再現答案の使い方
どうやら司法試験合格者が合格した途端に自身の勉強方法を伝授し出す愚行が繰り返されているらしい。
嘆かわしい…。
私も取締りの想いに駆られ、帰省先の名古屋を闊歩している。
まずは、大学だ。
ここの法学部は合格者の巣窟だろう。
法学部等に入り…見つけた!
法学徒がいたのでまず一発。
勉強法を伝授してそうな顔をしていたので叩いておいた。
人が集まってきて、なんとなく居心地の悪さを感じたので急いで地下鉄に逃げるように駆け込み名古屋駅に向かった。
名古屋駅…ここはあそこだ。
名古屋駅にはそれはデカい本屋がある。
そこにある法学書と司法試験向け参考書のあるコーナー。
うじゃうじゃと人が法学書を読んでるではないか。
おそらくこいつらも人に勉強法を伝授する司法試験合格者だろう。
次々に一発。
モグラ叩きをしている気分になり興が乗った私はついでに文庫本コーナーにも足を運び立ち読みしてる方に一発。
いかんいかん、これはただの暴行だ。
あくまでも司法試験合格者への正義の鉄槌でなければならない。
ここもなぜか騒々しい空気になってきたので急いで本屋を立ち去り名古屋駅の集合場所の名所、金時計に向かった。
どいつもこいつも人に勉強法教えてるような顔をしてやがる。
これではキリがないのでいいことを思いついた。
金時計に登り「私は司法試験合格者なんだい!」叫んでやった。
一瞬、その場にいた人全員が私に注目し、沈黙した。
その一瞬だけ、私は名古屋駅から勉強法を教授する声に打ち勝った。
みな愚かなので次の瞬間には各々勉強法を教授するために話し出していたが、私を崇めるように私にスマアトフォンを向け写真を撮る者も多くいた。
こういう日々の積み重ねがいつか身を結ぶと信じて、私は故郷名古屋を発つ。
さよなら名古屋。
初っ端、友人に合格祝いをしてもらってから法務省の掲示板に番号を確認しに行きました。
夜は両親にお祝いをしてもらうなどして、楽しい3日間を過ごしました。
まだまだお礼をしたい方はいますが、引っ越しなどが落ち着いてからゆっくりしていこう。
今は時間が本当にないということを再認識したので、さっさと修習に向けた手続等を頑張って行こうと思います。
任官への思いが募っているので、要件事実はバチクソに勉強して修習入りしたいなぁ。
実家で小学生の卒業アルバムに書いた「裁判長になりたい」という文字に感謝して名古屋から帰ります。
私の家系で法律家はおらず、恥ずかしながら出自もどちらかというと悪いです(出身高校が愛知県だと割と有名な高校だと思うのですが、中学開校以来史上2人目って言われるくらいには教育水準が低いと有名な地域ですので…)。
正直自分の住んでる区で唯一の予備→司法組なんじゃないかとちょっと誇らしく思っている自分がいます…今だけは調子に乗らせてください。地頭の悪さを痛感する修習前に。
ということで、裁判官等法曹三者を目指す精神を醸成できる環境ではなかったのかな?と思いつつ、突然小学生ながらそこに思い至ってくれた自分がここまで連れてきてくれたことは間違いないと思ってます。
ありがとうございました。
前置きが相変わらず長くてすみません。
SNSと違い一方通行の表現なのでついついいらないことを話してしまうのが、ブログのいいところでもあり悪いところでもありますね。
本題ですが、再現答案の使い方について話したいと思います。
合格者が合格した途端に自分の勉強法について話し出すのがダサいなど色々言われてるのは知ってますが、先の記事に出した通り、自分は合格したからこそ初めて話せると思ってるので、お前にとっては突然態度が大きくなったと思ってるかもしれないが、こっちとしてはずーっと同じスタイルだ!と思ってるので語らせてもらいます。
あくまでも自分個人の実体験なので、参考にするかどうかはお任せします。
また、一つだけ自分も言っておきたいのは、合格者の勉強法などあまり当てにしない方がいいというのはもっともだと思っていて、特に楽ができる方向に働く勉強法には注意が必要と思ってます。
合格者のそう言った勉強法は、何百時間の非効率な時間を経てようやくその人が個別具体的に至った勉強法に過ぎないので、結局効率的な勉強とは各人が何百時間も遠回りをして各人が体得していくしかないと思っているからです。
そして、不思議なことに自分の場合は、結局塾講師や合格者の皆様がおっしゃっていたような一見非効率にも思える泥臭い勉強法が最も効率的だと一周回って気づいたりはしたのですが、これも私個人が何百時間も試行錯誤したからこそようやく一周回ってこれ、これだ!と信じられたに至ったからだと思います。
あかん。またブログの悪いとこ出た。
どんなけ脱線してるねん。
なので、ここで紹介したいのは、自分が本当に劇的に変わった(なんなら、1回目予備不合格から2回目予備合格までの間に最も変わったのここかもしれないというくらいの変化があった)1時間もあればできる、再現答案の使い方です。
それでは。
私は予備不合格になってから、自己再現答案を、「問題提起」「条文指摘」「規範」「事実」「法的評価」に色ペンで色分けして、それぞれこの順番で漏れなく書けているか、改めて確認しました。
これだけです。
本当にこれだけ。
もしよかったら騙されたと思ってやってみてください。
わかります。
「いや、そんなことはやれてる。期待して損した。」
わかります。
自分も予備不合格になるまでそうでしたから。
予備不合格の結果が出るまで、何百回も読み返していた再現答案だったのに、そんなことはやれていると思って読んでたので。
本当にやれているのか今一度確認してください。
特に「法的評価」の色ペンが規範定立後の記載文に全て入り切っているか今一度確認してみてください。
私はこの作業をして、自分が如何に法的三段論法を守れている気になっていたか、如何に事実を引用するだけでその評価に一言も触れていない答案を量産していたか、痛感しました。
これは、自論ですが、5年連続予備1200位落ち、みたいな方は、これをやってないのではないかと思っています。
毎年同じように書けてると思って同じように書けてない答案を提出して同じような評価を受けて同じように落ちる。
これを繰り返してるのではないかと思っています。
(1200位としたのは自分の不合格時の順位がそれくらいだったからです。)
ちなみに、面白いことに、答練ではあまりこれらの記載方法で点数変わらないんだなってことは実体験としてわかりました。
私個人の感覚としては、予備不合格前後で答案の質が劇的に変わったなって実感があったのですが、答練の点数は予備不合格前後どちらも平均19点くらいで、全く答練の点数は上がりませんでした。
ただ、確実に自己再現分析前よりも質の高い答案が書けてる実感があったので、ここについては本当に不安がなかったので、皆さんももし答練の点数が低いと思っても、自分の答案の質を上記観点から見てみると「点数あまり伸びてないけど変わってる!」逆に「点数いいけどどうなんだ?」ということに気づけるかもしれません。
予備ギリギリ合格の自分がイキって申し訳ありませんが、多分、私は自己再現答案を不合格したときにちゃんと分析することをしなかったら、予備試験に合格することも司法試験に合格することもなかったと思うので。
また、合格者のいう「自己答案の分析」って正直何すればいいのかわかってなかったので、少なくとも自分はこういう風に答案を見返すことを「自己答案の分析」としてしてました、と言語化させていただいた次第になります。
もし参考になったら嬉しいです。
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