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ひろゆきのポケットモンスター



ひろゆきのポケットモンスター 赤・緑

―論破で即クリア編―

プロローグ:マサラタウンで目覚める

「えー、どうも、ひろゆきです。……あれ、ここってマサラタウンですよね? あの有名な最初の村じゃないですか、ポケモン赤緑の。時給換算で考えると、ポケモン集めとか面倒そうなんですが……」

真っ白い壁の小さな家を出ると、辺りには少年や住民たちがいて、「あ、あんた誰?」と声をかける。
どうやらオーキド博士の研究所へ行く流れらしいが、ひろゆきは「いやー、博士に呼ばれてもモンスターボール集め面倒ですよね。最終的に四天王を倒したところで何か得あるんですか?」と最初からやる気なし。

1. ライバルとオーキド博士を論破

研究所でオーキド博士が「やあ、君が新しいトレーナーじゃな。ポケモン図鑑を完成させてくれ!」と目を輝かせる。隣ではライバルが「ヘッ、オレが先にコンプするぜ」と煽ってくるが、ひろゆきが即ブロック。

ひろゆき: 「図鑑完成とか時給換算で効率悪いですよね。150匹? しかも進化とか通信交換とかあるんですよね。コンプリートしても何か大した報酬ないし、コスパ最悪だと思うんですけど。」

博士は絶句。「ポケモンを集めるロマンが……」
ライバルは「貴様、何もわかっちゃいない!」と反発するが、ひろゆきは淡々と続ける。「いや、感想ですよね? データあります? 時給換算で見て、そんなに命かけて旅するメリットないですよね。」

結果、二人は沈黙。「まあ…確かに報酬らしい報酬もないし…?」と何となく納得してしまい、博士のポケモン図鑑計画が開始前から頓挫してしまう。

2. ジムリーダーへの論破ツアー

ポケモンバトルを回避し「論破だけでジムバッジもらえんじゃね?」という謎の発想で、ひろゆきはカントー各地へ足を運ぶ。
• ニビシティ/タケシ
「さあ、いわタイプの強さを思い知れ!」→ ひろゆき「いわタイプって水とかくさで弱点多いですよね? 効率悪くないっすか?」→ タケシ「え…言われてみれば…たしかに…」
• ハナダ/カスミ
「みずタイプ最強!」→ ひろゆき「でも電気やくさに不利じゃないすか? そもそもワニノコもいないし(関係ないけど)、コスパ悪いですよね?」→ カスミ「うっ…(ショック)」
• クチバ/マチス
「Foooo! でんき最高!」→ 「じしんとか地面タイプで即死ですよね? データあります?」→ マチスぐうの音も出ずバッジ提出。

……という流れで最終的に各ジムリーダーが自尊心をなくし、バッジを渡してしまう。ポケモンまともに出さずにバッジ収集という前代未聞の事態。

3. 四天王とチャンピオンを論破

最終的に四天王が待つセキエイこうげんに到着。通常なら長いダンジョンを通るところ、論破オーラでトレーナーをスルスル回避しつつ、いよいよ四天王戦。
• カンナ、シバ、キクコ、ワタル
それぞれタイプを自慢するが、「こおりはほのおに弱い」「かくとうはエスパーに弱い」「ゴーストがエスパーに強いと思ったらむしろデータいろいろあるし混乱多い」「ドラゴンでもこおり技に弱い」…など論破され、全員撃沈。

最後に**ライバル(グリーン)**が「オレがチャンピオンだ! バトルで決着つけようぜ」と意気込むが、ひろゆきは一刀両断。

ひろゆき: 「あなた、ポケモン必死に育てても常に進化とか性格とか厳選するんですか? 労力大きくないですか? 勝利してもシルフカンパニーから給料出るわけじゃないし、時給換算で無意味じゃないですか?」
ライバル: 「そ、そんな……(大ショック)…」

チャンピオンも自意識崩壊してバトル拒否。「確かに…無駄かも…」とつぶやき、優勝の座を明け渡す。

エピローグ:殿堂入り?

誰も戦わないまま「殿堂入り」の部屋へ向かうが、ポケモン仲間ゼロのひろゆきに表示されるのは空欄……しかも殿堂入りは設定上なぜか認証されてしまい(バグ?)、 “Congratulations!” の文字が虚しく流れる。
「結局、図鑑完成もポケモンバトルもせずに終わったってことっすかね。時給換算でいえば最短クリアで、まあ僕的には満足ですけど」と彼は冷めた様子でコメントし、突然謎の光に包まれてフランスへ帰還してしまう。

こうしてポケモン赤・緑は論破だけでクリアという謎の形で幕を閉じ、人々は「あれ? 何も無いまま終わったの?」と頭を抱える。オーキド博士は「図鑑が……未完成じゃが……しょうがないか」と苦笑い。
結局、ひろゆきの論破によってバトル文化自体が否定され、平和かどうかも分からない結末へ。一方、本人はいつもの部屋で「データないんで信じてもらえないでしょうけど、まあいいっすよね」とつぶやきつつコーヒーをすすっていた。


エピローグ:ふと窓の外に見えたピカチュウとサトシ

「えー、どうも、ひろゆきです。ポケモン赤・緑、論破でクリアした形なんすけど……図鑑コンプもバトルもせず終わっちゃいましたね。時給換算で最短クリアっていうか。はい。」

フランスのアパートメント。いつものようにPCデスクの前で配信を終え、コーヒーを片手に窓の外をぼんやり眺めている彼。
パリの街並みが広がる夕暮れ時、ふと視界の隅に鮮やかな黄色がちらっと映る。

「ん? あの黄色い物体は……ピカチュウ? 嘘でしょ、なんでフランスの道端に?」

よく見ると、小柄なポケモンらしき姿と、赤い帽子をかぶった少年らしき人影が肩を並べて歩いている。
どう見てもサトシとピカチュウ風だが、こんなところで何をしているのか……彼らは会話しながら通りを歩き、やがて雑踏の向こうへ消えていく。

「マジですか。さっき論破で世界終わらせたはずなのに、なぜサトシさんいるんすかね? ピカチュウも普通に歩いてるとか、時給換算でまた何か面白いこと起こりそうだな……。 ま、データないんで証拠も撮れないし、誰も信じないでしょうけど。
まあ僕はコーヒーと配信で忙しいんで、いいっすかね。」

そんな半ば諦めたような表情で、彼は再びコーヒーに口をつける。窓の下では車や人の喧騒が戻り、ピカチュウとサトシの姿はもうどこにも見えない。
「やっぱ不思議ですよね。論破しても世の中いろいろと動いちゃうっていうか。時給換算で得になるかはわかんないですけど、ま、いっか。」

こうしてひろゆきの一日は静かに続いていく。ピカチュウとサトシがパリの街を歩いていたというささやかな“異世界感”だけが、窓の外に微かな余韻を残していた。

――Fin――

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