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今日6/8は逆さに読んで"ヤロウの日"なのでヤロウ(ハーブ)についてなんか書く。

いろいろ書くことあって暇じゃないんですが、、、
せっかく6月8日だしヤロウの日を記念してなんか書きます。笑

執筆をさっき思いついたので内容はわりとテキトーですw(あしからず…)


▶︎まずヤロウ(ハーブ)についての概要をちょこまかっと。

ヤロウ/Yarrowっちゅのは、いわゆるセイヨウノコギリソウの英語通称ですね。
欧米人にとっての「愛称」みたいなもので、正式名称はAchillea millefolium-アキレア・ミレフォリウム
これをドイツ人だとシャフガルベ/Schafgarbe(群れた羊)とか、フランス人はエルブ ディ シャルパンティ/Herbe des Charpentiers(大工の草)とかって呼んだりもします。英語圏外だとこうなるよ!っていう例ですかね。
アジア圏:中国語では蓍草/シーツァオで王朝時代に長い茎を占いの道具に使ってたみたいです。

英語圏で馴染んでいるヤロウの正しい由来については、まだ調べてません!笑 いずれ調べます。

あ!基本情報すぎて端折ってましたが、セイヨウノコギリソウは葉っぱがノコギリのように見えることから命名されたYarrow/ヤロウの和名(Japanese name)ですね。たぶん牧野富太郎先生あたりが命名していると思われます。

薄緑色の花房が次第に白さを増して開いていくようす。昨年同時期。

北海道では、だいたい今ぐらいの時期にちょうどヤロウの開花ラッシュを迎えます、迎えてます。(白花種に限る)

ただヤロウと名のつく植物種は白花が基本のAchillea millefoliumだけに限ったことじゃなく、赤花種や黄花種もいて彼らも通称OOヤロウと呼ばれるので、ヤロウ植物全種が今時期咲きはじめる!というのは語弊が生じます。

ヤロウことセイヨウノコギリソウはキク科の植物で…とは言っても、キク科自体植物種がとんでもない数いるんですが、キク連というまた細かな分類クレードに属しています。
どうやらキク属(菊、フランスギク)やヨモギ属、シカギク属(カモミール)などと同じグループに属していて、近くとも遠くもない仲間といえるようです。

🌼似てる名前のハーブがもう一ついまして🌺

マロウことアオイ科ゼニアオイ属ウスベニアオイの花。
ハイビスカスに似ていると思うが、実は遠巻きにアオイ科フヨウ属ハイビスカスと近縁の植物。

某人気番組のファイブボンバー風に「OOロウとつく英単語、5つ答えよ」ときたら、Yarrow(ヤロウ)、Mallow(葵)、Narrow(狭)、Arrow(矢)、Yellow(黄)…とおいらは答えたんですが、この単語の中にもうひとつハーブの英通称名が含まれてます。
知る人ぞ知る、Mallow/マロウですね!
(他にOOロウと似た名前の植物がないかハーブ辞典で捜索する予定)

スペルは違ってくるんですが、Mallow/マロウいわゆるアオイ科ゼニアオイ属の植物をまとめてナニナニMallowと呼んでますね。マシュマロの原料となったマーシュマロウやツリーマロウ、ムスクマロウなどがおります。
中でも有名なのが、青い色のハーブティが作れるウスベニアオイ(Malva sylvestris var. mauritiana)でしょうか。
青いハーブティを作るならばバタフライピー(マメ科)か、このウスベニアオイでしょうかね。

ヤロウとマロウ、おもしろい共通点が名前以外にも。

ヤロウ(セイヨウノコギリソウ)から抽出できる青い油

ただでさえも通称名が似ているヤロウ/Yarrowとマロウ/Mallowなんですが、他の植物には為せない素晴らしい特徴があります。
というのが、キク科のヤロウ(セイヨウノコギリソウ)からは青い油が採れ、アオイ科のマロウ(ウスベニアオイ)からは青い水/茶が採れることなんです!!

どちらとも青い液体抽出物が得られることが共通していて、これおもしろい特徴ですよね!

深く関連を調べてはいませんが、「青色の抽出物が得られる」ので名前が似ているというワケではなさそうです。
ヤロウから青い油が採れる!と知られたのは1800年代かららしいので、わりと最近の話なんですな。
ちなみに青い油が採れる!と世界で初めて知らされた植物はジャーマンカモミール(Matricaria recutita)。

路線をヤロウメインに戻していきますか。

実は同じ地域に亜種がいくらか存在するかも?説

青い油が得られる!と知ってエフゲニーマエダがヤロウを追いかけはじめてはや2年が経つんですが、、、
北海道の大地で野生帰化したヤロウを2年間じっくり観察し続けていると、どうやら同じ地域でも開花期にズレが生じているのがわかってきました。

開花期が大きくズレている個体群同士そんなに距離が離れているわけではない上にそこまで生育環境に大差がないんですが、明らかに開花するタイミングが10日〜それ以上はズレているのです。日照量とかの日照条件や水分条件は同じはずなのでこれ不思議だな〜と思ってたんです。

違うのは開花期のズレだけじゃなく…

おいらは蒸留家(蒸留器を使用して植物から精油を採る)なので、花・植物の見た目(外見情報)だけでなく、得られるオイル/植物精油の品質(色・香り)からも植物を調べることができるんですナ!
またヤロウは他の植物と違い、目で見てわかる魔法のような青色をしたオイルを抽出できるので、品質差なんかがわかりやすいのも秀でた特徴の一つなんですよね。

そんでもって、それぞれ開花期がズレているヤロウ同士を別々に蒸留してみると…

A地点は開花期が6月上旬開花の個体群のもの、B地点は6月下旬開花の個体群のもの。

なんと青色の濃さが明らかに違って出たんです!!
開花期が早いヤロウの抽出オイルはうっすら透き通る程度の青色の濃さなのですが、開花が遅めのヤロウからはなんとガラス面に色が残るほどに濃い青色をしているオイルが採れたのです…!!
これまたおもろ!&すご!となりましてですね。。。

この件があってから、見た目はすっかり同じAchillea millefoliumだけども、亜種の存在を疑いはじめたんですね。
(調べてみると世界的に亜種は5つ存在していた)

北海道にやってきてからそれぞれ開花期や青いオイルの色の濃さで特徴が分かれる亜種になりつつあるのか、それぞれ別の経路で亜種がこの地にやってきたのか、謎は深まるばかりです…
(目に見てもおもろいので、いつか本格的に調べてみようと思ってる)

こんな変異種?新種?も見っけているエフゲニーマエダ。

お前ラベンダー専門じゃろ!?と思われるかと思いますが、ラベンダーに用いていた観察眼を他の香料作物にも向けるといったことしていると、ついこんな発見をしてしまったりするもの。。。

左は花びらが通常のもの、右は花びらが細かく切れ込んで変異したもの。発見者おいら。
ヤロウの花びら変異種(写真上右)はカモミールやフランスギクのような
キク花らしい花びら構造をとっているのがわかる

2年間さまざまな地域の自然に生えるヤロウを観察してきましたが、唯一の地点でこのような花びらがアスターやキク花のように細かい舌状花に分かれている個体をみっけたのです。

しかも日付表記にあるように、このキク花状変異体は5月中に開花を迎えており、近隣のヤロウより明らか開花が早かったんですよね。
(ずば抜けて早い!というワケではなく1週間程度早い、といった開き)


と!いったぐらいが北海道に野生帰化しているヤロウ(Achillea millefolium)について今エフゲニーマエダが考えてたりみっけてる事柄だったりしますな!
今日炎天下のもと草抜きしてたら、そういえば今日を逆さにして読むとヤロウの日だよな〜と思いついたのでズババッ!と書いてみた次第でした〜!

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若い人がどんどん減る地元【三笠市】もついに人口7000人台目前。 朝カフェやイベントスペースを兼ねたラベンダー園で今いる住民を楽しませ、雇用も生み出したい。そして「住みよい」を発信し移住者を増やして賑やかさを。そんな支援を募っています。 畑の取得、オイル蒸留器などに充てます。