために、「ノルマ経営」という単純な仕組みを今一度見直し、時代に合わせた経営が求められています。

 もしあなたが経営者であったり、経営者を志しているのであれば、ぜひご紹介した資格試験をとおして、「経営」を見つめ直してみてください。

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