五体不満足ひろ子さんの短歌28
平成元年から19年まで(途中約5年の空白)はありますが
生れながらの小児麻痺で五体不満足ながら前向きに人生を送る
ひろ子さんの日常を(1700首)の短歌で綴った連載です
毎日少しづつ紹介しています。
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短歌
鍋物を囲みて暖をとるわれら心寄り添う冬温かく
霜月の風の中まだ咲いているコスモス秋を恋するように
「宇宙なら自由に動けそうやな」と身障の我は夢見るミールの中継に
欲しいのは愛と夢なり人形のサンタクロースに願いをかける
妹と幸せ築く人に会い握手し感ずやさしき心
この年が最後と思えば寂しかり家族四人の年とりの宴
ここまでが平成2年の297首おわりました
ここからは平成3年94首を紹介します
#平成三年 、短歌
降りしきる雪に動かぬ一羽なりトラックの音して飛び立ちてゆく
外歩く事の少なきわがブーツに雪附きしあと輝きており
あまり着ぬ真っ赤なセーター買い求む初春の夢を輝やかせたし
雪道は車椅子動かず春を待つ心に今日も雪降り止まず