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ひろゆきのドラゴンクエストVII


ひろゆきのドラゴンクエストVII

―論理でエデンの謎を瞬時に解く編―

プロローグ:フィッシュベルの浜辺にて

「えー、どうも、ひろゆきです。ここ、たぶんドラゴンクエストVIIのスタート地点ですよね。浜辺に若い主人公たちがいて、“世界に他の大陸がない”とされてるやつじゃないですか。
本来なら封印された過去を時間移動して世界を復活させるって話ですよね。時給換算で相当な長旅になりそうですけど、どうにか近道ないですかね?」

周囲には幼なじみの主人公(名前不定)やマリベル、キーファなどが、好奇心に満ちた様子で“謎の遺跡”へ行こうと盛り上がっている。
本来なら“石版の欠片”を集めて各地の過去へ飛び、魔物の災いを解く流れだが、ひろゆきは「1か所ずつ回るの時給換算で面倒ですよね。まとめて魔物に話通じないです?」とこぼす。

1. 石版集めを最小限にスキップ

ドラクエVIIは膨大な石版を探し、遺跡の台座にはめ込んで過去世界へ行き、問題を解決するという構造。
しかしひろゆきは「全部探すの時間かかりすぎますね」と主張。
マリベルが「そうは言っても欠片集めなきゃ過去に行けないのよ」と反論するが、「いや、最終的にはボスを倒せば世界復活するわけですよね? 一気にボスを論破すればいいんじゃないですか」と言って遺跡へ直行。
謎の石板ギミックを最低限しか使わないまま、奇妙な抜け道を見つけ(?)一気に深部へアクセスしてしまう。

2. オルゴ・デミーラを論破

最終的な黒幕はオルゴ・デミーラという魔王。各時代で世界を封印し、人々から希望を奪う存在だが、ひろゆきは初期段階から無理矢理話をつけに行こうとする。

オルゴ・デミーラ: 「フフ…私は時を分断し、人々の地を封印してきた。世界はもう終わりだ!」
ひろゆき: 「いやいや、人間を絶望させても何か特典あるんですか? 維持費かかるし、みんな困って衰退すれば結果的にあなたも統治リソース枯れますよね。時給換算で損じゃないですか?」
魔王「むぐ…言い返せぬ…そんな理屈……(動揺)」

かつては過去の各地を破滅に導いた魔王も、論理的説得で立場を失い始める。
周囲の魔物も「確かにこれ以上封印続けてもいいことない…」と呆れ気味で手を引く。

3. 過去世界が一斉に解放

ドラクエVIIの醍醐味は、時空を超えて封印を解き、現代世界へ大陸が復活していくこと。しかし、オルゴ・デミーラが自ら封印を解き「もういいや…」と弱音を吐いてしまったため、石版をすべて巡る前に一斉解放される。
各町や村の住民は「え、何もしてないのに呪いが解けた?」とポカンとするが、結果オーライ。
仲間たちは「私ら全然苦労してない…」と拍子抜け。でも「まあ、世界が戻るならいいか」と納得。

エピローグ:何事もなかったかのように世界復活

過去も未来もまとめて復活し、主人公やマリベル、ガボ、メルビン、アイラなどは苦労知らずで旅を終える。
ひろゆきは「時給換算で最高でしたね。石版探しの手間も省けたし、長いダンジョン攻略もなし。みなさんお疲れさまです」とにっこり。
再びフランスに戻り、配信しながら「ドラクエVII史上最短クリアですね。50時間とか80時間かかるゲームなのに、論破で10分で終わっちゃった」と言い、視聴者が「それゲームとして台無しだろ」と総ツッコミ。
それでも世界平和なら何より。エンディングは拍子抜けするほど平和で、まさに論破王の名に恥じない時給換算最短クリアとなった。





エピローグ:マルセイユの海風

「えー、どうも、ひろゆきです。ドラクエVIIも結局、論破でオルゴ・デミーラさんをクールダウンさせて世界復活しちゃいましたけど、時給換算で最高だったんじゃないですか。
で、今は家族旅行でマルセイユ来てるんですよね。海が綺麗で、ちょっといい感じですよ。」

フランス南部の港町、マルセイユ。澄んだ青空の下、広い海がきらめき、街中は観光客で賑わっている。
ひろゆきは、妻と子供の手を引きながら、ゆったりと港周辺を散策している。子供が「ダー!」と無邪気に声をあげ、妻はにこやかに「あそこに素敵なお店があるわよ」と微笑む。
普段はネット配信メインの彼だが、このときばかりは家族サービスを満喫しているようだ。

しかし、ふと彼の視線が遠くに留まる。港近くの石畳を、見覚えのある4人が歩いているではないか。
背中に大きなリュックを背負ったDQ7の主人公らしき少年。隣には赤髪で生意気な表情をしたマリベル、やや長身で笑顔のキーファ、そして柔らかい笑みをたたえたライラが一緒にいる。
明らかに異世界めいた雰囲気を醸しながら、マルセイユの町をもの珍しそうに見回しているようだ。

「……あれ、もしかしてドラクエVIIのみなさんじゃないですか。 まぁ先日、論破であっさり魔王止めちゃって時間も余ったんでしょうかね。
時給換算でいうと、フランスに観光来る余裕もあるわけか……。ふふふ。」

彼は軽く微笑みを浮かべるが、ちょうど妻が「あなた、何かあったの?」と不思議そうに声をかけてきた。
焦りはしないものの、少し戸惑ったように視線を戻し、てきとうに誤魔化す。「あ、いや、なんでもない、ちょっと懐かしい感じの服装をした人達がいたなぁって……気のせいじゃないかな。」

怪訝そうにする妻に、「それよりアイスクリームとか食べに行きません?」と話を逸らす。
子供は「キャッキャー!」と喜び、妻も「変な人ね、あなたは」と笑いながらついてくる。その後ろ姿を見送った主人公たちがいたかどうか——そこまでは分からない。

海から吹き込む潮風が肌をさらりと撫で、爽やかな匂いを運んでくる。
ひろゆきはさりげなく後ろを振り返り、ほんの一瞬だけ、冒険の気配を残す4人が背を向けて歩く姿を捉えたかのようだった。
「ま、まあ、世界が平和になったらこんなもんですよね……。時給換算で考えると、みなさん観光できるくらい余裕あるならよかったんじゃないですか。」

そう心の中で呟いて、彼は家族と共に港のカフェへと足を進める。
微かな潮の香りが町を包み、さりげない異世界の余韻が、フランスの風景に溶け込むように消えていった。

――Fin――

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