堕落半年記念日

今日は付き合い始めて半年の記念日
出会って一年半年、同棲し始めて5ヶ月。

彼女さんの帰りが遅くなるらしいので、夕飯を作ってとりあえず待っているところで書き始めた。
付き合う前はそもそも記念日を祝う二人になるなんて思っていなかった。

僕と彼女さんと付き合う前、自分達がいかに結婚不適合者か、という話をした。
僕は、とにかくゲームが出来ればすべてのストレスを吐き出せるから一人で生きていけるし、無理して一緒にゲームしてくれる人間はいらないし、かと言ってガチのゲーマー女子なんてこの世にいないだろうし・・・といった完全ゲーム中心の思考回路だった。まぁそもそもモテなかったし・・・。
彼女さんは、それまでの彼氏達とはすごくドライな関係をキープしたがっていたのに、すぐ甘える彼氏、自分の趣味の時間を邪魔してくる彼氏、自分の趣味を否定してきた彼氏ばかりでそれを振ってきたとのこと。
中でも元彼の一人がやたらと記念日を祝うタイプの人で、
「付き合って半年とか一ヶ月とかで祝う人の気が知れんわ。
記念日は最低一年からやろ」
当時はめちゃくちゃ"分かりみが深かった"。

付き合い出して1ヶ月の日。
1ヶ月記念日と言い出したのは彼女さんだった。
さすがに聞いた。
「記念日は一年からって言っとらんかったっけ？」
「うーーーん？」（この言い方がとてつもなく可愛い）
ごまかすなごまかすな。

一ヶ月を祝いだしたら、もう毎月祝うしかない。
まぁ、だからといって特別なことをするわけではなく、
○ヶ月記念日って言うだけで、ちょっとだけ夕飯が豪華になるくらい。

他にも彼女さんは
「付き合い出したからといって甘えたりしないし、甘えられるのは面倒」
と言ってたのに、告白した週の週末にウチに泊まりに来て、僕の頭がおかしくなるくらい甘えられた。
「彼氏ちゃんの時間は絶対に邪魔しない」
と言ってたのに、だんだん邪魔してくるようになった。

とにかく、付き合う前の彼女さん像とは真逆の行動を取るようになって、
僕もそれを受け入れてしまってる。
付き合う前の彼女さんが嘘をついていたわけでなく、僕と付き合うようになってそうなって行ったらしい。
「どんどん(自分が嫌だったカップル像に)堕落していくようだ」と彼女さんが言い始めて半年。
僕に甘えた後に、ハッとなって「堕落してたわ」と言うのが定番になっている。

彼女さんが堕落している理由は本人のみぞ知るとして、
同じように堕落している僕は、ちょっとだけ理由が分かる。
若いときに強がって、「女なんて」「いちゃいちゃなんて」と言い張っていた、その反動が来ているんだと思う。
ちょっとでも外に出れる情勢になるとデートスポットに行きたくなるし、
外で手を繋いでるカップルを見るとちょっとだけ羨ましくなる。
まだギリギリ二十代のうちにいっぱい堕落しておきたい。

とはいえ、自分達の話を周りにすると、「熟年夫婦みたいだね」と言われることが多い。
ちょっといちゃいちゃしただけで恥ずかしくなって我に返るし、外で手は繋げないし、嫉妬もしない。
一般的なカップルへの堕落はまだまだ先なのかもしれない。