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予備試験・司法試験の短答式試験
今日は自分史上一番ためになる(と信じてる)noteを解き放ちます。
合格者がいつまでも合格した試験を擦っていくのは正直個人的にはしたくないなと思っていて(意識的に禁止しなくても自然にしなくなっていくと思いますが笑)、許されるだろう期間に発信していかないと、永遠に自分が外部に発信する機会を失う危機感を感じたので、今させてください!
なぜ短答式試験に絞るかだって?
…🔫🤡
戦えるところで人は戦っていくんだよ!
自分にはこれしか大した結果が出てないんだよ!
これくらいの成績で調子に乗るなと言わないで!
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司法試験合格して、ずっとテンション高いのを感じる。
予備試験合格時には得られなかった持続的解放感はすごいな。
瞬発的な喜びでは予備試験論文試験合格に勝るものはないですが、持続的な喜びは司法試験合格に勝るものはないですね。
てことで、気の迷いとして許してね!
短答式試験は、
①過去問を「解く」
②判例六法に一元化する
の2つをひたすらしてました。
使用していた教材はWセミナーさんの「体系別 短答式過去問集」を使ってました。
理由はレイアウトがすごく自分にマッチしてモチベが維持できると感じたからです。
ただし、解説については、受験生レベルですら「あれ?これ解説間違ってないか?」と思うことがあるものがちらほら。
でも、逆に言えば、そこまでこれば解説のクオリティについては些末な問題だなと今となっては思います(解説の間違いに気付けるということは、自分自身で解説がある程度できるくらいには知識がついていることの証左なので)。
個人的には、教材にこだわることなく、どんな過去問集であっても結局はやることは同じなので、自分が一番頑張れそうな過去問集を選んで買うのでよいと思います。
それでは、どのように勉強していたかを話していきます。
1 勉強する時間帯
直前期1か月とかで一気に詰め込むみたいな方法をとる受験生を結構見ますが(私の友人もそのタイプで今年の予備の短答2桁前半合格だったのでまあそういう人種もいます)、私はとにかく短答落ちがどこまでいっても怖くて、当然人は忘却していきますし、1か月で詰め込んで間に合うとは到底思えなかったので、マラソン感覚で、毎日少しずつ進めてました。
結局予備試験も司法試験も最後の最後まで本番までずっと短答式試験は怖かったですし、上記成績を取った両試験とも、自己採点するまでは気が気じゃなかったですが…笑
そこで、まず、朝一で平日は1つの科目の過去問を5問、休日は全科目の過去問を5問、解いていました。1週間で1科目×5問×5日(平日)+全科目(予備試験であれば8科目(民法は総則・物権で1科目、債権・家族法で1科目計算)、司法試験であれば4科目(民法の扱いは予備試験と同様))×5問×2日(土日)の問題数を解いていたことになります。
※「解く」の内容については後述します。
(以下「解く」「解いた」などについての内容は後述する「解く」と同義の作業のことを指すこととさせていただきます。)
多いのか少ないのかはどうなんですかね?
人と比べたことはないのでわかりませんが、自分としては結構大変でした(おそらく後述していくとおり、1問1問結構時間をかけて解くことをしていたからっていうのが大きいと思います)。
その後、朝ごはんを食べるなどした後に、朝一で解いた5問の解説など、思い出せる限りのことを思い出して、ワードに書き込むことをしていました。
ここでは思い出せないことは思い出せないとして割り切ることにしてました。
まずは思い出せることを全部思い出してアウトプットする。
100やって30記憶できたらいいと思って、その30だけはせめてその日に完全に覚えて本番まで記憶しておくという意識でした(まあ無理なんですけど笑)。
一旦、朝の短答の勉強は終わり。
ここまでの所要時間は大体1時間前後くらいです(休日は朝6時に始めて11時前後に終わるペースでやってました)。
そして、寝る前に朝一で解いた5問の問題の解説を再び読んで、床につき、眠りに落ちるまで、頭の中で、解説を読むなどして覚えたことを忘れないように繰り返し反芻して、意識を手放していました。
寝る前の解説読み直しは、茫然と解説を読むのではなく、解説を読む前に何が書いてあったかを思い出しながらその答え合わせをするイメージで読んでました。
寝るまでの解説読み直しには、大体10分くらいかけていたと思います(休日は全科目分記憶想起するので30〜50分くらいの若干雑になりつつもやむなしで飛ばしてやってました。ここら辺は論文の勉強との兼ね合いでバランスを見つつ)。
これを毎日繰り返していました。
旅行など、物理的に勉強をすることができない日を除いて、嘘偽りなく、短答試験後の論文試験直前期や口述試験直前期を除いて、1日も欠かさずに2年間過ごしていたと思います。
これをしないと気持ち悪くて生きていけないというくらいには当たり前の作業として日常化させていました。
2 勉強するときの意識
私は、とにかく忘れるのが怖いので、「次この問題をみるのは本番だ」というくらいの意識で「絶対に今日覚えて二度と忘れてやらない」と思いながら勉強してました。
さきほど、私が1週間に解く量って少ないですかね?と言いましたが、おそらく私の1週間の量だと、1科目終わるのにも3~4か月かかるため、本当に次見るのは本番かもしれないなと思いながら解いていました。
なので、朝一で解いてから、朝食後1回、寝る前1回、寝ながら1回の計3回、一日に復習する機会を設けて、絶対に忘れないように頑張っていました。
当然、めちゃくちゃ忘れるのが自分の怖いところなのですが。。
記憶定着のためにしていた工夫は後述させていただきます。
ちなみに、私はいわゆる論証集にあまり手が回らなかったのですが、短答式試験の勉強の際に、判例の言い回しなどをそのまま覚えるつもりで解説や判例六法に記載されている判例を読み込んで、論証を併せてストックする意識で短答の勉強をすることで論文試験の暗記にかかる勉強もするように意識してました。
3 勉強方法
それでは、メイントピックになりますが、冒頭で示しました、①過去問を「解く」について、説明します。
「解く」とは、例えば「ア~オのうち正しいものの組み合わせを答えよ」というような問題が出た場合に、正しいと思う組み合わせの選択肢を選んで正解だったか不正解だったかを確認する作業を意味しません。
私のいう「解く」とは、そのような問題が出た場合に、ア~オの全ての選択肢について、どこがどう違っているからこの肢は間違っているかを、根拠をもって説明できるか確認することを意味します。
その問題の正解の選択肢を選べたかどうかは合格に照らすと、本当にどうでもよくて、その問題を正解に導く知識がちゃんと頭に入っているか、それを日々確認することこそ大事だと私は考えています。
なので、ア~オの肢のうち、完璧に根拠をもって正誤を説明できるものには〇、説明できないもののうち、説明できないものの正誤の判断はできるものは△、説明も正誤の判断もできないものは×、の印をそれぞれ、解説のページのア~オの記号の横に着けておいて、どの肢の正誤が真にわかって、その問題が正解できたのか、あるいは、正解できなかったのか、を把握するようにしていました。
そのため、私の使っていた過去問集には難易度がランク分けされていましたが、ランクも気にすることなく、高難易度の問題であっても、知っておかないとまずい知識はちゃんと潰せているか、ほとんどが知らないであろう知識が問われている肢もそれはそれで知識としてストックするように努めていました。
そして、その際に同時に行っていたのが、②判例六法に一元化する、作業です。
ア~オの肢の〇△×をつけた後、〇のものは該当条文に判例六法で当たり、一度読む。そこで、新たな発見があったとき(例えばただし書に覚えていないことが書かれていたなど)はそこに線を引いて、ついでに覚えるようにしてました(線を引いたのは、自分には線を引きながら読むことで記憶に定着しやすい性質があると気づいたためです)。
大切なのは、△と×のものです。
これらは、判例六法で該当条文に当たって、自分がどうしてその肢を〇と判断できなかったのか、解説を読んで知ったことをメモしたり、紛らわしい他の条文とごっちゃになっていたなら、他の条文との対比を明示したりする書き込みをしてました。
参考に私の判例六法の写真をあげておきます。
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ちなみに「原則」「許されない」という箇所に丸をつけてるのは、問題の肢が「(一切)許されない」となっていて、悩んだか間違えたかしたためと推測されます。
4 記憶定着のためにしていた工夫
話すことは最後ですが、私はとにかく忘れることがないように、一撃必殺で覚えきるつもりでやっていましたが、それでも忘れます。
では、忘れないようにするためにはどうしたらよいでしょうか?
当然ですが、忘却該当知識に繰り返し何度も当たることですよね?
そこで、私がしていた工夫は3つ。
まず、1つ目は、先ほど、述べた、朝一解いた問題を1日3回復習するようにする、勉強時間の分割です。
休日は全科目分やらないといけないので、特に寝る前の記憶の想起の時間が本当に苦痛でしたが、「この問題をみるのは今日が最後かもしれない。そして、この問題が本番に出るかもしれない。これを間違えたら不合格かもしれない。」の危機感で、絶対にさぼらないように頑張りました。
2つ目に、これも先ほど述べた、判例六法に一元化、という勉強方法です。
これは、判例六法に一元化する作業自体に、集中して条文を読んだり、手を動かしてメモしたりすることで記憶定着を図る効用があると思います。
ただ、それ以上に、六法を開いた時に、自分が△または×と判断した肢の知識に関する情報が全部そこに現れるため、それをひたすら読み返すことで、自分の弱点だった知識に何度も触れる機会を設けるシステム構築ができたことが有用と感じてます。
なので、判例六法を開いた時に、目についたメモや線が入っている項目については、極力すべてに目を通すようにしていました。
過去問を解くたびに、判例六法一元化作業をするために六法を開くので、過去問5問を解くたびに、他の過去問で触れた知識も全部復習しなおすという算段です。
3つ目に、私の使っていた過去問集は、同じ項目の問題が連続で掲載されているタイプだったので(例えば、民法の意思能力に関する過去問が何問も連続して掲載されているなど)、これを順番に解いていては、直前に解いた問題と同じような問題を連続して解くこととなり、直前に解いた問題の解説などが頭に入っている状態で解くことになるため、あまり効率的でないと感じました。
そこで、私は、奇数番号と偶数番号とに分けて過去問集を周回するようにしていました。
具体的には、私の使っている刑事訴訟法の問題集ですと、「No.1」が平成18年第29問、「No.2」が平成20年第30問、「No.3」が平成21年第28問のように年度跨ぎで同じ分野の問題が続いているので、まずは「No.1」「No.3」…と奇数ナンバーの問題を解いていき、奇数ナンバーの問題が最後まで解き終わったら「No.2」「No.4」…と偶数ナンバーの問題を解いていくというようにしていました。
こうすることで、1冊の過去問集を1周する間に実質2周するくらいの効用が得られたと思います。
(さらにいうと、偶数ナンバーの問題を解く際には、奇数ナンバーの問題の解説は読むようにしてました。例えば「No.2」を解いた時には「No.1」の解説も読み、「No.4」を解いた時は「No.3」の解説も読む、というように。これは実質2周してることになるよね?)
以上が私が短答式試験でやっていたことになります。
参考になることがあれば嬉しいです。
ただし、以下注意です。
これは、すべての勉強法にいえるのですが、効率の良い勉強法というのは「あるけどない」ということは頭の片隅に置いておいていただけたら。
というのも、合格者が語るすべて(と私は思っていますが)の勉強法は、すべての合格者が、各々、愚直に試行錯誤しながら、時に失敗し、時に回り道をして、ようやくその人自身がたどり着いたその人にとって最も効率のよい勉強法になり上がった産物だと思うのです。
なので、受験生の皆さんは安易に合格者の語る勉強法に飛びつき鵜呑みにすることなく、愚直に試行錯誤して、そこに至っていただけたらと思います。
ただ、合格者の方の語る勉強法は、少なくともその方が至った勉強法であり、その意味で参考にする価値はあるのだと思うため、恐れ多くも私も、一定の成果が出ている短答式試験の限りで、勉強法を開示させていただきました。
私が論文試験の勉強法を語ることがあれば、それは表現欲求の権化なので、温かい目で見守ってください。
決して石を投げないでください。
読まなくていいので、石を投げないでください。繊細なんです。
でも、面白いことに、自分の場合、試行錯誤の末、至るのは一番最初に合格者に言われていたような勉強法だったので(短答式試験についてはほとんど自分で編み出しましたが!)、やっぱり的を得ていたのかと思ったりもしましたが、多分回り道してそこに至らないと、それが最も良い方法と実感できないと思うので、いらない試行錯誤の期間だったとは今となっては思いません。
どうして自分はこんなに時間をかけて、こんな投稿しているのか、意味が分からなくなってきていますが、自分が司法試験受験生だった証を今は少しでも残そうとあがいているのだろうなと、我ながら自分の小ささを感じつつ、今日はここまで。
最後まで読んでくださった方がいたら嬉しいです。
もし参考になることがあれば!