
定量と定性で把握する
歩留まりの改善をする際は、”定量”と”定性”の2つの側面で把握を行うことが大切です。
定量での把握とは?
定量での把握というのは、数値的な把握です。
応募数
有効応募数
面接設定数
面接実施数
面接合格数
内定承諾数
という感じで細かく数値を把握することで、「どこに問題があるのか?」ということを理解することができます。
定量情報がなければ客観的に把握をすることができず、適切な打ち手を打つことができません。
定性情報の把握とは?
定性情報というのは、「実際に何をやっているのか?」「どんな感想があるのか?」という情報のことを指します。
例えば、一口に「面接設定ができない。」といっても、
「応募から3日経ってメールを送っている」という状態と
「応募から1日以内にメールを送っていて、電話で後追いをして、繋がらなければ3日くらいは電話している。」
という状態では打ち手がまるで変わってきます。
数値を見ることは確かに大切なのですが、数値だけをみてもわからないことが多くあります。
「この数値になっているのはなぜ?どんなことをしているの?」と定性情報を把握することが大切なのです。
把握する際は客観性を大切に
定量情報、定性情報、どちらの情報を把握する上でも大切なのが客観性です。
定量情報は情報の性質上、自ずと客観的になりますが、定性情報は主観が入りやすいので要注意です。
僕が担当した企業で、面接の合格率が非常に低く、58人面接をしても8人しか合格しないという案件がありました。
不合格理由を調査していたのですが、担当者からは
「条件が合わないと舌打ちをされた」
「常に不貞腐れて目も合わせられなかった」
「途中で急に退出された」
などなど。
「こんなの不合格にするしかないでしょ!」と言わんばかりの回答がでてきました。
たしかに、これだけを見ると「これは不合格になるよね」と思いますが、50人全員が当てはまっていたとは信じ難いです。
それよりも、
どんな面接をしているのか?
どういう点で合格基準を見ているのか?
と感情に左右されない確実な項目を整理し、それでも不明確な点は実際の面接を録画してもらい確認させていただくなどが有効になります。
定量、定性で歩留まりを改善しよう
仕事において定量、定性の両面で物事を把握するのは非常に重要です。
それは採用活動に関しても同様。
「なんか採用がうまくいかない」で終わらせるのではなく、定量・定性の両軸で情報を取得することが採用活動を成功させる鍵になります。