サーキュラーコマースがもたらす未来:全業界に広がる持続可能なビジネスモデル
近年、サーキュラーコマースが注目を集めているようです。
全業界で実装を目指している最新のビジネス方式について学びました。
サーキュラーコマースとは
一次流通と二次流通を融合させたビジネスモデルのこと
従来のビジネスモデルは、
メーカー・小売企業が顧客にいかに購買してもらうかを考える一次流通のみ
がメインでしたが、
サーキュラーコマースは、一次流通後、顧客が使用したものを下取り・買取をして、リユース品として販売をする二次流通まで組み込んだビジネスモデルです。
わかりやすい例でいうと、BOOKOFFなどの買取ショップや、UNIQLOや無印が行っている衣類の回収サービスです。
2009年には11,274億円だった国内のリユース市場は、2022年には28,976億円まで伸びています。
なぜサーキュラーコマースが日本で伸びているのか?
ここまでサーキュラーコマースが伸びている背景を考えてみるといくつか仮説が浮かびます。
サステナブルへの関心が高まっている
最近の気候異常から、多くの人が「生活を見直さないといけないのではないか?」」「もっと地球にやさしい生き方をしていかないといけないのではないか?」と考えるようになりました。
加えて、メディアでもサステナブルに関して報道することで人々の関心が高まりつつあります。
リユース品=かっこいいという変化
サステナブルへの関心が高まっているのと同時に、Z世代の消費感覚が変わりつつあります。
昔は、「リユース品はお古でダサい」という考えが多かったように感じますが、現在は「リユース品も組み込んでうまく使うのがスマートだよね」という意識に変わりつつあるようです。
物価高による収入源に
サーキュラーコマースは、リユース品の数が少なければ商品がないので成り立ちません。
物価高によって多くの家計が厳しい状態。
「もう使わないもので少しでもお金になるのであれば」と捨てるのではなく買い取ってもらう選択をする人が増えています。
物流網整備により買い取ってもらいやすい
人々がリユース品を出すには買い取ってもらいやすい環境が必要です。
いくらお金が貰えたとしても手間が増えるのであれば二の足を踏んでしまいます。
現在は自宅まで引き取りに来てくれるサービスや、回収袋に入れて郵便局に持っていくだけのサービスなど、引き取ってもらう手間が格段に減りました。
結果、リユース品が出回りやすくなっている気がします。
サーキュラーコマースは今後も拡大をする
2030年には40,000億円の市場規模になると予想されているサーキュラーコマース市場。
私たちはどのように立ち振る舞えば良いのでしょうか?
購入したものは二次流通を見越して大切に使う
消費者目線で言うと、リユースが当たり前になっているので、自分だけが使うのではなく買い取ってもらうことを意識して使うことが求められます。
ブランド品であれば箱は捨てない。
大切に使う。
買う時には手放すことも考えてみる。
などです。
また、購入する際に一次流通だけではなく二次流通も視野に入れるのも有効です。
数回しか使わないものであればリユース品から探してみるのも良いかもしれません。
ビジネスモデルにサーキュラーコマースを組み込む
企業目線で言うと、サーキュラーコマースを組み込んだビジネスモデルを設計する必要があります。
買取や回収をして、二次流通化する仕組みです。
ビジネスに組み込まなければ、せっかく資源があるのに垂れ流し続けることになりかねません。
二次流通品の価値を認識して、販売後の買取や下取りの仕組みまで整えましょう。