山登りしたエフゲニーマエダの視点。③
ヘッダー画像のなかに、2つの山が写っているでしょう?
ポコポコとした子山に見えて、実は標高が2000mを超えてるんですよ。
そもそもこの"平坦な撮影地点"こそ、大きな山に抱かれた高原エリアだからです。。。
さて!!
そんなこんなで、またしても日本にある秘境?シベリア?北極圏?ツンドラを求める旅に行ってきてしまいました。
本来では予定になかった、大雪山系の黒岳登山でっす!
まぁ標高2000m天空の散歩ですね。はい。事実そんなところです。
【えー前作はコチラ⤴︎⤴︎1041mの樽前山】
事の次第はと言うと、前回樽前山にあるシベリアを探検してきたよ〜とSNSで報じたら俺も行きたい!と熱烈な誘いがかかったので、1週間スパンでまた山登りに。。。
そして驚くことに、なんとまた来週は道南・函館エリアにある駒ヶ岳に。
すごい山・秘境ラッシュです。
では今回の視点、いきましょか〜!
■景色とか。
札幌から層雲峡まで高速道路を使わず向かったので、出発はなんと朝の4時。で5時50分にこの光景が。
月形町の札幌寄りを走っていたところ、奇跡的にも夕張岳(1667m)の山頂部からご来光が!!
空知一高い夕張岳の突端からのご来光タイミングだったのでかなり遅い日の出となりました。
いつかこの夕張岳にも登りたい。。。
とりあえず今登山の個人的最大の難所である黒岳のピークには登頂したよ、という証拠画像。
黒岳単体はマッターホルンのような尖った岩山なので、ご覧の通り頂上にはまったく植物は生えていません。岩ゴロゴロ山。十勝岳みたい…
エフゲニーマエダの黒岳登山において最大の収穫である、お鉢平への到達。
みてくださいよこの超キレイなへっこみ!(直径は2kmある)
まるで君の名は。のクライマックスシーンみたい!!!
このへっこみがあるの、はるか2000mも山の上の地形なんですよ?すごすぎませんか?どうやってこんな超円形な地形ができたのだろう・・・・・。
同じく山の上にあるクレーター(カルデラ?)だし、もはやロケ地なんじゃないだろうか。
とりあえずおいらはバカヤローーー!!と叫んでおきました。
しかもシベリアどころか、アメリカはアリゾナのバリンジャークレーターにも擬似旅行できた超オトク感!
この登山行程6時間あまりでロシアにもアメリカにも行っちゃってます俺。スゴすぎ北海道。
お鉢平の外周壁に残る残雪が溶けて流れ下り、小川をつくっているようす。
お鉢平の底はどうやら今だに硫黄ガスが吹き出る地熱地帯らしく、そこを流れ下っているのでこの川は温泉水になっているそう。
そのためかお鉢平の底にはほぼ植物が生えていないのです。。。
お鉢平から黒岳頂上を眺めた図。真ん中の岩ちょんの部分までだいたい2kmくらいあるらしいっす。
にしてもなだらかだなぁ〜・・・。
ハイマツさえいなければ地面シベリアなんすけどね。天然水のラベルにできそうな景色。
自慢したいのが、帰りしなの黒岳山頂1984m。
正面から見るとマッターホルン並に尖ってる黒岳なんですけど、大雪山中央部の平地側から黒岳ピークを眺めるとめちゃなだらかな丘なんですよ。
えっ!?さっきまでの険しい一面どうした!?ってなるくらい景色が変わります。緩急すごすぎる大雪山は黒岳。。。
■モノとか。
えーこれが黒岳です。マッターホルンですね。
あのてっぺんまで登ることになります。ました。
麓の層雲峡からロープウェイで崖を超え、終着駅でこの山容が目に入った時は頼むからあの岩のてっぺんではなく右肩のなだらかな部分がゴールであってくれ…!!とメチャクチャに祈っていた。
羊蹄山を登った時並みの絶望がもうすでに見えていた…
メチャクチャ尖ってて、もうマッターホルンだよね。(参考までにマッターホルン)
いや実際急峻な上の見えないジグザグ登山でかなりキツかったんですけど。。。
参考までに、これはそそらない山。ただの岩山。
エフゲニーマエダ的には凌雲岳はダメらしい。
で、これがメチャクチャそそる山。北鎮岳。
どうやらロシアのシベリア以北にある、すさまじく長い期間氷河の真下にあってずっと削られ続けたロシアの山にソックリだからだそう。
まんまじゃないすか!!!!!!!
ロシアですよ!!!!
大雪山に登れば、ビザなし¥3000でロシアにいけるんです!!!!!
メッチャお得じゃないですか!!!!
ようはこれがエフゲニーマエダ的登山のモチベなんすよね、、、笑
まっじでこれなんです。シベリア旅行してる気分に浸る、これが目的なんです。
この手前の山の稜線にやたらガリガリの岩が伝っている部分ありますよね。
これ溶岩が流れ下った跡なんですよ。
大雪山って、昔噴火していた多くの火山が複合した火山体なんですね。
なので上に乗せたお鉢平には、硫黄ガスの噴気が上がってたりします。
温泉も湧いているそう。(毒霧温泉だったけかな?)
■植物とか。
大雪山系ではこの北米原産ブルーベリーのごく近縁種であるクロウスゴ(Vaccinium ovalifolium)が育っていた!
樽前山では凛々しく真っ白に実るシラタマノキだったけど、この互換植物として大雪山ではクロウスゴになるようだ。
おそらく氷河期に北米大陸からアリューシャン列島、カムチャツカ、千島列島を通って北海道まで押しやられて、結果として大雪山をはじめ北日本の亜高山帯に残されているんだろうか。氷河残留種のシラビソと同じ命運をたどっている感じ。
何粒か食った。そんな酸っぱくないし、フツーにブルーベリーだった!!
■北極圏!!
もうメチャクチャ感動したのが、風衝草原とも言うんですが、この地形なんですよ!!
砂漠・砂丘の一歩手前です!!
みて!!この規則正しく長年の風によって波々に描かれた大地!!
この規則正しい植物列は砂漠に砂丘ができるのとほぼ同じ法則でできていて、これはもう砂漠だ、砂漠に旅行しているぞ今……という感動でしかなかったです。
大雪山のはるか2000m上空の風に晒され続けて、ハイマツすら育つことのできない原っぱに、風で押し寄せられた砂つぶが堆積してそこにイネ科類が着生することでできあがった景観ですね。
厳しい環境+猛風な環境という条件下でしかできないであろう地形です。
これふっしぎ〜〜と思ったのが、この1枚。Theツンドラな地面。
くぼみにゴロゴロの岩が溜まり、小高い部分にはカラフルな地衣類がマーブルを作っている景観。想像上のタイミル半島の地面がたぶんこんな感じ。
すごい不思議な光景。
これが見られるのはたぶん大雪山の雲の平だけ。
カラフルな地衣類。黒岳頂上のさらに奥へ少しいったところ。完全に異世界。僕らの暮らす日常都市圏ではまずこんな地面は存在しない。
ところ変わってハイマツが成立しはじめている、どちらかというとアルプス感ある光景。
ここまでカラフルだと、地点の緯度が下がってこれはアルプスだよな〜とか思っちゃう。
背後に下界が見えてるのが納得いかないけど、これはシベリア超えてタイミル半島とか北極圏の光景だよなぁ〜〜〜とパシャった光景。
この、ゴロゴロ転がる岩にミントグリーンの地衣類や藻類が着生してるのがなんとも北極圏感あって実に好き。
外国へ飛ばずして北極を探検できてる感じがして楽しい!
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ラピュタにこんなシーンあったよね(シータとパズーがポム爺さんに別れを告げて洞窟から出た直後のシーン)
END!!
若い人がどんどん減る地元【三笠市】もついに人口7000人台目前。 朝カフェやイベントスペースを兼ねたラベンダー園で今いる住民を楽しませ、雇用も生み出したい。そして「住みよい」を発信し移住者を増やして賑やかさを。そんな支援を募っています。 畑の取得、オイル蒸留器などに充てます。